剣の四君子:03 林崎甚助 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
崇拝の共通ということのために、彼らは互いに剣をもって殺戮し合った。彼らはおのおのの神を創り出して互いに招き合っている。
カラマゾフの兄弟:01 上 (新字新仮名) / フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー(著)
しのつくばかりの霰弾は、フランスの鷲の勇士のまわりに風にひるがえってる三色旗に雨注した。全軍は殺到し、無比の殺戮が初まった。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット (新字新仮名) / ヴィクトル・ユゴー(著)
この夏あたりから、神田一圓を荒し廻る辻斬の無法慘虐な殺戮は町人達は言ふ迄もなく武家も役人も、御用聞の平次も腹に据ゑ兼ねてゐたのです。
銭形平次捕物控:068 辻斬綺談 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
踊る地平線:07 血と砂の接吻 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
刑者にとつて殺戮は欲する所ではない。被刑者がもしその苦痛に堪へず宗門を「転ぶ」と一言云ふならば彼等はすぐその場に刑をとかれるのである。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死 (新字旧仮名) / 長与善郎(著)
いなそれのみならず殺戮の先登者として、生きんがための行動者として、今や三島由紀夫は完全な自覺と決意とをわがものにしたと言つていいだらう。
三島由紀夫:ナルシシスムの運命 (旧字旧仮名) / 神西清(著)
どうせ、駄目なものは苦しませぬようにと、野獣にも友愛の殺戮がある。医師にも、陰微な愛として安死術がある。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
大きくすれば味方に怪我人の出るのは言うまでもないこと、捕り手のうちにも殺戮される者が出るに違いない。
旗本退屈男:08 第八話 日光に現れた退屈男 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市 (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
破壊と殺戮を行ない、自分の徳をうしなって子孫まで絶やしてしまうのですが、それもつまりは財宝を軽んじて名誉を重しとする、その惑いのせいであります。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語 (新字新仮名) / 上田秋成(著)
西洋人は、日本が平和な文芸にふけっていた間は、野蛮国と見なしていたものである。しかるに満州の戦場に大々的殺戮を行ない始めてから文明国と呼んでいる。
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心、岡倉覚三(著)
遂にこれを殺戮するか、または奴隷として虐使するのが、殊に原始時代にあっては普通の人情であろう。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
数からいって殺戮からいってそれは一つのアウステルリッツもしくはドレスデンであった。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン―― (新字新仮名) / ヘンリー・デイビッド・ソロー(著)
早すぎる埋葬 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
即興詩人 (旧字旧仮名) / ハンス・クリスチャン・アンデルセン(著)
それを人間同士殺戮の道具に造るなんていうことが、罰が当らないで済むものですか、やがて、欧羅巴がいい見せしめです、東洋の方々よ、東洋は欧羅巴に比べると、遥かに偉大なる宗教
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そして、インド、アフリカ、ラテン・アメリカ等の植民地大衆は、今日第一次世界戦争の時のように従順に、帝国主義戦争の尨大な予備軍として利用され殺戮される事はがえんじないだろう。
秘密警察の殺戮や拷問等々がそこにはあって、「自由の女神」や、フォード工場や、「飢える自由」や、政府の政治をどんなに否定的にでも批判する自由等々がそこにあるはずはありません。
清水幾太郎さんへの手紙 (新字新仮名) / 三好十郎(著)