光線ひざし)” の例文
振返って、来た方を見れば、町の入口を、真暗まっくら隧道トンネル樹立こだちが塞いで、炎のように光線ひざしが透く。その上から、日のかげった大巌山が、そこは人の落ちた谷底ぞ、とそびえ立って峰からどっと吹き下した。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)