トップ
>
久米
>
くめ
ふりがな文庫
“
久米
(
くめ
)” の例文
そしてその妻は今の三輪田女学校長の真佐子である。この綱一郎は松山城下を少し離れた
久米
(
くめ
)
村の
日尾八幡
(
ひおはちまん
)
の神官の子であった。
鳴雪自叙伝
(新字新仮名)
/
内藤鳴雪
(著)
でなければ日本に於ては
元亨釈書
(
げんこうしゃくしょ
)
の記す時代に
遡
(
さかのぼ
)
って、大和の国
久米
(
くめ
)
の仙人あたりにしか許されなかった実演、でなければそれよりさき
大菩薩峠:36 新月の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
また庶妹間人の
穴太部
(
あなほべ
)
の王に娶ひて、生みませる御子、
上
(
うへ
)
の宮の
厩戸
(
うまやど
)
の
豐聰耳
(
とよとみみ
)
の命
三
、次に
久米
(
くめ
)
の王、次に
植栗
(
ゑくり
)
の王、次に
茨田
(
うまらた
)
の王四柱。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
かつて私は西南の島々に、幾つかの
古見
(
こみ
)
または
久米
(
くめ
)
と呼ばれる地域があり、いずれも稲作の古く行われた
痕跡
(
こんせき
)
らしいと説いておいたことがある。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
動坂
(
どうざか
)
から電車に乗って、
上野
(
うえの
)
で乗換えて、
序
(
ついで
)
に
琳琅閣
(
りんろうかく
)
へよって、古本をひやかして、やっと
本郷
(
ほんごう
)
の
久米
(
くめ
)
の所へ行った。
田端日記
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
観音の地内は、仁王門から右へ弁天山へ曲がる角に
久米
(
くめ
)
の
平内
(
へいない
)
の
厳
(
いか
)
めしい石像がある(今日でもこれは人の知るところ)。久米は平内妻の姓であるとか。
幕末維新懐古談:12 名高かった店などの印象
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
女のふくらはぎを見て雲の上から落っこったという
久米
(
くめ
)
の仙人の墜落ぶりにくらべて、小林の墜落は何という相違だろう。これはただもう物体の落下にすぎん。
教祖の文学:――小林秀雄論――
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
時事新報に出た
匿名
(
とくめい
)
の月評にこの作を非常に悪口言って、
久米
(
くめ
)
もこんな浅薄な物に満足している男だからだめだというようなことが書いてあったので、じつは
猫八
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
「祖母さん、この
長火鉢
(
ながひばち
)
の置いてあるところをあなたの部屋としましょう。今に
久米
(
くめ
)
さんも来てくれましょうから、あの人には隣の部屋の方を
宛行
(
あてが
)
いましょう」
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
一方では玉の
巵
(
さかずき
)
に底あることを望んだり、
久米
(
くめ
)
の仙人に同情したり、恋愛生活を讃美したりしているが
徒然草の鑑賞
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
なんのことはねえ、
久米
(
くめ
)
の
仙人
(
せんにん
)
がせんたく娘の白いはぎを見て、つい雲を踏みはずしたというやつよ。
右門捕物帖:22 因縁の女夫雛
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
元の座頭
久米
(
くめ
)
の
仙
(
せん
)
八の女房で、女の曲藝師としてその美しさを鳴らしましたが、亭主の仙八の死んだ後は、進んで樂屋の雜用を引うけ、近頃ぐん/\人氣の出て來た
銭形平次捕物控:265 美しき鎌いたち
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
橿原宮の御即位の式には、
大伴
(
おほとも
)
氏、
久米
(
くめ
)
氏、
物部
(
もののべ
)
氏の祖は、
矛
(
ほこ
)
を執つて、儀衛に任じ、
斎部
(
いむべ
)
氏、
中臣
(
なかとみ
)
氏の祖
*
は、恭々しく御前に進み出て、祝詞を言上し奉つてゐる。
二千六百年史抄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
美にして艶なりと、たちまち鼠色の
涎
(
よだれ
)
を垂らし、
久米
(
くめ
)
仙人を現じて車より
堕
(
お
)
ち掛ったに異ならず。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
もっとくわしくいうと真壁の大あむしられは島尻地方および
久米
(
くめ
)
、両先島の百人余ののろくもいを支配し、首里の大あむしられは中頭地方の六十人余ののろくもいを支配し
ユタの歴史的研究
(新字新仮名)
/
伊波普猷
(著)
若い女が真昼に酒を飲むなぞとは妙な事でございましょうか? それにはそれなりの事情があるのでございます。
久米
(
くめ
)
の
平内
(
へいない
)
様は縁切りのかみさんじゃなかったかしら……。
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
「
久米
(
くめ
)
の仙人でもあるまいし、隕石が路考贔屓の娘ばかり選んで隕ちかかるというわけはなかろうじゃないか。だから、これは、隕石などの仕業じゃない。何か、もっと他のことだ」
平賀源内捕物帳:萩寺の女
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
けッ、ふざけやがってよ! 羅真人か
糞羅漢
(
くそらかん
)
か知らねえが、オツに取り澄ましゃアがって、教え子も聞いて呆れら。——
久米
(
くめ
)
の仙人だって赤い
裾
(
もの
)
を見りゃ雲から落ッこちたっていうじゃねえか。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
友人
久米
(
くめ
)
君から突然有馬の屋敷跡には名高い猫騒動の
古塚
(
ふるづか
)
が今だに残っているという事だから尋ねて見たらばと注意されて、私は
慶応義塾
(
けいおうぎじゅく
)
の帰りがけ始めて久米君とこの閑地へ日和下駄を
踏入
(
ふみい
)
れた。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
久米
(
くめ
)
の仙人に至って、映画もニコニコものを出すに至った。
魔法修行者
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
芥川
(
あくたがわ
)
我鬼
(
がき
)
、
久米
(
くめ
)
三汀
(
さんてい
)
等来り共に句作。
五百句
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
誰ならず、日の
御裔
(
みすゑ
)
、
久米
(
くめ
)
大伴
(
おほとも
)
が
後
(
のち
)
新頌
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
森に
落
(
おと
)
しけむ
久米
(
くめ
)
の子が
花守
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
そこで
大伴
(
おおとも
)
の
連等
(
むらじら
)
の
祖先
(
そせん
)
のミチノオミの命、
久米
(
くめ
)
の
直等
(
あたえら
)
の祖先のオホクメの命二人がエウカシを呼んで
罵
(
ののし
)
つて言うには
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
(ロ)
畝方
(
うねかた
)
・谷方 これも土地の高低によって分けたので、その例は
美作
(
みまさか
)
にある。
久米
(
くめ
)
郡
鶴田
(
たづた
)
村大字
角石畝
(
ついしうね
)
及び角石谷。
地名の研究
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
久米
(
くめ
)
はかういふ予測を下した。
何
(
なん
)
だかさう云はれて見れば、僕も一円五十銭は払つてもらはれさうな心もちになつた。
続野人生計事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
法然上人は
美作
(
みまさか
)
の国、
久米
(
くめ
)
の
南条稲岡庄
(
なんじょういなおかのしょう
)
の人である。父は久米の
押領使
(
おうりょうし
)
、
漆
(
うるま
)
の
時国
(
ときくに
)
、母は
秦氏
(
はたし
)
である。子の無いことを歎いて夫婦が心を一つにして仏神に祈りをした。
法然行伝
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
肩の丸味などはやはり三角で
久米
(
くめ
)
の
平内
(
へいない
)
の肩のよう……これには閉口しました。
幕末維新懐古談:63 佐竹の原へ大仏を拵えたはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
「
久米
(
くめ
)
氏の虎です、五月の文章世界に出た」
猫八
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
久米
(
くめ
)
の
仙人
(
せんにん
)
がまた雲を
右門捕物帖:22 因縁の女夫雛
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
およそこの倭建の命、國
平
(
む
)
けに𢌞り
行
(
い
)
でましし時、
久米
(
くめ
)
の
直
(
あたへ
)
が祖、名は七
拳脛
(
つかはぎ
)
、
恆
(
つね
)
に
膳夫
(
かしはで
)
として御伴仕へまつりき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
けれども今読み返して見ると、僕も
亦
(
また
)
偶然この文章の中に二人の友だちの名を挙げてゐた。福間先生にからかはれたのは
必
(
かならず
)
しも
久米
(
くめ
)
に限つたことではない。
二人の友
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
少なくとも
大和島根
(
やまとしまね
)
の方では、南北両面の
海辺
(
うみべ
)
づたいに、
久米
(
くめ
)
という氏族の次々と移住していった昔の痕跡を
留
(
とど
)
めているに対して、奄美大島にも沖縄の主島にも
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
ここに
大伴
(
おほとも
)
の
連
(
むらじ
)
等が祖
道
(
みち
)
の
臣
(
おみ
)
の命、
久米
(
くめ
)
の
直
(
あたへ
)
等が祖
大久米
(
おほくめ
)
の命二人、
兄宇迦斯
(
えうかし
)
を
召
(
よ
)
びて、
罵
(
の
)
りていはく
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
久米
(
くめ
)
が、皆をふり返ってこう言った。そこで、皆ひなたへ出た。僕はやはり帽子をあげて立っている。僕のとなりには、ジョオンズが、怪しげなパナマをふっている。
出帆
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
(作陽誌。岡山県
久米
(
くめ
)
郡
大倭
(
やまと
)
村南方中)
日本の伝説
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「この曲禄を、書斎の
椅子
(
いす
)
にしたら、おもしろいぜ」——僕は
久米
(
くめ
)
にこんなことを言った。久米は、曲禄の足をなでながら、うんとかなんとかいいかげんな返事をしていた。
葬儀記
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
このアメノオシヒの命は
大伴
(
おおとも
)
の
連等
(
むらじら
)
の祖先、アマツクメの命は
久米
(
くめ
)
の
直等
(
あたえら
)
の祖先であります。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
ホウシ 美作
久米
(
くめ
)
郡等
野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
丁度
(
ちやうど
)
、その砂山の上に来た時、
久米
(
くめ
)
は何か叫ぶが早いか
一目散
(
いちもくさん
)
に砂山を
駆
(
か
)
け
降
(
お
)
りて行つた。
微笑
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
威勢のよい
久米
(
くめ
)
の人々が
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
久米
(
くめ
)
の島あつる
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
一游亭
(
いちいうてい
)
と鎌倉より帰る。
久米
(
くめ
)
、
田中
(
たなか
)
、
菅
(
すが
)
、
成瀬
(
なるせ
)
、
武川
(
むかは
)
など停車場へ見送りに
来
(
きた
)
る。一時ごろ
新橋
(
しんばし
)
着。直ちに一游亭とタクシイを
駆
(
か
)
り、
聖路加
(
せいろか
)
病院に入院中の
遠藤古原草
(
ゑんどうこげんさう
)
を見舞ふ。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
僕の後ろに
久米
(
くめ
)
がいるのを、僕は前から知っていた。だからその方を見たら、どうかなるかもしれない。——こんなあいまいな、救助を請うような心もちで、僕は後ろをふりむいた。
葬儀記
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
南町で晩飯の
御馳走
(
ごちそう
)
になって、
久米
(
くめ
)
と
謎々
(
なぞなぞ
)
論をやっていたら、たちまち九時になった。帰りに
矢来
(
やらい
)
から江戸川の終点へ出ると、
明
(
あ
)
き地にアセチリン
瓦斯
(
ガス
)
をともして、催眠術の本を売っている男がある。
田端日記
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「
久米
(
くめ
)
と云う男のは、あるでしょうか。」
Mensura Zoili
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「
久米
(
くめ
)
さんに
野村
(
のむら
)
さん。」
影
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
久
常用漢字
小5
部首:⼃
3画
米
常用漢字
小2
部首:⽶
6画
“久米”で始まる語句
久米正雄
久米島
久米一
久米之丞
久米邦武
久米寺
久米部
久米幡江
久米八
久米内