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こをんな
ふりがな文庫
“
小女
(
こをんな
)” の例文
君の今度の歌は、なんだか細々しく痩せて、少ししやがれた
小女
(
こをんな
)
のこゑを聞くやうである。僕はもつと
圖太
(
づぶと
)
いこゑがいいやうに思ふ。
釈迢空に与ふ
(旧字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
閭
(
りよ
)
は
小女
(
こをんな
)
を
呼
(
よ
)
んで、
汲立
(
くみたて
)
の
水
(
みづ
)
を
鉢
(
はち
)
に
入
(
い
)
れて
來
(
こ
)
いと
命
(
めい
)
じた。
水
(
みづ
)
が
來
(
き
)
た。
僧
(
そう
)
はそれを
受
(
う
)
け
取
(
と
)
つて、
胸
(
むね
)
に
捧
(
さゝ
)
げて、ぢつと
閭
(
りよ
)
を
見詰
(
みつ
)
めた。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
拍
(
う
)
てば、掛りの
小女
(
こをんな
)
が飛んで參ります。夜は、私が來るだけで、尤も、この二た晩ばかりは、風邪の氣味で、私も此離屋へは參りませんでしたが
銭形平次捕物控:295 万両息子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
鼻緒の二本が
右左
(
みぎひだり
)
で色が違ふ。それで能く覚えてゐる。
今
(
いま
)
仕事中
(
しごとちう
)
だが、
可
(
よ
)
ければ
上
(
あが
)
れと云ふ
小女
(
こをんな
)
の
取次
(
とりつぎ
)
に
尾
(
つ
)
いて、画室へ
這入
(
はい
)
つた。
広
(
ひろ
)
い部屋である。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
何のお
店
(
たな
)
ものの
白瓜
(
しろうり
)
がどんな事を
仕出
(
しいだ
)
しませう、怒るなら怒れでござんすとて
小女
(
こをんな
)
に言ひつけてお銚子の支度
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
勸
(
すゝ
)
めけれども夫は
面倒
(
めんだう
)
なりとて只一人子の
育
(
そだ
)
つを
樂
(
たのし
)
みに
小女
(
こをんな
)
一人若者二人遣ひて
居酒屋
(
ゐざかや
)
渡世
(
とせい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
上等の切符を出すと今度は
小女
(
こをんな
)
が丁寧に階子段へ案内した。二階かと思へばまだ階子段がある。結局三階だ。立派な床の間が付いてゝ花など活けてある坐敷を一つ独占さして呉れる。
坊つちやん「遺蹟めぐり」
(新字旧仮名)
/
岡本一平
(著)
四時過ぎに役所から帰つて来て洋服の儘に机の前に坐つて居たが、妙に心気が
苛立
(
いらだ
)
つのでいつのまにか倒れてしまつた。妻は姉が来て芝居へつれだしたとかで
小女
(
こをんな
)
が独り留守をして居た。
公判
(新字旧仮名)
/
平出修
(著)
極
(
きは
)
めて
狭
(
せま
)
い
溝板
(
どぶいた
)
の上を通行の人は
互
(
たがひ
)
に身を
斜
(
なゝ
)
めに
捻向
(
ねぢむ
)
けて
行
(
ゆ
)
き
交
(
ちが
)
ふ。
稽古
(
けいこ
)
の
三味線
(
しやみせん
)
に人の
話声
(
はなしごゑ
)
が
交
(
まじ
)
つて
聞
(
きこ
)
える。
洗物
(
あらひもの
)
する
水音
(
みづおと
)
も
聞
(
きこ
)
える。赤い
腰巻
(
こしまき
)
に
裾
(
すそ
)
をまくつた
小女
(
こをんな
)
が
草箒
(
くさばうき
)
で
溝板
(
どぶいた
)
の上を
掃
(
は
)
いてゐる。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
其處
(
そこ
)
へ、
門内
(
もんない
)
の
植込
(
うゑこみ
)
の
木隱
(
こがく
)
れに、
小女
(
こをんな
)
がちよろ/\と
走
(
はし
)
つて
出
(
で
)
て、
默
(
だま
)
つて
目
(
め
)
まぜをして、
塀
(
へい
)
について
此方
(
こなた
)
へ、と
云
(
い
)
つた
仕方
(
しかた
)
で、
前
(
さき
)
に
立
(
た
)
つから、ござんなれと
肩
(
かた
)
を
搖
(
ゆす
)
つて、
足
(
あし
)
を
上下
(
うへした
)
に
雀躍
(
こをどり
)
して
導
(
みちび
)
かれる
麦搗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
華美
(
はで
)
な姿の
小女
(
こをんな
)
が
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
何
(
なん
)
のお
店
(
たな
)
ものゝ
白瓜
(
しろうり
)
が
何
(
ど
)
んな
事
(
こと
)
を
仕出
(
しいだ
)
しませう、
怒
(
をこ
)
るなら
怒
(
をこ
)
れでござんすとて
小女
(
こをんな
)
に
言
(
い
)
ひつけてお
銚子
(
ちようし
)
の
支度
(
したく
)
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
小女
(
こをんな
)
を
一人
(
ひとり
)
使
(
つか
)
つて、
朝
(
あさ
)
から
晩迄
(
ばんまで
)
ことりと
音
(
おと
)
もしない
樣
(
やう
)
に
靜
(
しづ
)
かな
生計
(
くらし
)
を
立
(
た
)
てゝゐた。
御米
(
およね
)
が
茶
(
ちや
)
の
間
(
ま
)
で、たつた
一人
(
ひとり
)
裁縫
(
しごと
)
をしてゐると、
時々
(
とき/″\
)
御爺
(
おぢい
)
さんと
云
(
い
)
ふ
聲
(
こゑ
)
がした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
これでは
旅立
(
たびだち
)
の
日
(
ひ
)
を
延
(
の
)
ばさなくてはなるまいかと
云
(
い
)
つて、
女房
(
にようばう
)
と
相談
(
さうだん
)
してゐると、そこへ
小女
(
こをんな
)
が
來
(
き
)
て
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
袖
(
そで
)
よ
今
(
いま
)
の
苦勞
(
くらう
)
はつらくとも
暫時
(
しばし
)
の
辛抱
(
しんばう
)
ぞしのべかし、やがて
伍長
(
ごちやう
)
の
肩書
(
かたがき
)
も
持
(
も
)
たば、
鍛工場
(
たんこうぢやう
)
の
取締
(
とりしま
)
りとも
言
(
い
)
はれなば、
家
(
いへ
)
は
今
(
いま
)
少
(
すこ
)
し
廣
(
ひろ
)
く
小女
(
こをんな
)
の
走
(
はし
)
り
使
(
づか
)
ひを
置
(
お
)
きて、
其
(
その
)
かよわき
身
(
み
)
に
水
(
みづ
)
は
汲
(
く
)
まさじ
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“小女”の意味
《名詞》
年齢が若い女性。童女。
律令制で四歳から十六歳以下の女性。
(出典:Wiktionary)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
女
常用漢字
小1
部首:⼥
3画
“小女”で始まる語句
小女郎
小女房
小女童
小女子魚
小女氣
小女臈