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川上
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かはかみ
ふりがな文庫
“
川上
(
かはかみ
)” の例文
然し
渡場
(
わたしば
)
は
未
(
いま
)
だ
悉
(
こと/″\
)
く東京市中から其の跡を絶つた訳ではない。
両国橋
(
りやうごくばし
)
を
間
(
あひだ
)
にして其の
川上
(
かはかみ
)
に
富士見
(
ふじみ
)
の
渡
(
わたし
)
、その
川下
(
かはしも
)
に
安宅
(
あたけ
)
の
渡
(
わたし
)
が残つてゐる。
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
十月廿一日、広い森林を抜けて
川上
(
かはかみ
)
の方へ行つたときには、広い葉の並木はしきりに落葉し、さういふ
散
(
ちり
)
しいた落葉を踏んで私どもが歩いて行つた。
イーサル川
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
さま/″\の
女
(
をんな
)
を
引込
(
ひつこ
)
むのを
術
(
て
)
としたが、
當春
(
たうしゆん
)
、
天氣
(
てんき
)
麗
(
うらゝ
)
かに、
桃
(
もゝ
)
の
花
(
はな
)
のとろりと
咲亂
(
さきみだ
)
れた、
暖
(
あたゝか
)
い
柳
(
やなぎ
)
の
中
(
なか
)
を、
川上
(
かはかみ
)
へ
細
(
ほそ
)
い
杖
(
ステツキ
)
で
散策
(
さんさく
)
した
時
(
とき
)
、
上流
(
じやうりう
)
の
方
(
かた
)
より
柳
(
やなぎ
)
の
如
(
ごと
)
く、
流
(
ながれ
)
に
靡
(
なび
)
いて
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其方
(
そのかた
)
さして
歩
(
あゆ
)
む人は
皆
(
みな
)
大尉
(
たいゐ
)
の
行
(
かう
)
を送るの人なるべし、
両国橋
(
りやうごくばし
)
にさしかゝりしは午前七時三十分、
早
(
は
)
や橋の
北側
(
きたがは
)
は
人垣
(
ひとがき
)
と
立
(
たち
)
つどひ、
川上
(
かはかみ
)
はるかに見やりて、
翠
(
みどり
)
かすむ
筑波
(
つくば
)
の山も
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
此
(
こ
)
の第壱号を出したのが明治十八年の五月二日です、
毎月
(
まいげつ
)
壱回
(
いつくわい
)
の
発行
(
はつかう
)
で
九号
(
くがう
)
まで続きました、すると、社員は
続々
(
ぞく/″\
)
殖
(
ふ
)
ゑる、
川上
(
かはかみ
)
は
同級
(
どうきふ
)
に
居
(
を
)
りましたので、
此際
(
このさい
)
入社したのです
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
父の知人に夜釣りに行つたら、
吾妻橋
(
あづまばし
)
より少し
川上
(
かはかみ
)
で、大きなすつぽんが船のともへ、乗りかかるのを見たと云ふ人あり。そのすつぽんの首太き事、鉄瓶の如しと話してゐた。
雑筆
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
小母さんの立話を聞けば、
川上
(
かはかみ
)
といふ
辺鄙
(
へんぴ
)
な村の方で、ある若い百姓が結婚したばかりに出征することゝ成つた。お嫁さんは
野辺山
(
のべやま
)
が
原
(
はら
)
まで夫を見送りに
随
(
つ
)
いて来て、泣いて
別離
(
わかれ
)
を惜んだ。
突貫
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
千曲川の上流長さ數里にわたつた寒村を
川上
(
かはかみ
)
村と云つた。
樹木とその葉:02 草鞋の話旅の話
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
緑
(
みどり
)
沈
(
しづ
)
める
川上
(
かはかみ
)
の
花守
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
遥
(
はる
)
か
川上
(
かはかみ
)
の空のはづれに夏の
名残
(
なごり
)
を示す雲の
峰
(
みね
)
が立つてゐて細い
稲妻
(
いなづま
)
が
絶間
(
たえま
)
なく
閃
(
ひら
)
めいては消える。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
以前
(
いぜん
)
は、
此
(
こ
)
の
邊
(
へん
)
の
樣子
(
やうす
)
もこんなでは
無
(
な
)
かつた。
恁
(
か
)
う
涼風
(
すゞかぜ
)
の
立
(
た
)
つ
時分
(
じぶん
)
でも、
團扇
(
うちは
)
を
片手
(
かたて
)
に、
手拭
(
てぬぐひ
)
を
提
(
さ
)
げなどして、
派手
(
はで
)
な
浴衣
(
ゆかた
)
が、もつと
川上
(
かはかみ
)
あたりまで、
岸
(
きし
)
をちらほら
徜徉
(
ぶら
)
ついたものである。
月夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
第三期に小説の筆を
執
(
と
)
つた者は、
美妙斎
(
びめうさい
)
、
思案外史
(
しあんぐわいし
)
、
丸岡九華
(
まるをかきうくわ
)
、
漣山人
(
さゞなみさんじん
)
、
私
(
わたし
)
と
五人
(
ごにん
)
であつたが、右の
大改良後
(
だいかいりやうご
)
は
眉山人
(
びさんじん
)
と
云
(
い
)
ふ
新手
(
あらて
)
が
加
(
くはゝ
)
つた、
其迄
(
それまで
)
は
川上
(
かはかみ
)
は
折〻
(
をり/\
)
俳文
(
はいぶん
)
などを
寄稿
(
きかう
)
するばかりで
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
みづからの
生
(
いのち
)
愛
(
を
)
しまむ日を経つつ
川上
(
かはかみ
)
がはに月照りにけり
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
川上
(
かはかみ
)
も
下流
(
かりう
)
も
見
(
み
)
えぬが、
向
(
むか
)
ふの
彼
(
か
)
の
岩山
(
いはやま
)
、
九十九折
(
つゞらをれ
)
のやうな
形
(
かたち
)
、
流
(
ながれ
)
は五
尺
(
しやく
)
、三
尺
(
しやく
)
、一
間
(
けん
)
ばかりづゝ
上流
(
じやうりう
)
の
方
(
はう
)
が
段々
(
だん/″\
)
遠
(
とほ
)
く、
飛々
(
とび/″\
)
に
岩
(
いは
)
をかゞつたやうに
隠見
(
いんけん
)
して、いづれも
月光
(
げつくわう
)
を
浴
(
あ
)
びた、
銀
(
ぎん
)
の
鎧
(
よろひ
)
の
姿
(
すがた
)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
みづ清き
川上
(
かはかみ
)
がはに住む
魚
(
うを
)
のエダを
食
(
を
)
したり昼のかれひに
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
川
常用漢字
小1
部首:⼮
3画
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“川上”で始まる語句
川上音二郎
川上眉山
川上音次郎
川上山
川上川
川上道
川上冬崖
川上宗治
川上彦斎
川上梟帥