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珠數
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じゆず
ふりがな文庫
“
珠數
(
じゆず
)” の例文
新字:
珠数
我
臥床
(
ふしど
)
の跡を見、媼が經卷
珠數
(
じゆず
)
と共に藏したる我畫
反古
(
ほご
)
を見、また爐の側にて燒栗を噛みつゝ昔語せばやとおもふ心を聞え上げぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「
此
(
こ
)
の
婆奴等
(
ばゝあめら
)
、そつちの
方
(
はう
)
で
偸嘴
(
ぬすみぐひ
)
してねえで、
佳味
(
うめ
)
え
物
(
もの
)
有
(
あ
)
つたら
此方
(
こつち
)
へ
持
(
も
)
つて
來
(
こ
)
う」
先刻
(
さつき
)
の
首
(
くび
)
へ
珠數
(
じゆず
)
を
卷
(
ま
)
いた
小柄
(
こがら
)
な
爺
(
ぢい
)
さんが
呶鳴
(
どな
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
首に
珠數
(
じゆず
)
を
懸
(
か
)
けた百姓らしい中年の男女が、
合乘車
(
あひのりぐるま
)
の上に
莞爾
(
にこ/\
)
しつゝ、
菊石
(
あばた
)
の
車夫
(
しやふ
)
に、重さうにして曳かれて來るのにも逢つた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
中
(
なか
)
がらすの
障子
(
しようじ
)
のうちには
今樣
(
いまやう
)
の
按察
(
あぜち
)
の
後室
(
こうしつ
)
が
珠數
(
じゆず
)
をつまぐつて、
冠
(
かぶ
)
つ
切
(
き
)
りの
若紫
(
わかむらさき
)
も
立出
(
たちいづ
)
るやと
思
(
おも
)
はるゝ、その一ツ
搆
(
かま
)
へが
大黒屋
(
だいこくや
)
の
寮
(
りよう
)
なり。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「して、それは殿様奥様のお頼みでござりまするか。又、あなた方の御相談でござりまするか。」と、住職は
珠數
(
じゆず
)
を
爪繰
(
つまぐ
)
りながら不安らしく訊いた。
半七捕物帳:01 お文の魂
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
そしてその
少女
(
しようじよ
)
の
頸
(
くび
)
には
小
(
ちひ
)
さい
石
(
いし
)
の
玉
(
たま
)
を
珠數
(
じゆず
)
にして
飾
(
かざ
)
つてありました。なんといぢらしいことではありませんか。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
「あゝおいしい。もう
珠數
(
じゆず
)
切つたからはあとの事は知りまへんで。三田公、今晩は夜どほし飮みまほういな。」
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
提
(
さげ
)
半
合羽
(
かつぱ
)
の穴より
鮫鞘
(
さめざや
)
の大脇差を顯はし
水晶
(
すゐしやう
)
の
長總
(
ながふさ
)
の
珠數
(
じゆず
)
を首に懸し一
個
(
こ
)
の男
來懸
(
きかゝ
)
りしが此
容子
(
ようす
)
を見るより物を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
淨瑠璃
(
じやうるり
)
の文句の通り、覺悟の
經帷子
(
きやうかたびら
)
、首には水晶の
珠數
(
じゆず
)
をかけて、そのまゝ舞臺に押し出せさうな晴小袖、男の方もそれに劣らず、錢に飽かして死出の晴着だ
銭形平次捕物控:295 万両息子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それがまた
飾氣
(
かざりけ
)
のないスカァトの、黒い毛織の服や、
糊
(
のり
)
つけの
麻衿
(
カラア
)
や、
額
(
ひたひ
)
からかき上げられた髮やそれに尼僧のやうな黒い
珠數
(
じゆず
)
の紐と十字架の飾りの、極端に質素な樣子の爲めに
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
都大路
(
みやこおほぢ
)
に世の榮華を
嘗
(
な
)
め
盡
(
つく
)
すも、
賤
(
しづ
)
が
伏屋
(
ふせや
)
に
畦
(
あぜ
)
の
落穗
(
おちぼ
)
を
拾
(
ひろ
)
ふも、暮らすは同じ五十年の夢の朝夕。
妻子珍寶及王位
(
さいしちんぱうおよびわうゐ
)
、
命終
(
いのちをは
)
る時に隨ふものはなく、
野邊
(
のべ
)
より
那方
(
あなた
)
の友とては、
結脈
(
けちみやく
)
一つに
珠數
(
じゆず
)
一聯のみ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
珠數
(
じゆず
)
爪繰
(
つまぐ
)
るを
常
(
つね
)
とする。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
鐘を叩くか
珠數
(
じゆず
)
を揉むかするであらう。狸が腹鼓を打つたのが、拍手のやうに聞えたのではあるまいかとも思つた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
彼
(
かれ
)
は
小柄
(
こがら
)
な
爺
(
ぢい
)
さんで
一寸
(
ちよつと
)
婆
(
ばあ
)
さん
等
(
ら
)
を
顧
(
かへり
)
みて
微笑
(
びせう
)
しながらいつたのである。
彼
(
かれ
)
は
喉
(
のど
)
へ二
重
(
ぢゆう
)
にした
珠數
(
じゆず
)
を
卷
(
ま
)
いて
居
(
ゐ
)
た。
彼
(
かれ
)
の
聲
(
こゑ
)
は
恐
(
おそ
)
ろしく
大
(
おほ
)
きかつた。
婆
(
ばあ
)
さん
等
(
ら
)
は
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
巾着切と
騙
(
かた
)
りの仲間——天滿七之助の身内十何人を
珠數
(
じゆず
)
つなぎにして、江戸つ子達にやんやと喝采を送られた錢形平次と八五郎は、町奉行村越
長門守
(
ながとのかみ
)
樣小梅の寮に招かれ
銭形平次捕物控:183 盗まれた十手
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
哀
(
あは
)
れ
手向
(
てむけ
)
の
花
(
はな
)
一
枝
(
し
)
に千
年
(
ねん
)
のちぎり
萬年
(
まんねん
)
の
情
(
じやう
)
をつくして、
誰
(
た
)
れに
操
(
みさを
)
の
身
(
み
)
はひとり
住
(
ずみ
)
、あたら
美形
(
びけい
)
を
月花
(
つきはな
)
にそむけて、
世
(
よ
)
は
何時
(
いつ
)
ぞとも
知
(
し
)
らず
顏
(
がほ
)
に、
繰
(
く
)
るや
珠數
(
じゆず
)
の
緒
(
を
)
の
引
(
ひ
)
かれては
御佛
(
みほとけ
)
輪廻
(
りんゑ
)
にまよひぬべし
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
篦棒
(
べらぼう
)
、
以前
(
めえかた
)
のことなんぞ、
外聞
(
げえぶん
)
惡
(
わ
)
りい、
俺
(
お
)
らなんざこんで
隨分
(
ずゐぶん
)
無鐵砲
(
がしよき
)
なこたあしたが、こんで
女
(
をんな
)
にや
煎
(
え
)
れねえつちやつたから」と
首
(
くび
)
に
珠數
(
じゆず
)
を
卷
(
ま
)
いた
爺
(
ぢい
)
さんが
側
(
そば
)
でそれを
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
て
呶鳴
(
どな
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
珠
常用漢字
中学
部首:⽟
10画
數
部首:⽁
15画
“珠”で始まる語句
珠
珠数
珠玉
珠簾
珠数繋
珠洲
珠子
珠算
珠光
珠貨