配達はいたつ)” の例文
「きっと、あげるよ。今月こんげつすえまで、ってくれない? ぼく新聞しんぶん配達はいたつしているのだから、おかねをもらったら、すぐっていくよ。」
眼鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
すぐに庫裏くり玄関先げんくわんさきあゆると、をりよく住職ぢゆうしよくらしい年配ねんぱいばうさんがいまがた配達はいたつされたらしい郵便物いうびんぶつながらつてゐたので
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
多分たぶん牛乳ぎうにゆう配達はいたつするためかなどで、あゝいそぐにちがひないとめてゐたから、此音このおとくとひとしく、もうけて、隣人りんじん活動くわつどうはじまつたごとくに、心丈夫こゝろぢやうぶになつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ひるからになって配達はいたつがすむと、今度こんど店番みせばんです。つぎからつぎと、いろんなお客がやってきます。
水菓子屋の要吉 (新字新仮名) / 木内高音(著)
そのとき、配達夫はいたつふが一通の電報でんぽう配達はいたつして来た。その文言もんごんにはこうあった。
雪で、今日は新聞がぬ。朝は乳屋ちちや、午後は七十近い郵便ゆうびん配達はいたつじいさんが来たばかり。明日あす餅搗もちつきを頼んだので、隣の主人あるじ糯米もちごめを取りに来た。其ついでに、かし立ての甘藷さつまいもを二本鶴子にれた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
良吉りょうきちした新聞しんぶんは、翌々日よくよくじつあさへだたったまち郵便局ゆうびんきょくから、配達はいたつされました。いつも、それは、ひるすこしまえの、時刻じこくにきまっています。
母の心 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ちょうど、そらをこうしのうちからながめていた孝二こうじは、いつも新聞しんぶんをここへれていくのは、この配達はいたつするのかとおもってていました。
生きぬく力 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのなかを、新聞しんぶん一つで、わざわざとおくからきてくださる配達はいたつさんにおどくですので、どうか、十日とおかめぐらいに一かいおくってくだされば結構けっこうです。
母の心 (新字新仮名) / 小川未明(著)
おじいさんは、あさきると、火鉢ひばちたりながら、もうそのころ配達はいたつされている新聞しんぶんをごらんになっています。これは、毎朝まいあさのことでありました。
小さなねじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
勇蔵ゆうぞうは、品物しなもの配達はいたつわると、かるくなったリヤカーをさらにいきおいよくはしらせて、まちり、はらっぱへとました。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
なんでも、かれのおとうさんは、まだ帰還きかんしないで、おかあさんと二人ふたりが、くるしい生活せいかつをしているとかで、かれは、学校がっこうへくるまえに、新聞しんぶん配達はいたつをすますそうです。
どこかで呼ぶような (新字新仮名) / 小川未明(著)
だれかこえをかけたので、ると、夕刊ゆうかん配達はいたつしている戸田とだでした。戸田とだかおは、あせ元気げんきひかって、いきいきとしていました。賢吉けんきちは、なつかしげにかれのそばへると
宿題 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのころ、牛乳ぎゅうにゅう配達はいたつする箱車はこぐるまいた青年せいねんは、しろのことをおもしていました。
野菊の花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
となりのペスが、垣根かきねうちからしきりにほえているのがこえます。このいぬは、らぬひとるとよくほえるいぬで、いつか郵便屋ゆうびんやさんが、手紙てがみ配達はいたつができないとおこっていたことがありました。
風雨の晩の小僧さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして、その昼過ひるすぎには、小包こづつみ宛名あてないえ配達はいたつされました。
飴チョコの天使 (新字新仮名) / 小川未明(著)
夕刊ゆうかん配達はいたつしなければならぬからです。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)