小形こがた)” の例文
また石器せつきかたち大體だいたいまへ時代じだいよりは小形こがたのものがおほく、しかも石器せつき使つかみちによつて種々しゆ/″\ことなつたかたちのものがわかれて發達はつたつしてました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
同僚どうれう小形こがた黄色きいろ表紙へうし宗助そうすけまへして、こんなめうほんだとこたへた。宗助そうすけかさねてんなこといてあるかとたづねた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ふるい、小形こがた汽船きせんって、うみうえをどこということなく、ひがしに、西にしに、さすらいながら、めずらしいいしや、かいがらなどをさがしていた父子おやこ二人ふたりがありました。
汽船の中の父と子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
小形こがた法帖ほうじょうみたいに折り畳んであるので、サラリと押し開いてみると、竹屋卿がわらじがけで実地を写したものらしく、徳島城の要害から、撫養むや、土佐どまり
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……なんとりでせうね。うちすゞめよりはずつとおほきくつて、はとよりは、すらりとせて小形こがたな。
鳥影 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
道子みちこ廊下らうか突当つきあたりにふすまのあけたまゝになつたおくへ、きやくともはいると、まくらふたならべた夜具やぐいてあつて、まど沿壁際かべぎは小形こがた化粧鏡けしやうかゞみとランプがたのスタンドや灰皿はひざら
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
こと小形こがたの「フランネル」の水兵服すいへいふくを、裁縫係さいほうがゝり水兵すいへいめいずるやら、いろ/\取計とりはからつてれる、其間そのまに、大佐たいさより命令めいれいのあつた吾等われら居室ゐま準備じゆんび出來できたので、其處そこみちびかれ
しらかばや、はんや、落葉松らくようしょうはやしなかには、くびのあかい、小形こがたのつばめがたくさんきていていました。
北海の波にさらわれた蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ふにこまらないと思つて、さう無精ぶせうかほをしなくつてからう。もう少し判然はんぜんとしてれ。此方こつち生死せいしたゝかひだ」と云つて、寺尾は小形こがたの本をとん/\と椅子いすかどで二返たゝいた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
またこのたなならべてあるやなぎかたちをしたなが三寸以上さんずんいじようもある石鏃せきぞく大形おほがたのものは、普通ふつう石槍いしやりといつてゐます。それから小形こがた一方いつぽうふくれ、一方いつぽうとがつてゐるものがあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
バスケツトのうへに、小取𢌞ことりまはしにつたらしい小形こがた汽車案内きしやあんない一册いつさつある。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「そちらの小形こがたあかいかんは、なんだろうな。」と、おじいさんは、いいました。
片田舎にあった話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
小形こがたはとほどある、……
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)