“ひかげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヒカゲ
語句割合
日蔭32.4%
日影15.9%
灯影11.0%
日陰9.0%
日光7.6%
3.4%
火影2.1%
燈影2.1%
陽陰2.1%
女蘿2.1%
日晷2.1%
陽蔭2.1%
日景1.4%
陽影1.4%
光影0.7%
光線0.7%
日射0.7%
日昃0.7%
晷景0.7%
火光0.7%
灯光0.7%
陽光0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その間、ピラムはピラムで、もうどうする力もなく、日蔭をさがし、ちょっと寝転んでは、舌をいっぱいに垂れ、呼吸をはずませている。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
紺絣の兄と白絣と二人並んで、じり/\と上から照り附ける暑い日影にも頓着せず、余念なく移り変つて行く川を眺めて居た。
(新字旧仮名) / 田山花袋(著)
お作は何やら糸織りの小袖に着換えて、派手な花簪し、長火鉢の前に、灯影いて、うつむいたままぽつねんと坐っていた。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それを思うても眠られぬし、また、日陰のいましめをうけておわす、大殿のご心中を思うても、なかなか安閑とねている場合ではございませぬ
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
向ふの側にも柿の樹があツて、其には先ツぽの黄色になつた柿が枝もたわゝにツてゐた。柿の葉はいで、チラ/\と日光が動く。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
或日柏軒、抽斎、枳園等が榛軒の所に集つて治療の経験談にの移るを忘れたことがある。此時終始緘黙してゐたのは抽斎一人であつた。それがの注意を惹いた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
れると海辺ては、をたいて、もしやこの火影つけたら、いにきてはくれないかと、あてもないことをった。三は、ついに獄屋れられてしまった。
明るき世界へ (新字新仮名) / 小川未明(著)
広間の燈影は入口に立てる三人の姿をかに照せり。色白のき内儀の口はの為に引歪みて、その夫の額際より赭禿げたる頭顱かに光れり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「根津というところは、土地が低いから、陽陰は何時でも此通りだ、うっかり曲者も歩けやしない」
女蘿の蔭のやまいちご
若菜集 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
一方にこうした日晷を追う風の、早く埋没したを、ほのかわせているというものである。
山越しの阿弥陀像の画因 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
陽蔭の花で暮す事に満足であったし、きんは趣味として小説本を読む事が好きであった。
晩菊 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
秋の初の西に傾いたやかな日景は遠村近郊小丘樹林をなく照らしている、二人の背はこの夕陽をあびてそのいた麦藁帽子とその白い湯衣地とをともに照りつけられている。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
居間は、陽影のみで、の佐々木巌流は、庭に立っていた。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わが車五味坂を下れば茂み合うの葉より光影きらめきぬ。これ倶楽部の窓より漏るるなり。雲の絶え間には遠き星一つかにもれたり。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
薄く曇った初秋の空から落る柔かな光線は快く延切った稲の葉の青さをば照輝く夏の日よりもかえって一段濃くさせたように思われた。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
帰りには上野をぶらぶらした。池には蓮がすっかり枯れて、舟で泥深い根を掘り返している男などがあった。森もやや黄ばみかけて、日射目眩しいくらいであった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それは淡紅色な大輪の花であつたが、太陽の不自然な温かさに誘はれてになつて見たけれども、朝夕の晷景のない時には、南国とても寒中は薔薇に寒すぎたに違ひない。
張り替えたばかりではあるが、朦朧たる行燈火光で、二女はじッと顔を見合わせた。小万がにッこりすると吉里もさもしそうに笑ッたが、またさも術なそうな色も見えた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
百目蝋燭を、ともしつらねた灯光が、金屏風に、度強く照り映えるのも、この土地なれば、浅間しからずふさわしく見える。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
雲の切れ目から陽光が洩れると、潮の林が鮮かに浮きあがる。どうやら仔鯨を連れて北へ帰る、抹香鯨の一群らしい。船は、快いリズムに乗って、静かに滑り続ける。
動かぬ鯨群 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)