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墜落
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ついらく
ふりがな文庫
“
墜落
(
ついらく
)” の例文
突然、馬は車体に引かれて突き立った。瞬間、蠅は飛び上った。と、車体と一緒に崖の下へ
墜落
(
ついらく
)
して行く
放埒
(
ほうらつ
)
な馬の腹が眼についた。
蠅
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
垂木
(
たるき
)
は、
年寄
(
としよ
)
りの
重
(
おも
)
みさえ
支
(
ささ
)
えかねたとみえて、メリメリという
音
(
おと
)
とともに、
伯父
(
おじ
)
さんの
体
(
からだ
)
は
地上
(
ちじょう
)
へ
真
(
ま
)
っさかさまに
墜落
(
ついらく
)
したのでした。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それでは、猿田の操縦していった新宇宙艇が、
墜落
(
ついらく
)
してきたのであろうか。一行は非常な興味をもって、これを
砂中
(
さちゅう
)
から掘りだしてみた。
月世界探険記
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ラランの
悪知慧
(
わるぢえ
)
は
有名
(
いうめい
)
なもので、ほかの
鳥
(
とり
)
がうまく
飛
(
と
)
んでるのを
見
(
み
)
ると、
近寄
(
ちかよ
)
つては
自分
(
じぶん
)
の
尖
(
とが
)
つた
嘴先
(
くちさき
)
でチクリと
刺
(
さ
)
して
墜落
(
ついらく
)
させてしまふのだ。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
もし手をはなしたら、弾丸のように地上に
墜落
(
ついらく
)
して、からだはめちゃめちゃになってしまうでしょう。身の毛もよだつ、いのちがけの曲芸です。
青銅の魔人
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
けわしい
崖
(
がけ
)
の
中腹
(
ちゅうふく
)
を走っている列車は、それと
同時
(
どうじ
)
に
数
(
すう
)
十
尺
(
しゃく
)
の下に
岩
(
いわ
)
をかんでいる
激流
(
げきりゅう
)
に、
墜落
(
ついらく
)
するよりほかはない。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
幾何
(
きか
)
や物理や英語、それだけでもいまでは異国人のように差異ができた、こうして自分が
豆腐屋
(
とうふや
)
になりだんだんこの人達とちがった世界へ
墜落
(
ついらく
)
してゆくのだと思った。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
いつどこに
墜落
(
ついらく
)
しようも知れぬとあって、いずれも二の足、三の足を踏むばかり……この間に、石火の剣闘にみだれかけた左膳の呼吸も平常に復して、肩もしずかに
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
あまり多くの人々を
載
(
の
)
せていた橋は、その重みに
堪
(
た
)
えずして
墜落
(
ついらく
)
し、今まで死者を嗤っていた人達の多くが、溺死をすると云う筋で、作者の群衆に対する道徳的批判を
死者を嗤う
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
大地震
(
だいぢしん
)
に
出會
(
であ
)
つて
屋外
(
おくがい
)
への
安全
(
あんぜん
)
な
避難
(
ひなん
)
が
間
(
ま
)
に
合
(
あ
)
はない
場合
(
ばあひ
)
は、
家屋
(
かおく
)
の
潰
(
つぶ
)
れること、
壁
(
かべ
)
の
墜落
(
ついらく
)
、
煙突
(
えんとつ
)
の
崩壞
(
ほうかい
)
などを
覺悟
(
かくご
)
し、
又
(
また
)
木造家屋
(
もくぞうかおく
)
ならば
下敷
(
したじき
)
になつた
場合
(
ばあひ
)
を
考慮
(
こうりよ
)
して
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
何か黒い小さなものがその屋根の頂きからころころと転がって来ては、
庇
(
ひさし
)
のところから急に小石のように
墜落
(
ついらく
)
して行くのだった。しばらく間を置いては又それをやっている。
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
「知ってたよ。
墜落
(
ついらく
)
するかも知れない。墜落したらしたで、それもいいじゃないか。そう思って乗ったんですが、やはりだめだ。こわかったね。だからぼくはあんたに名刺を渡した」
幻化
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
すんでに
墜落
(
ついらく
)
しようとしていた。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
あとからあとへと、このあわれな
敗走者
(
はいそうしゃ
)
の姿が、メリー号のてすりをのりこえて、むこうに
墜落
(
ついらく
)
していくのが、光弾の照明下に見られた。
海底大陸
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
なんとも形容のできない悲痛な咆哮が天井にこだましたかと思うと、組み合った二人のからだは、降りしきる雪紙の中を、
巴
(
ともえ
)
に回転しながら、舞台の上に
墜落
(
ついらく
)
した。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
私
(
わたし
)
は、はっきりと
雲
(
くも
)
の
言葉
(
ことば
)
を
耳
(
みみ
)
にきくことができました。けれど、
私
(
わたし
)
は、それに
従
(
したが
)
わなかったのです。
石
(
いし
)
から
足
(
あし
)
を
踏
(
ふ
)
み
外
(
はず
)
すと、
谷底
(
たにそこ
)
へ
墜落
(
ついらく
)
して、
左
(
ひだり
)
の
手
(
て
)
を
折
(
お
)
りました。
らんの花
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
が、彼の身体は曲った真油の背の上で舟のように
反
(
そ
)
っていた。と、次の瞬間、彼は
踏
(
ふ
)
み
蹂
(
にじ
)
られた草の緑が眼につくと、反耶に
微笑
(
ほほえ
)
む
不弥
(
うみ
)
の女の顔を浮べて
逆様
(
さかさま
)
に
墜落
(
ついらく
)
した。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
圖
(
ず
)
は
明治四十二年
(
めいじしじゆうにねん
)
八月十四日
(
はちがつじゆうよつか
)
姉川大地震
(
あねがはだいぢしん
)
に
於
(
おい
)
て
倒潰
(
とうかい
)
の
憂
(
う
)
き
目
(
め
)
を
見
(
み
)
た、
田根小學校
(
たねしようがつこう
)
の
教場
(
きようじよう
)
である。
讀者
(
どくしや
)
は
墜落
(
ついらく
)
した
小屋組
(
こやぐみ
)
が、
其連合
(
そのれんごう
)
の
力
(
ちから
)
を
以
(
もつ
)
ていかに
完全
(
かんぜん
)
に
支
(
さゝ
)
へられたかを
見
(
み
)
られるであらう。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
ぼくはくやしいやら、腹が立つやらでね、すぐ追っかけようと思ったんだが、カモシカ号
墜落
(
ついらく
)
のときにひどく腰をぶっつけて痛くて立ちあがれないんだ。
宇宙の迷子
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
又
(
また
)
洋風建築物
(
ようふうけんちくぶつ
)
にては
墜落
(
ついらく
)
しかけた
材料
(
ざいりよう
)
も
能
(
よ
)
く
氣附
(
きづ
)
かれる。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
ああ、
警笛
(
けいてき
)
だ。
紛
(
まぎ
)
れもなく、
上
(
のぼ
)
り電車の警笛だ。次第次第に、
叫音
(
きょうおん
)
は
膨
(
は
)
れるように大きくなってくるではないか。彼は
墜落
(
ついらく
)
するように階段を駆けくだった。
省線電車の射撃手
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そういう言葉の終るか終らないうちに、一同の立った足許がグラグラと
揺
(
ゆら
)
めき、あッと思う間もなく、身体の中心が
外
(
はず
)
れて、ガラガラと
奈落
(
ならく
)
へ
墜落
(
ついらく
)
していった。
地中魔
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
何と言ってミチ子をなだめたものだろうかと眼の前に立つミチ子の肩をつかまえようとしたときに、佐和山女史
墜落
(
ついらく
)
の音をききつけた所員が方々からドヤドヤと駈けつけた。
階段
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「いいえ、アノ
一昨晩
(
いっさくばん
)
、この部屋で寝ていますと、水素乾燥用の
硫酸
(
りゅうさん
)
の壜が破裂をしたのです。その
拍子
(
ひょうし
)
に、
棚
(
たな
)
が落ちて、上に
載
(
の
)
っていたものが
墜落
(
ついらく
)
して来て、頭を切ったのです」
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「ガチャリッ」と
硝子
(
ガラス
)
の破れる音が
隣室
(
りんしつ
)
ですると、屋根から窓下にガラガラッと大きな物音をさせて
墜落
(
ついらく
)
したものがある。ソレッというので一同は
扉
(
ドア
)
を押し開いて隣室に飛びこんだ。
省線電車の射撃手
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「おかしいな。こんなに高度をさげてどうするのだろう。
墜落
(
ついらく
)
しているのだろうか」
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そのときパイプが
裂
(
さ
)
けて、動かなくなり、そのままこの無引力空間に漂い始めたんだ。一方、
旧型
(
きゅうがた
)
の宇宙艇はこの衝突で跳ねとばされて、その勢いで月世界へ
墜落
(
ついらく
)
していったものだろう
月世界探険記
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
あっという間に、四少年は、傾いた板の間からすべり落ちて、下へ
墜落
(
ついらく
)
していった。さっきはちゃんとしていた階段が方々ではずれていたので、少年たちはどこまでも下へ落ちていった。
時計屋敷の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
この前きみが
浅草公園
(
あさくさこうえん
)
の小屋の中で、綱わたりをしていたときに、きみはいつもりっぱに、らくらくとあの
芸当
(
げいとう
)
をやりとげていた。ところが最後の日、きみは綱わたりに失敗して
墜落
(
ついらく
)
した。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
奈落へ
墜落
(
ついらく
)
すれば、どっち道、死あるのみである。
今昔ばなし抱合兵団:――金博士シリーズ・4――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「
墜落
(
ついらく
)
だ。早く機から外へ出ろ……」
氷河期の怪人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
墜
常用漢字
中学
部首:⼟
15画
落
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
“墜落”で始まる語句
墜落物