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長
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ちょう
ふりがな文庫
“
長
(
ちょう
)” の例文
もちろん文句は同じもので、先生は
殆
(
ほと
)
んど息をころしている。するとかれらの中から、船宿「千本」の
長
(
ちょう
)
の呼びかける声がする。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
今、世の人心として、人々ただちに相接すれば、必ず他の
短
(
たん
)
を見て、その
長
(
ちょう
)
を見ず、己れに求むること軽くして人に求むること多きを常とす。
学者安心論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
僕は同期生でも
官海
(
かんかい
)
には三年の
長
(
ちょう
)
がある。今までのところは極く有効に泳いで来たつもりだったから、試験や就職について心得を話してやった。
首切り問答
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「こういう証文さえ入れさせて置けばもう大丈夫だからね。それでないと何時まで
蒼蠅
(
うるさ
)
く付け
纏
(
まと
)
わられるか分ったもんじゃないよ。ねえ
長
(
ちょう
)
さん」
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
などと、ホテルのボーイ
長
(
ちょう
)
の
長谷川
(
はせがわ
)
さんは、外国から来る新聞によく気をつけていて、珍らしい写真があると、それを丁坊に知らせてくれるのだった。
大空魔艦
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
「味方は、時を稼ぎ、敵は惰気と
奢
(
おご
)
りを
長
(
ちょう
)
じ、かれの大軍と、味方の小勢は、そこで互角に、立ち合えましょう」
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
利助
(
りすけ
)
の
陶器
(
とうき
)
の
特徴
(
とくちょう
)
は、その
繊細
(
せんさい
)
な
美妙
(
びみょう
)
な
感
(
かん
)
じにありました。
彼
(
かれ
)
は
薄手
(
うすで
)
な、
純白
(
じゅんぱく
)
な
陶器
(
とうき
)
に
藍
(
あい
)
と
金粉
(
きんぷん
)
とで、
花鳥
(
かちょう
)
や、
動物
(
どうぶつ
)
を
精細
(
せいさい
)
に
描
(
えが
)
くのに
長
(
ちょう
)
じていたのであります。
さかずきの輪廻
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
年
(
とし
)
長
(
ちょう
)
じて、小学校という不可解な社会生活に入って行かねばならなかった時、彼はどれ程か当惑し、恐怖を感じたことであろう。彼は誠に異様な小学生であった。
虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
兼「
長
(
ちょう
)
兄い……不思議だな、
一昨日
(
おとゝい
)
あたりからズキ/\する疼みが
失
(
なくな
)
ってしまった、能く利く湯だなア」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
これに反し酒の好きな者は医師がいかにその害を説くも、百薬の
長
(
ちょう
)
なりと
頑張
(
がんば
)
って聴かぬものが多い。心の
好
(
す
)
き
嫌
(
きら
)
いと物の善悪を
混同
(
こんどう
)
する者は実際を見る
明
(
めい
)
を
失
(
うしな
)
う。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
ちょうどそのころ、
中津
(
なかつ
)
の
家老
(
かろう
)
(
大名
(
だいみょう
)
・
小名
(
しょうみょう
)
のけらいの
長
(
ちょう
)
)の
子
(
こ
)
の
奥平壱岐
(
おくだいらいき
)
というわかいさむらいが、
砲術
(
ほうじゅつ
)
の
研究
(
けんきゅう
)
のためにやってきて、ここにとまっていたからです。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
そのカムツァンというのには一人の
長
(
ちょう
)
がありまして、
其長
(
それ
)
は年番である。私の行った時分の長はラートェパという人で、ごく親切な無邪気なお
爺
(
じい
)
さんでございました。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
独美が厳島から大阪に
遷
(
うつ
)
った頃
妾
(
しょう
)
があって、一男二女を生んだ。
男
(
だん
)
は名を
善直
(
ぜんちょく
)
といったが、多病で業を継ぐことが出来なかったそうである。二女は
長
(
ちょう
)
を
智秀
(
ちしゅう
)
と
諡
(
おくりな
)
した。寛政二年に歿している。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
平気な顔で
長
(
ちょう
)
ちゃんはあたいの
旦那
(
だんな
)
だよと
怒鳴
(
どな
)
った。去年初めて学校からの帰り道を待乳山で待ち合わそうと
申出
(
もうしだ
)
したのもお糸であった。
宮戸座
(
みやとざ
)
の
立見
(
たちみ
)
へ行こうといったのもお糸が先であった。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
源助町助勢の
長
(
ちょう
)
、遊佐剛七郎がヌックと
起
(
た
)
ち上った。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「いってえ、どうしたッてんだ、
長
(
ちょう
)
さん」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
その少年は船宿「千本」の
長
(
ちょう
)
の同級生で、背丈が小さく、
躯
(
からだ
)
も
痩
(
や
)
せているが、頭だけが大きく、しかも
鉢
(
はち
)
がひらいていた。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
年
(
とし
)
長
(
ちょう
)
じてどの様な妖婦となり、年老いて如何なる悪婆となるか。彼女が第一に行う大犯罪はそもそも何事であるか。又この女悪魔を向うに廻して闘うものは誰か。
江川蘭子
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
しかもその人は、生れながらの病弱で、
長
(
ちょう
)
じてからも
瘋癲
(
ふうてん
)
の持病があり、周囲はそれも知りぬいていた。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
初さんの隣りが
長
(
ちょう
)
どんでこれは
昨日
(
きのう
)
火事で
焚
(
や
)
き出されたかのごとく
愁然
(
しゅうぜん
)
と
算盤
(
そろばん
)
に身を
凭
(
もた
)
している。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「おたがいに、
愛情
(
あいじょう
)
があり、しんせつだったから、
万物
(
ばんぶつ
)
の
長
(
ちょう
)
といわれたが、いまは、
残忍
(
ざんにん
)
なこと、ほかの
動物
(
どうぶつ
)
の
比
(
ひ
)
でないから、かえって、
悪魔
(
あくま
)
に
近
(
ちか
)
いといえるだろう。」と、
S少年
(
エスしょうねん
)
がいいました。
太陽と星の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
長
(
ちょう
)
さん、僕は役者だよ。」と顔をさし出して長吉の耳元に
囁
(
ささや
)
いた。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「
長
(
ちょう
)
さん」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
釣舟宿の「千本」の三男の
長
(
ちょう
)
から、私は老人のことを聞いた。その土地の出来事について、籠屋のおたまと「千本」の長とが、つねにぬかりなく情報を呉れるのである。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
もう一人——名前を忘れたから、もう一人というよりほかに仕方がないが——これは
熊岳城
(
ゆうがくじょう
)
の
苗圃
(
びょうほ
)
の
長
(
ちょう
)
で、もと橋本に教わった事があると云うだけに、手綱を
執
(
と
)
る
術
(
すべ
)
を心得ている。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
呂宋兵衛は、
怪力
(
かいりき
)
もあり
幻術
(
げんじゅつ
)
にも
長
(
ちょう
)
じているが、
異邦人
(
いほうじん
)
の血のまじっている
証拠
(
しょうこ
)
には、戦いというものに対して、すこぶる考えがちがう。それに
修道者
(
イルマン
)
でもあっただけに、
迷信
(
めいしん
)
にとらわれやすかった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「あら、
長
(
ちょう
)
ちゃんもいたの。学校がお休み……あら、そう。」
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「
長
(
ちょう
)
さん、
角力
(
すもう
)
を
取
(
と
)
らないか。」
残された日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
釣舟宿
(
つりぶねやど
)
の「千本」の三男の
長
(
ちょう
)
から、私は老人のことを聞いた。その土地の出来事について、
籠屋
(
かごや
)
のおたまと「千本」の長とが、つねにぬかりなく情報を
呉
(
く
)
れるのである。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
長
(
ちょう
)
さんの話では御前さんが月々いくらいくら
私
(
わたし
)
に
遣
(
や
)
るという事だが、実際御前さんの、呉れるといった
金高
(
かねだか
)
はどの位なのか、長さんに
内所
(
ないしょ
)
でちょっと知らせてくれないかと書いてあった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
長
(
ちょう
)
さん、
遊
(
あそ
)
びませんか?」
残された日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
長
(
ちょう
)
の
幸助
(
こうすけ
)
だといっていますよ」と、内門人の少年は云った。
花も刀も
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「もう来そうなもんですね、
長
(
ちょう
)
さんも。あれほどいってあるんだから忘れるはずはないんだが。それに今日は明けの日だから、遅くとも十一時頃までには帰らなきゃならないんだから。何ならちょっと
迎
(
むかい
)
に
遣
(
や
)
りましょうか」
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「かさ持ちってなんだ」と脇で聞いていた
長
(
ちょう
)
が云った。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「
長
(
ちょう
)
、客か」と、その娘がこっちへ来ながら云った。
花も刀も
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「幸坊の
長
(
ちょう
)
か」
花も刀も
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
長
常用漢字
小2
部首:⾧
8画
“長”を含む語句
長椅子
成長
生長
長老
身長
船長
長閑
年長
長生
村長
長刀
酋長
長男
長座
長病
年長者
長者
長夜
長髯
長尻
...