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売
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うり
ふりがな文庫
“
売
(
うり
)” の例文
旧字:
賣
いわし
売
(
うり
)
は、いわしのかごをつんだ車を、道ばたにおいて、ぴかぴか光るいわしを両手でつかんで、弥助の家の中へもってはいりました。
ごん狐
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
売
(
うり
)
に来る支那人に
逢
(
あっ
)
たのです何より先に
個奴
(
こやつ
)
に問うが一番だと思いましたから明朝沢山に筆を買うから己の宿へ来て呉れと言附て置ました
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
前
(
まへ
)
にもいへるごとくちゞみは
手間賃
(
てまちん
)
を
論
(
ろん
)
ぜざるものゆゑ、
誰
(
た
)
がおりたるちゞみは初市に
何程
(
なにほど
)
に
売
(
うり
)
たり、よほど手があがりたりなどいはるゝを
誉
(
ほまれ
)
とし
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
どうぞな
私
(
わし
)
が貴様の
家
(
うち
)
へ来て、飴屋と話をした事だけは
極
(
ごく
)
内々
(
ない/\
)
でいてくれ、
宜
(
よ
)
いか、屋敷の者に……
婆
(
ばゞあ
)
が又
籠
(
かご
)
を
脊負
(
しょ
)
って、大根や菜などを
売
(
うり
)
に来た時に
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
五俵、十俵と、雑穀を
交
(
ま
)
じえた百姓達の
売
(
うり
)
に出す米の
数
(
すう
)
は、豊作見越しの収穫まえだけに、倉庫の店先には、幾台となく、いつも
売込
(
うりこみ
)
の米は止まっていた。
戦争雑記
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
▼ もっと見る
僕はヹネチヤが海上の一
覇
(
は
)
王として東洋に迄交通して居た貴族政治の昔を忍ばずに居られなかつた。絵葉書
売
(
うり
)
と
擬宝玉売
(
にせだまうり
)
とが
煩
(
うる
)
さく
行
(
ゆき
)
交
(
か
)
ふ
旅客
(
りよかく
)
に
附纒
(
つきまと
)
つた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
彼の専門は洋画家で、風采などから考えても決して富裕な階級に属する人ではなく、彼の口ぶりでは、画を
売
(
うり
)
ながら、こうして旅行をしているらしい様子です。
湖畔亭事件
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
わたくしは大正四年の十二月に、五郎作の長文の手紙が
売
(
うり
)
に出たと聞いて、
大晦日
(
おおみそか
)
に
築地
(
つきじ
)
の弘文堂へ買いに往った。手紙は
罫紙
(
けいし
)
十二枚に
細字
(
さいじ
)
で書いたものである。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
弁当
(
べんたう
)
、もの
売
(
うり
)
の
声
(
こゑ
)
が
響
(
ひゞ
)
くと、
人音
(
ひとおと
)
近
(
ちか
)
く、
夜
(
よ
)
が
明
(
あ
)
けたと
思
(
おも
)
ふのに、
目
(
め
)
には、
何
(
なに
)
も、ものが
見
(
み
)
えない。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
流石
(
さすが
)
にいま
売
(
うり
)
だしの、
堺屋
(
さかいや
)
さんのお
上
(
かみ
)
さんだの。
江戸
(
えど
)
の
女達
(
おんなたち
)
に
聞
(
き
)
かしてやりてえ
嬉
(
うれ
)
しい
台詞
(
せりふ
)
だ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
世に民の窮して家屋敷をひさぎて去るを
売
(
うり
)
すえという。近頃大名の
売
(
うり
)
すえも出でたりといえり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
氷屋が
彼方此方
(
あつちこちら
)
で大きい声を出して客を呼んで居る中へ、屋台に吊つて太鼓を叩いて菓子
売
(
うり
)
が来た辻に留つて背の高い男と、それよりも少し年の上のやうな色の黒い
女房
(
にようぼ
)
とが
住吉祭
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
そうして時々部屋の中で立止って、脳髄の演説を初める事があるが、その演説が又、一から十まで、この教室で聞いた吾輩の受け
売
(
うり
)
だから痛快で、吾輩も時々参考のために拝聴に行く位だ。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
見てとる主人は
花主
(
とくい
)
を逃さずたうとう
売
(
うり
)
つけてしまひ
升
(
まし
)
て、新聞紙へ包んだ風琴を持つて其店を出
升
(
まし
)
た時は、
巾着
(
きんちやく
)
へ納めて懐へ入れた大事の/\金貨がチヤント人手に渡つてしまつて居り
升
(
まし
)
た。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
凝
(
じっ
)
と、蕎麦屋は、顔を見ている。清麿も何気なく蕎麦
売
(
うり
)
の顔を見つめた。
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
町へ
売
(
うり
)
に行くのを、何故自分に売るのが厭だろう。
不思議な鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
菜の有る時は菜を抜いて持ってッたり、また
茄子
(
なす
)
や
胡瓜
(
きゅうり
)
を切って
売
(
うり
)
に持って
行
(
ゆ
)
く時にゃア折々店へも行くだ、するとまア私が帰ろうと云うと
後
(
あと
)
から忰が出て来て、是は菓子の屑だから
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ここに足を
駐
(
とど
)
めんときょうおもい
定
(
さだ
)
めつ、
爽旦
(
あさまだき
)
かねてききしいわなという
魚
(
さかな
)
売
(
うり
)
に来たるを
買
(
か
)
う、五尾十五銭。鯉も
麓
(
ふもと
)
なる里より
持
(
も
)
てきぬというを、一尾買いてゆうげの時まで
活
(
いか
)
しおきぬ。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
翌日
(
よくじつ
)
又
(
また
)
正午頃
(
しやうごゞろ
)
、
里
(
さと
)
近
(
ちか
)
く、
瀧
(
たき
)
のある
処
(
ところ
)
で、
昨日
(
きのふ
)
馬
(
うま
)
を
売
(
うり
)
に
行
(
い
)
つた
親仁
(
おやぢ
)
の
帰
(
かへり
)
に
逢
(
あ
)
ふた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
死
(
しぬ
)
か
活
(
いきる
)
かの
際
(
きは
)
にいたりて此銭を何にかせん、六百にて弁当を
売
(
うり
)
玉へといふ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「
己
(
おら
)
あ、小鳥を町へ
売
(
うり
)
に行くだ。」
不思議な鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
人の事を云えた義理じゃないけれど、私よりか塗立って、しょろしょろ
裾長
(
すそなが
)
か何かで、
鬢
(
びん
)
をべったりと出して、黒い目を光らかして、おまけに腕まくりで、まるで、
売
(
うり
)
ますの口上言いだわね。
第二菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
死
(
しぬ
)
か
活
(
いきる
)
かの
際
(
きは
)
にいたりて此銭を何にかせん、六百にて弁当を
売
(
うり
)
玉へといふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
かの
商人
(
あきびと
)
も
立寄
(
たちより
)
見れば、
最前
(
さいぜん
)
焼飯
(
やきめし
)
を
売
(
うり
)
たる農夫なりしとぞ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
かの
商人
(
あきびと
)
も
立寄
(
たちより
)
見れば、
最前
(
さいぜん
)
焼飯
(
やきめし
)
を
売
(
うり
)
たる農夫なりしとぞ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
売
常用漢字
小2
部首:⼠
7画
“売”を含む語句
商売
売女
売卜者
淫売婦
売買
淫売
競売
売子
売色
売台
売払
売卜
商売人
売淫
膏薬売
卸売
魚売
淫売屋
売家
売却
...