“ひざし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
日射54.1%
日光13.5%
日差10.8%
陽光8.1%
陽差5.4%
光線2.7%
日脚2.7%
陽射2.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こいしの影一つなく、ただ白紙しらかみ敷詰しきつめた光景ありさまなのが、日射ひざしに、やゝきばんで、びょうとして
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
——六波羅を落ちていらい、食も眠りも足りていない人々には、この日射ひざしに目がくらみそうだった。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ぽか/\した暮春ぼしゅん日光ひざしと、目にうつる紫雲英のあたたかい色は、何時しか彼をうっとりと三十余年の昔に連れ帰るのであった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
冷たい日光ひざしが雪に照返つて、家々の窓硝子を、寒さにおびえた樣にギラつかせて居た。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
初夏しょか日永ひながの頃だから、日差ひざしから判断して見ると、まだ四時過ぎ、おそらく五時にはなるまい。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それはしづかしたあかるいあき日差ひざしなかなみだあつくなるやうな努力どりよくえた。
画家とセリセリス (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
暑い陽光ひざしが、百日紅さるすべりの上の、静かな空にみなぎっていた。
壊滅の序曲 (新字新仮名) / 原民喜(著)
午後三時の秋の陽光ひざしが、静かな狭い小路の屋根や柳に懸ってゐる。
背後 (新字旧仮名) / 原民喜(著)
陽差ひざしのなかに立ち来つつ
詩集夏花 (新字旧仮名) / 伊東静雄(著)
坊主頭ぼうずあたまへ四つにたたんだ手拭てぬぐいせて、あさ陽差ひざしけながら、高々たかだかしりからげたいでたちの相手あいては、おな春信はるのぶ摺師すりしをしている八五ろうだった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
振返って、来た方を見れば、町の入口を、真暗まっくら隧道トンネル樹立こだちが塞いで、炎のように光線ひざしが透く。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あきらかなる障子の日脚ひざしはそのおもて小皺こじわの読まれぬは無きまでに照しぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
木振賤きぶりいやしからぬ二鉢ふたはちの梅の影を帯びて南縁の障子にのぼり尽せる日脚ひざしは、袋棚ふくろだなに据ゑたる福寿草ふくじゆそうの五六輪咲揃さきそろへるはなびらに輝きつつ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
上野公園前の広場に出ました。さっきの四名の少年が冬の真昼の陽射ひざしを浴びて、それこそ嬉々として遊びたわむれていました。私は自然に、その少年たちの方にふらふら近寄ってしまいました。
美男子と煙草 (新字新仮名) / 太宰治(著)