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居室
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ゐま
ふりがな文庫
“
居室
(
ゐま
)” の例文
茶室がかつた
居室
(
ゐま
)
の庭先きには、八つ手なぞを植ゑ込んで眺めを妨げてあるけれど、大きな葉の間から麥畑や草の家がチラ/\と見えた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
四邊
(
あたり
)
の
壁間
(
かべ
)
には
隙間
(
すきま
)
も
無
(
な
)
く
列國
(
れつこく
)
地圖
(
ちづ
)
の
懸
(
か
)
けられてあるなど、
流石
(
さすが
)
に
海軍士官
(
かいぐんしくわん
)
の
居室
(
ゐま
)
と
見受
(
みう
)
けられた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
川地は黙つてスイと起ちつ「吾妻、
居室
(
ゐま
)
へ来給へ、
一盃
(
いつぱい
)
飲まう——骨折賃も遣らうサ」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
唯
(
ト
)
、
夫人
(
ふじん
)
の
居室
(
ゐま
)
に
當
(
あた
)
る、
甘
(
あま
)
くして
艷
(
つや
)
つぽく、
色
(
いろ
)
の
濃
(
こ
)
い、
唐
(
から
)
の
桐
(
きり
)
の
花
(
はな
)
の
咲
(
さ
)
いた
窓
(
まど
)
の
下
(
した
)
に、
一人
(
ひとり
)
影
(
かげ
)
暖
(
あたゝ
)
かく
彳
(
たゝず
)
んだ、
少年
(
せうねん
)
の
書生
(
しよせい
)
の
姿
(
すがた
)
がある。
其
(
そ
)
の
人
(
ひと
)
、
形容
(
けいよう
)
、
都
(
と
)
にして
麗
(
れい
)
なり、と
書
(
か
)
いてある。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
当時に
有名
(
なうて
)
の番匠川越の源太が受負ひて作りなしたる谷中感応寺の、何処に一つ批点を打つべきところ有らう筈なく、五十畳敷
格天井
(
がうてんじやう
)
の本堂、橋をあざむく長き廻廊、
幾部
(
いくつ
)
かの客殿、大和尚が
居室
(
ゐま
)
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
白衣
(
びやくえ
)
に
淺黄
(
あさぎ
)
の袴の平服になつて、
居室
(
ゐま
)
の爐の前に坐つた道臣は、ポン/\と快い音のする手を二つ鳴らしてお駒を呼んだ。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
特
(
こと
)
に
小形
(
こがた
)
の「フランネル」の
水兵服
(
すいへいふく
)
を、
裁縫係
(
さいほうがゝり
)
の
水兵
(
すいへい
)
に
命
(
めい
)
ずるやら、いろ/\
取計
(
とりはか
)
らつて
呉
(
く
)
れる、
其間
(
そのま
)
に、
大佐
(
たいさ
)
より
命令
(
めいれい
)
のあつた
吾等
(
われら
)
の
居室
(
ゐま
)
の
準備
(
じゆんび
)
も
出來
(
でき
)
たので、
其處
(
そこ
)
に
導
(
みちび
)
かれ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
主人
(
あるじ
)
は
居室
(
ゐま
)
を
迷出
(
まよひい
)
でて、
漫
(
そゞ
)
ろに庭を
徜徉
(
さまよ
)
ひしが、恐しき声を発して、おのれ! といひさま刀を抜き、竹藪に
躍蒐
(
をどりかゝ
)
りて、えいと
殺
(
そ
)
ぎたる竹の
切口
(
きりくち
)
、
斜
(
なゝめ
)
に
尖
(
とが
)
れる
切先
(
きつさき
)
に
転
(
まろ
)
べる胸を貫きて
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「さうだすか、わたへ等もしつかり
疲勞
(
くたぶ
)
れましたなア。まア
緩然
(
ゆつくり
)
一服しまへう。」と、道臣は稍どぎまぎしながら言つて、先きに立つて
居室
(
ゐま
)
へ入つた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
其處
(
そこ
)
で
各自
(
めい/\
)
が、かの
親不知
(
おやしらず
)
、
子不知
(
こしらず
)
の
浪
(
なみ
)
を、
巖穴
(
いはあな
)
へ
逃
(
に
)
げる
状
(
さま
)
で、
衝
(
つ
)
と
入
(
はひ
)
つては
颯
(
さつ
)
と
出
(
で
)
つゝ、
勝手許
(
かつてもと
)
、
居室
(
ゐま
)
などの
火
(
ひ
)
を
消
(
け
)
して、
用心
(
ようじん
)
して、それに
第一
(
だいいち
)
たしなんだのは、
足袋
(
たび
)
と
穿
(
はき
)
もので、
驚破
(
すは
)
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
父は大きな廣い家の内の、四疊半
一室
(
ひとま
)
を
居室
(
ゐま
)
に定めて、其處で食事をすれば睡眠もするし、客も引くといふ風であつた。其の四疊半は茶室仕立に出來てゐて、眞ん中に爐が切つてあつた。
父の婚礼
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
まあ、
彼
(
あ
)
の
恐
(
おそろ
)
しい
所
(
ところ
)
から
何
(
ど
)
の
位
(
くらゐ
)
離
(
はな
)
れたらうと
思
(
おも
)
つて
怖々
(
こは/″\
)
と
振返
(
ふりかへ
)
ると、ものの
五尺
(
ごしやく
)
とは
隔
(
へだ
)
たらぬ
私
(
わたし
)
の
居室
(
ゐま
)
の
敷居
(
しきゐ
)
を
跨
(
また
)
いで
明々地
(
あからさま
)
に
薄紅
(
うすくれなゐ
)
のぼやけた
絹
(
きぬ
)
に
搦
(
から
)
まつて
蒼白
(
あをじろ
)
い
女
(
をんな
)
の
脚
(
あし
)
ばかりが
歩行
(
ある
)
いて
來
(
き
)
た。
怪談女の輪
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
玄關の次ぎに八疊の
居室
(
ゐま
)
があつて、其處には疊一枚もあらうかと思はれるほどの、大きな長火鉢が据ゑてあつた。其の前に角力取りの場所蒲團のやうなものを敷いて、太政官は胡座をかいてゐた。
太政官
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
其處
(
そこ
)
が
婦人
(
ふじん
)
の
居室
(
ゐま
)
なのである。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“居室”の意味
《名詞》
居 室(きょしつ)
住宅で普段いる部屋のこと。
(法令上の定義)居住、執務、作業、集会、娯楽その他これらに類する目的のために継続的に使用する室のこと(建築基準法第2条第4号)。日本では、採光、換気、地階への設置などに法令上の規制がある(同法第28条、第29条ほか)。
(出典:Wiktionary)
居
常用漢字
小5
部首:⼫
8画
室
常用漢字
小2
部首:⼧
9画
“居”で始まる語句
居
居候
居睡
居所
居士
居間
居眠
居合
居堪
居処