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しよさい
彼の
生活は
此の
如くにして
過ぎ
行いた。
朝は八
時に
起き、
服を
着換へて
茶を
呑み、
其れから
書齋に
入るか、
或は
病院に
行くかである。
よく
聞き
糺して
見ると、しかく
平氣な
男も、
時々は
歡樂の
飽滿に
疲勞して、
書齋のなかで
精神を
休める
必要が
起るのださうであつた。
件の
垣根を
差覗きて、をぢさん
居るか、と
聲を
懸ける。
黄菊を
活けたる
床の
間の
見透さるゝ
書齋に
聲あり、
居る/\と。
先生は
其一間を
書齋として
居られましたが、
書籍は
學校用の
外、
新刊物が二三
種床の
上に
置いてあるばかりでした。
憂かりしはその
夜のさまなり、
車の
用意何くれと
調へさせて
後、いふべき
事あり
此方へと
良人のいふに、
今さら
恐ろしうて
書齋の
外にいたれば、
今宵より
其方は
谷中へ
移るべきぞ
此間生れた
末の
男の
子が、
乳を
呑む
時刻が
來たものか、
眼を
覺まして
泣き
出したため、
賊は
書齋の
戸を
開けて
庭へ
逃げたらしい。
通常の
人間は、
可い
事も、
惡い
事も
皆身外から
求めます。
即ち
馬車だとか、
書齋だとかと、
然し
思想家は
自身に
求めるのです。
書齋の
額をねだつた
時、
紅葉先生が、
活東子のために(
春星池)と
題されたのを
覺えて
居る。……
春星池活東、
活東は
蝌蚪にして、
字義(オタマジヤクシ)ださうである。
書齋の
前の
小庭は
奇麗に
掃除がして
有つて、
其處へは
鷄も
入れないやうにしてあります。
手に
持つた
號外を
御米のエプロンの
上に
乘せたなり
書齋へ
這入つたが、
其語氣からいふと、
寧ろ
落ち
付いたものであつた。
ヂオゲンは
勿論書齋だとか、
暖い
住居だとかには
頓着しませんでした。
是は
彼の
地が
暖いからです。
樽の
中に
寐轉つて
蜜柑や、
橄欖を
食べてゐれば
其れで
過される。