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鋭
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と
ふりがな文庫
“
鋭
(
と
)” の例文
時化
(
しけ
)
つづき西風強く、夜は絶えて
漁火
(
いざり
)
すら見ね、をりをりに雨さへ走り、稲妻の
青
(
さを
)
の
映
(
うつ
)
りに、
鍵形
(
かぎがた
)
の火の枝の
棘
(
はり
)
ひりひりと
鋭
(
と
)
き光なす。其ただちとどろく
巻波
(
まきなみ
)
。
観想の時:――長歌体詩篇二十一――
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
薙刀の
鋭
(
と
)
き刃のように、たとえば片鎌の月のように、銀光を帯び、
水紅
(
とき
)
の
羅
(
うすもの
)
して、あま
翔
(
かけ
)
る鳥の翼を見よ。
神鷺之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それより共に手伝ひつつ、
櫨
(
はじ
)
の弓に
鬼蔦
(
おにづた
)
の
弦
(
つる
)
をかけ、
生竹
(
なまだけ
)
を
鋭
(
と
)
く削りて矢となし、用意やがて
備
(
ととの
)
ひける。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
あるいは神を「彼」と呼びて「
彼
(
か
)
れ怒りて我を
掻裂
(
かきさ
)
きかつ
窘
(
くる
)
しめ、我に向いて歯を
噛鳴
(
かみな
)
らしわが敵となり目を
鋭
(
と
)
くして我を
看
(
み
)
る……彼は我を
打敗
(
うちやぶ
)
りて
破壊
(
やぶれ
)
に
破壊
(
やぶれ
)
を加え、 ...
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
汝等が
鋭
(
と
)
き剣は餓えたり汝等剣に食をあたへよ、人の
膏血
(
あぶら
)
はよき食なり汝等剣に飽まで喰はせよ、飽まで人の膏膩を
餌
(
か
)
へと、号令きびしく発するや否、猛風一陣どつと起つて
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
先の
鋭
(
と
)
がるようにせよとの心だ、わかってはいるがどうもそうばかり行かない、批評的にそばからみれば、わけのない事でも、自分の事となると、考えた通りにわが心がなってくれない。
廃める
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
戦いの刻限を告げ
確
(
しっ
)
かり食事して働いてくれと頼んで去った、七人木で庵を造り
鏃
(
やじり
)
など
鋭
(
と
)
いで
弓弦
(
ゆづる
)
括
(
くく
)
って火
焼
(
た
)
いて夜を明かし、朝に物
吉
(
よく
)
食べて
巳
(
み
)
の時になりて敵来るべしといった方を見れば
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
ある時はヷレリイ流に使ひたる悟性の
鋭
(
と
)
き
刃
(
は
)
身をきずつけし
和歌でない歌
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
朝あけて遠く目に入る
鋭
(
と
)
き
山
(
やま
)
をアフリカなりといふ声ぞする
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
敷栲
(
しきたへ
)
の枕の下に太刀はあれど
鋭
(
と
)
き心なし
妹
(
いも
)
と寝たれば
故郷七十年
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
鋭
(
と
)
ごゑに君が名を呼びしをみな子ありき
池のほとりに柿の木あり
(新字旧仮名)
/
三好達治
(著)
今一際
鋭
(
と
)
き
音
(
ね
)
を高く立てよ。8045
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
鋭
(
と
)
き
銛
(
もり
)
を
腮
(
あぎと
)
にうけて
寂寞
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
鋭
(
と
)
き嘴に萱さきて
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
鋭
(
と
)
き
美
(
うま
)
しかをり
独絃哀歌
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
その美しき花の衣は、彼が威霊を
称
(
たた
)
えたる
牡丹花
(
ぼたんか
)
の
飾
(
かざり
)
に似て、根に寄る潮の玉を砕くは、日に
黄金
(
こがね
)
、月に白銀、あるいは怒り、あるいは殺す、
鋭
(
と
)
き大自在の爪かと見ゆる。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
汝
(
なんじ
)
らが
鋭
(
と
)
き
剣
(
つるぎ
)
は
餓
(
う
)
えたり汝ら剣に食をあたえよ、人の
膏血
(
あぶら
)
はよき食なり汝ら剣にあくまで喰わせよ、あくまで人の
膏膩
(
あぶら
)
を
餌
(
か
)
えと、号令きびしく発するや否、猛風一陣どっと起って
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
何聴かむこの日のうちぞ
指
(
および
)
触
(
ふ
)
りあてゆく針の
鋭
(
と
)
くも短かき
黒檜
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
鋭
(
と
)
ごゑに君が名を呼びしをみな子ありき
故郷の花
(旧字旧仮名)
/
三好達治
(著)
実
(
げ
)
にこそその
顔
(
かんばせ
)
は、爛々たる
銀
(
しろがね
)
の
眼
(
まなこ
)
一
双
(
なら
)
び、
眦
(
まなじり
)
に紫の
隈
(
くま
)
暗く、頬骨のこけた
頤
(
おとがい
)
蒼味がかり、浅葱に
窩
(
くぼ
)
んだ唇裂けて、
鉄漿
(
かね
)
着けた口、
柘榴
(
ざくろ
)
の舌、耳の根には針のごとき
鋭
(
と
)
き
牙
(
きば
)
を
噛
(
か
)
んでいたのである。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
死顔のこの
鋭
(
と
)
き鼻よこの伯母ぞ吾が母に
最
(
もと
)
も
辛
(
つら
)
く当らしき
風隠集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
ひとひらの雲もあれざる
鋭
(
と
)
き峰に
艸千里
(旧字旧仮名)
/
三好達治
(著)
唯
(
と
)
見ると、前へ立った、女の姿は、その肩あたりまで
草隠
(
くさがく
)
れになったが、
背後
(
うしろ
)
ざまに手を動かすに
連
(
つ
)
れて、
鋭
(
と
)
き鎌、磨ける玉の如く、
弓形
(
ゆみなり
)
に出没して、
歩行
(
ある
)
き
歩行
(
ある
)
き
掬切
(
すくいぎり
)
に、
刃形
(
はがた
)
が
上下
(
うえした
)
に動くと共に
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ぬか星に
猛
(
たけ
)
る嵐の吹きあふる
照葉
(
てりは
)
の椎の
鋭
(
と
)
き光なり
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
ぬか星に
猛
(
たけ
)
る嵐の吹きあふる
照葉
(
てりは
)
の椎の
鋭
(
と
)
き光なり
白南風
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
色
(
いろ
)
赤
(
あか
)
きびいどろを、
匂
(
にほひ
)
鋭
(
と
)
きあんじやべいいる
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
鋭
(
と
)
く、甘く、
圧
(
お
)
しつぶさるる
嗟嘆
(
なげき
)
して
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
鋭
常用漢字
中学
部首:⾦
15画
“鋭”を含む語句
鋭聲
雋鋭
鋭声
鋭鋒
尖鋭
鋭利
尖鋭化
鋭刃
鋭音
鋭峻
鋭犀
鋭敏
精鋭
鋭眼
鋭角
鋭過
士馬精鋭
鋭尖
鋭氣
鋭鈍
...