大男おおおとこ)” の例文
すると、ここに、しろ着物きもの大男おおおとこが、その真昼まひるごろ、のそりのそりと線路せんろうえあるいているのをたというものがありました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
といいながら、一りますとせいが一しゃくのび、二りますと三じゃくのび、三めには六しゃくちかいりっぱな大男おおおとこになりました。
一寸法師 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
いくらあるいてもいえらしいものもえませんでしたが、そのうちいつどこから出てたか、一じょうせいたかさのある大男おおおとこがのそのそと出てました。
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
すると、そこにははだぬぎになって、大男おおおとこが四、五にんで、はながるたをしていました。そして、おおきなをむいて、けんめいにかるたをとっていました。
子供の時分の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あの暴風ぼうふうがくるまえ灰色はいいろ着物きものた、見上みあげるばかりの大男おおおとこが、この鉄道線路てつどうせんろうえをのそりのそりとあるいていたのを、たものがあったというのであります。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
牛若うしわかがいつものように僧正そうじょうたにへ出かけて剣術けんじゅつのおけいこをしていますと、どこからかはなのばかにたかい、見上みあげるような大男おおおとこが、手にうちわをもって、ぬっと出てました。
牛若と弁慶 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
また、なつ野原のはらた、しろ大男おおおとこというのも、おそらくどう一の現象げんしょうで、くものようなものではなかろうかといって、なんでもなく、それを解決かいけつしていました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
せいたかさが五しゃくすんむねあつさが一しゃくすん巨人おおびとのような大男おおおとこでございました。そして熊鷹くまたかのようなこわい目をして、てつはりえたようなひげがいっぱいかおえていました。
田村将軍 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
そのかまは、おおきく、するどく、そして、三日月みかづきのようにほそいのを、大男おおおとこは、右手みぎてにぎっていたからです。
死と話した人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
為朝ためともおにしまたいらげたついでに、ずんずんふねをこぎすすめて、やがて伊豆いず島々しまじまのこらず自分じぶん領分りょうぶんにしてしまいました。そしておにしまから大男おおおとこ一人ひとりつれて、大島おおしまかえってました。
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「あっ、やられた!」と、おもったときは、もうおそかったのです。あみなかはいったすずめたちは、かく場所ばしょからてきた大男おおおとこにかかって、ころされてしまったのです。
すずめ (新字新仮名) / 小川未明(著)
しま大男おおおとこ弓矢ゆみやたのははじめてなので、目をまるくしてていましたが、そらんでいるものが、射落いおとされたのをて、したをまいておじおそれました。そして為朝ためともかみさまのようにうやまいました。
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
こえがしました。そして大男おおおとこ龍雄たつおをとらえました。龍雄たつおはもうのがれるみちはないとりましたから、すべてのことを正直しょうじきにうちあけました。そのおとこっていました。
海へ (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おれは電信柱でんしんばしらだ。」と、雲突くもつくばかりの大男おおおとこは、こしをかがめて小声こごえでいった。
電信柱と妙な男 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるおとこは、いつものようにしずかな寝静ねしずまったまち往来おうらいあるいていると、雲突くもつくばかりの大男おおおとこが、あちらからのそりのそりとあるいてきた。見上みあげると二、三じょうもあるかとおもうような大男おおおとこである。
電信柱と妙な男 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その荷車にぐるまいているのは、しろうまでありました。そして、さきって、手綱たづないているおとこは、からだのがっしりした大男おおおとこでありました。うまも、おとこも、だいぶつかれているようにえたのであります。
子供と馬の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)