“昃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かげ88.9%
かたぶ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分の舟は比較的岸に近くおり、供舟はやや向うに漕出しているのであろうか、半ばかげった水の上に、供舟の人たちが夕日を浴びているのが見える。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
北側だけに、山腹にはおおく日がかげっていた。そのうすら冷い日蔭に在ってもなおこの花だけはほのかに日の光を宿しているかの様に浮き出でて見えたのであった。
みなかみ紀行 (新字新仮名) / 若山牧水(著)
久しく自然主義の淤泥おでいにまみれて、本来の面目を失してゐた人道ユウマニテエが、あのエマヲのクリストの如く「日かたぶきて暮に及んだ」文壇にふたたび姿を現した時、如何に我々は氏と共に
あの頃の自分の事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)