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日限
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にちげん
ふりがな文庫
“
日限
(
にちげん
)” の例文
また事業と感情とを混同する事についていうべきことは、外国ではたとえば
注文
(
ちゅうもん
)
の
日限
(
にちげん
)
に品物ができなければ、むろん
契約破棄
(
けいやくはき
)
となる。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
七円、十円と価格が分れているのを、十円のに決めて
日限
(
にちげん
)
を切って約束をする。そこで仏師屋では、
小仏
(
こぼとけ
)
を作る方の人が観音を作り始める。
幕末維新懐古談:08「木寄せ」その他のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
「よし、判った。たった三日、
日限
(
にちげん
)
を切って待ってやろう。手前の改心を見届けた平次があの可愛らしい娘への
土産
(
みやげ
)
代りだ」
銭形平次捕物控:075 巾着切りの娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
けれど、それはゆうべの問題ではなく、もう
日限
(
にちげん
)
の
切迫
(
せっぱく
)
してきた、
御岳
(
みたけ
)
の山における
兵学大講会
(
へいがくだいこうえ
)
の
奉行
(
ぶぎょう
)
を
命
(
めい
)
ぜられた
長安
(
ながやす
)
の
下準備
(
したじゅんび
)
や
手配
(
てくば
)
りの
評議
(
ひょうぎ
)
。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
御心配
(
ごしんぱい
)
には
及
(
およ
)
びません。
今日
(
きょう
)
から
七日
(
なのか
)
の
日限
(
にちげん
)
のつきないうちに、きっと
娘
(
むすめ
)
さんを
助
(
たす
)
けることができるだろうと
思
(
おも
)
いますから、
安心
(
あんしん
)
して
待
(
ま
)
っていて
下
(
くだ
)
さい。
しっぺい太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
▼ もっと見る
いや、ここでそんな
日限
(
にちげん
)
争いをしていてもはじまりません。それでは、こういうことにしようじゃありませんか。
妖怪博士
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「京都において
大嘗会
(
だいじょうえ
)
御執行相成り
候
(
そろ
)
てより
日限
(
にちげん
)
も相立たざる儀につき、太郎兵衛事、死罪御赦免仰せいだされ、大阪北、南組、
天満
(
てんま
)
の三
口御構
(
くちおかまい
)
の上追放」
最後の一句
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
家
(
うち
)
のものは
固
(
もと
)
より出張とばかり信じていたが、その
日限
(
にちげん
)
が過ぎていくら待っても帰らないのみか、どこからも何の
音信
(
たより
)
も来ないので、しまいにとうとう不審を起した。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
十二月三十日
(
じふにぐわつさんじふにち
)
の
夜
(
よ
)
、
吉
(
きち
)
は
坂上
(
さかうへ
)
の
得意場
(
とくいば
)
へ
誂
(
あつら
)
への
日限
(
にちげん
)
の
遲
(
おく
)
れしを
詫
(
わ
)
びに
行
(
ゆ
)
きて、
歸
(
かへ
)
りは
懷手
(
ふところで
)
の
急
(
いそ
)
ぎ
足
(
あし
)
、
草履
(
ざうり
)
下駄
(
げた
)
の
先
(
さき
)
にかゝるものは
面白
(
おもしろ
)
づくに
蹴
(
け
)
かへして、ころ/\と
轉
(
ころ
)
げる
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
譬
(
たと
)
へば
日雇賃
(
ひようちん
)
にても
借家賃
(
しやくやちん
)
にても
其外
(
そのほか
)
物
(
もの
)
の
貸借
(
かしかり
)
約束
(
やくそく
)
の
日限
(
にちげん
)
皆
(
みな
)
何
(
いづ
)
れも一ウヰークに
付
(
つき
)
何程
(
なにほど
)
とて、
一七日毎
(
ひとなぬかごと
)
に
切
(
きり
)
を
付
(
つく
)
ること、
我邦
(
わがくに
)
にて
毎月
(
まいつき
)
晦日
(
みそか
)
を
限
(
かぎり
)
にするが
如
(
ごと
)
し。
其
(
その
)
一七日の
唱
(
となへ
)
左
(
さ
)
の
如
(
ごと
)
し
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
貫「それでは遊佐さん、これに
御印
(
ごいん
)
を願ひませう。
日限
(
にちげん
)
は十六日、
宜
(
よろし
)
うございますか」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
その
後
(
のち
)
の事は話さずとも、あなたには推察出来るでしょう。わたしは
北条屋
(
ほうじょうや
)
の
危急
(
ききゅう
)
を救うために、三日と云う
日限
(
にちげん
)
を一日も違えず、六千貫の
金
(
かね
)
を調達する、恩返しの約束を結んだのです。
報恩記
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
千秋
(
ちあき
)
と思へども言はるゝ度に
恥
(
はづ
)
かしさの先立なれば
果敢々々
(
はか/″\
)
しき
回答
(
いらへ
)
もなくて
面
(
おも
)
はゆげ
斯
(
かゝ
)
る所ろへ門の戸開け
這入
(
はひり
)
來るは小西屋の一番
管伴
(
ばんたう
)
忠兵衞なれば夫と見るより
父親
(
てゝおや
)
は
最
(
いと
)
笑
(
ゑま
)
し
氣
(
げ
)
に迎へ上げ忠兵衞どのか能く來ませし今日等は定めし婚姻の
日限
(
にちげん
)
究
(
きめ
)
にお出が有らうと今も今とて娘と
二個
(
ふたり
)
噂
(
うはさ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「されば、ただいま民部どのが、
欲
(
ほ
)
しいとおっしゃっただけの兵を、かならずその
日限
(
にちげん
)
のうちに、若君のおんまえまで
召
(
め
)
しあつめてごらんにいれまする」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
こういう
寂寞
(
せきばく
)
たる
団欒
(
だんらん
)
の中に、お貞さんは日ごとに近づいて来る我結婚の
日限
(
にちげん
)
を考えるよりほかに、何の天地もないごとくに、盆を
膝
(
ひざ
)
の上へ
載
(
の
)
せて御給仕をしていた。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「三千両の金を本店へ送る
日限
(
にちげん
)
が来たので、あんな苦しい事をしたのじゃないだろうか」
銭形平次捕物控:041 三千両異変
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
且
(
かつ
)
又
(
また
)
これまでの
暦
(
こよみ
)
にはつまらぬ
吉凶
(
きつきやう
)
を
記
(
しる
)
し
黒日
(
くろび
)
の
白日
(
しろび
)
のとて
譯
(
わけ
)
もわからぬ
日柄
(
ひがら
)
を
定
(
さだめ
)
たれば、
世間
(
せけん
)
に
暦
(
こよみ
)
の
廣
(
ひろ
)
く
弘
(
ひろま
)
るほど、
迷
(
まよひ
)
の
種
(
たね
)
を
多
(
おほ
)
く
増
(
ま
)
し、
或
(
あるひ
)
は
婚禮
(
こんれい
)
の
日限
(
にちげん
)
を
延
(
のば
)
し、
或
(
あるひ
)
は
轉宅
(
てんたく
)
の
時
(
とき
)
を
縮
(
ちゞ
)
め
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
三日と云う
日限
(
にちげん
)
を一日も
違
(
たが
)
えず、六千貫の金を
工面
(
くめん
)
するものは、この広い日本の国にも、甚内のほかに誰が居りましょう? して見ると、——その時わたしの心の中には、二年以前雪の降った
夜
(
よ
)
報恩記
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
さなきだに、激怒していた綱吉は、老中を通じ、町奉行丹羽遠江守へ、犯人の逮捕を、
日限
(
にちげん
)
きッて、きびしく催促した。しかし、容易にその検挙は実現しなかった。
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
旦那様からお許しが出たんだから、まあこれから
日限
(
にちげん
)
までは、ゆっくりと、好きな所をお歩きなせえ。だが、ひとり歩きはいけませんぜ。そいつアくれぐれも、啓之助様から、念を押されてきた宅助。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
限
常用漢字
小5
部首:⾩
9画
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