-
トップ
>
-
當春
読み方 | 割合 |
たうはる | 50.0% |
たうしゆん | 50.0% |
告て江戸屋へ
歸り頓て其年も
暮正月にもなり家々の年禮も
濟しかば半四郎は幸ひ
好道連なれば
當春は江戸表へ
出て無刀流劔術の道場を
開かんと思ひ立當地の道場を
痛めけるが早くも年月
推移りて正徳四年と成ければ
當春は
是非店卸しを爲んとて
頓て
諸帳面類を
さま/″\の
女を
引込むのを
術としたが、
當春、
天氣麗かに、
桃の
花のとろりと
咲亂れた、
暖い
柳の
中を、
川上へ
細い
杖で
散策した
時、
上流の
方より
柳の
如く、
流に
靡いて