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占領
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せんりょう
ふりがな文庫
“
占領
(
せんりょう
)” の例文
さいわいに、くまの
爪
(
つめ
)
にはかからなかったが、たった一つののがれ道であるまど
口
(
ぐち
)
を、くまのために
占領
(
せんりょう
)
されてしまったのである。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
書記が一人であとの
席
(
せき
)
を
占領
(
せんりょう
)
していた。マチアはかれが
御者
(
ぎょしゃ
)
に向かって、ベスナル・グリーンへ馬車をやれと言いつけているのを聞いた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
忽
(
たちま
)
ち
占領
(
せんりょう
)
するつもりであったが、案に相違したので、辛くも山路将監の身だけを救い取り、行市山の自陣へ引揚げてしまった。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのころの人たちは、この湖が、
肥
(
こ
)
えた
豊
(
ゆた
)
かな平野を大きく
占領
(
せんりょう
)
しているので、その水を
干
(
ほ
)
してしまって、そこに
畑
(
はたけ
)
をつくろうとしました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
そこで、
乙
(
おつ
)
の
軍勢
(
ぐんぜい
)
が、
甲
(
こう
)
のある
小
(
ちい
)
さな
町
(
まち
)
を
占領
(
せんりょう
)
したときに、
甲
(
こう
)
の
大将
(
たいしょう
)
は、すっかりその
町
(
まち
)
の
食物
(
しょくもつ
)
を
焼
(
や
)
き
払
(
はら
)
って、ただ、
酒
(
さけ
)
と
水
(
みず
)
ばかりを
残
(
のこ
)
しておきました。
酒倉
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
血を見て
凶暴
(
きょうぼう
)
になったかれらは、かねての計画を実行に
移
(
うつ
)
した、まもなくベン夫妻と、一等運転手がたおされた。
悪漢
(
あっかん
)
どもは完全にセルベン号を
占領
(
せんりょう
)
した。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
驚
(
おどろ
)
いたのは、おれがいか銀の座敷を引き払うと、
翌日
(
あくるひ
)
から入れ
違
(
ちが
)
いに野だが平気な顔をして、おれの居た部屋を
占領
(
せんりょう
)
した事だ。さすがのおれもこれにはあきれた。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
太郎はホテルに戻って、キシさんにわけを話し、馬車を
占領
(
せんりょう
)
してしまう手はずを決めました。前から買っておいた二頭の栗毛の馬を引いてきて、馬車につけました。
金の目銀の目
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
御存知
(
ごぞんじ
)
でしょう? あそこを一人で
占領
(
せんりょう
)
しています。
縁側
(
えんがわ
)
から見上げると、丁度、
母屋
(
おもや
)
の藤棚が真向うに見えます。さっきもいったように、その花がいま咲き切っているんです。
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
彼等の言を聞けば、政府にて決答を
躊躇
(
ちゅうちょ
)
するときは軍艦より
先
(
ま
)
ず
高輪
(
たかなわ
)
の
薩州邸
(
さっしゅうてい
)
を
砲撃
(
ほうげき
)
し、
更
(
さ
)
らに
浜御殿
(
はまごてん
)
を
占領
(
せんりょう
)
して
此処
(
ここ
)
より大城に向て
砲火
(
ほうか
)
を開き、江戸市街を
焼打
(
やきうち
)
にすべし
云々
(
うんぬん
)
とて
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
そうかと思うと水色の
焔
(
ほのお
)
が玉の
全体
(
ぜんたい
)
をパッと
占領
(
せんりょう
)
して、
今度
(
こんど
)
はひなげしの花や、黄色のチュウリップ、
薔薇
(
ばら
)
やほたるかずらなどが、
一面
(
いちめん
)
風にゆらいだりしているように見えるのです。
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
沢村さんに
占領
(
せんりょう
)
されているときは、
喫煙室
(
きつえんしつ
)
で、母へ手紙を書いたりしていました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
川の中でも土手の上でも、
岬
(
みさき
)
の子どもらは知らずしらずかたまっていた。だが、そこに松江の姿は見ることができない。その目に見えぬ姿が、ときどき先生の心を
占領
(
せんりょう
)
してしまうのだ。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
占領
(
せんりょう
)
した町からは、黄金や、たくさんの宝物を、持ってかえってきました。王さまの都には、世界じゅうの宝が、山と積みあげられました。これほどの宝は、どんな都にも見られません。
わるい王さま(伝説)
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
私は
占領
(
せんりょう
)
された風琴の音を聞くと、たまらなくなって、群集の足をかきわけた。
風琴と魚の町
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
越
(
こ
)
えて
昭和
(
しょうわ
)
四
年
(
ねん
)
の
春
(
はる
)
に
至
(
いた
)
り、
彼女
(
かのじょ
)
は
或
(
あ
)
る
一
(
ひと
)
つの
動機
(
どうき
)
から
霊視
(
れいし
)
の
他
(
ほか
)
に
更
(
さら
)
に
霊言
(
れいげん
)
現象
(
げんしょう
)
を
起
(
おこ
)
すことになり、
本人
(
ほんにん
)
とは
異
(
ちが
)
った
他
(
た
)
の
人格
(
じんかく
)
がその
口頭機関
(
こうとうきかん
)
を
占領
(
せんりょう
)
して
自由自在
(
じゆうじざい
)
に
言語
(
げんご
)
を
発
(
はっ
)
するようになりました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
だけどわたしは、長いあいだ黒ネズミたちと
仲
(
なか
)
よく
暮
(
く
)
らしていたものですから、黒ネズミの
敵
(
てき
)
が
占領
(
せんりょう
)
しているようなところには住みたくありません。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
ある
日
(
ひ
)
のこと、
甲
(
こう
)
の
軍勢
(
ぐんぜい
)
は
乙
(
おつ
)
の
国
(
くに
)
のある
村
(
むら
)
を
占領
(
せんりょう
)
いたしました。その
村
(
むら
)
の
人々
(
ひとびと
)
は、すでにどこへか
逃
(
に
)
げてしまって、
村
(
むら
)
にはまったく
人影
(
ひとかげ
)
が
見
(
み
)
えなかったのです。
酒倉
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
安全な場所であることを
確
(
たし
)
かめて
満足
(
まんぞく
)
したらしく、急いで地べたにとび下りて、たき火の前のいちばん上等な場所を
占領
(
せんりょう
)
して、二本の小さなふるえる手を火にかざした。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
それはこの船を
占領
(
せんりょう
)
して、南アメリカおよびアフリカ諸国に往来して、いまだに秘密に行なわれている
奴隷
(
どれい
)
売買をいとなんで、一
攫
(
かく
)
千金をえようとしたのだ。いまその
喧嘩
(
けんか
)
の
口実
(
こうじつ
)
ができた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
二人が着いた
頃
(
ころ
)
には、
人数
(
にんず
)
ももう
大概
(
たいがい
)
揃
(
そろ
)
って、五十
畳
(
じょう
)
の広間に二つ三つ人間の
塊
(
かたまり
)
が出来ている。五十畳だけに
床
(
とこ
)
は素敵に大きい。おれが山城屋で
占領
(
せんりょう
)
した十五畳敷の床とは比較にならない。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
こうして、一階を全部
占領
(
せんりょう
)
してしまいますと、こんどは二階のばんです。灰色ネズミ軍はまたもや
壁
(
かべ
)
の中に、骨をおって
危険
(
きけん
)
な
進軍
(
しんぐん
)
をつづけました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
この海を雪が
占領
(
せんりょう
)
するか、私が占領するか、ここしばらくは、命がけの
競争
(
きょうそう
)
をしておるのですよ。
月と海豹
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
労
(
ろう
)
せずしてこの洞を
占領
(
せんりょう
)
するつもりであると思う
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
この
海
(
うみ
)
を
雪
(
ゆき
)
が
占領
(
せんりょう
)
するか、
私
(
わたし
)
が
占領
(
せんりょう
)
するか、ここしばらくは、
命
(
いのち
)
がけの
競争
(
きょうそう
)
をしているのですよ。
月とあざらし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
はたして、
乙
(
おつ
)
の
軍勢
(
ぐんぜい
)
はえらい
勢
(
いきお
)
いでこの
町
(
まち
)
を
占領
(
せんりょう
)
しましたけれど、
食物
(
しょくもつ
)
がありません。
酒倉
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
頭
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
を
占領
(
せんりょう
)
していた、ふかい
谷
(
たに
)
や
山
(
やま
)
も、また、きりや、
雲
(
くも
)
もどこへか、あとなく、
煙
(
けむり
)
のようにきえてしまって、そのかわり、きたないしみのように、
現実
(
げんじつ
)
のなやみが、
全心
(
ぜんしん
)
をとらえたのでした。
考えこじき
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そこを
占領
(
せんりょう
)
したのであります。
三つのお人形
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“占領”の意味
《名詞》
占領(せんりょう)
本来自らのものでない場所を自分のものとしていること。しばしば「不正に」「強制的に」の意味を含む。
(出典:Wiktionary)
“占領”の解説
占領(せんりょう)とは、武力で他国の領土を自国の支配下に置くこと。
(出典:Wikipedia)
占
常用漢字
中学
部首:⼘
5画
領
常用漢字
小5
部首:⾴
14画
“占領”で始まる語句
占領下
占領地
占領旗