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勞
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つか
ふりがな文庫
“
勞
(
つか
)” の例文
新字:
労
「はい」と答へて、お綱は
薄刃庖丁
(
うすばばうちやう
)
を持つて來て、水仕事に
勞
(
つか
)
れたと云ふ樣子で、ぺッたり爐ばたに坐わり、籠の中のをむき初める。
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
看護
(
かんご
)
の
人
(
ひと
)
も
勞
(
つか
)
れぬ、
雪子
(
ゆきこ
)
の
身
(
み
)
も
弱
(
よわ
)
りぬ、きのふも
植村
(
うゑむら
)
に
遇
(
あ
)
ひしと
言
(
い
)
ひ、
今日
(
けふ
)
も
植村
(
うゑむら
)
に
遇
(
あ
)
ひたりと
言
(
い
)
ふ、
川
(
かは
)
一
(
ひと
)
つ
隔
(
へだ
)
てゝ
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
るばかり
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
朝はまだバスの女車掌さんにも
勞
(
つか
)
れは見えないし、少年工も口笛を吹いて、シエパードを呼ぶ坊ちやんに劣らぬ誇りを生産に持つ。
春
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
ことに、既に長き旅路に
勞
(
つか
)
れたる我をして、
嚢中
(
のうちう
)
甚だ旅費の乏しきにも拘らず、
奮
(
ふる
)
つてこの山中に
入
(
い
)
らしめたる理由猶一つあり。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
覺えて
鹽尻峠
(
しほじりたふげ
)
も馬に遊ばんと頼み置きて寐に就く温泉にて
勞
(
つか
)
れを忘れ心よく
睡
(
ねぶ
)
りたれば夜の明けたるも知らず宿の者に催されて
漸
(
やう
)
やくに眼を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
▼ もっと見る
飮
(
のみ
)
代錢は拂ひたれども心氣の
勞
(
つか
)
れにて思はず
暫時
(
しばし
)
居眠
(
ゐねふ
)
り
眼覺
(
めざめ
)
て後此所を立ち出で途中にて心付懷中を見し處に大事の
財布
(
さいふ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
机上の
爲事
(
しごと
)
に
勞
(
つか
)
れた時、世間のいざこざの
煩
(
わづら
)
はしさに耐へきれなくなつた時、私はよく用もないのに草鞋を穿いて見る。
樹木とその葉:02 草鞋の話旅の話
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
彼としては非常な
大骨折
(
おほゞねをり
)
で、
僅
(
わづ
)
か二三日の間に、げツソリ頬の肉が
剡
(
こ
)
けたと思はれるばかり體も
疲
(
つか
)
れ心も
勞
(
つか
)
れた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
ああいふ數でこなす藝術は目と耳とを
勞
(
つか
)
らせるだけで土産話の種より外には役立たぬ。
京阪聞見録
(旧字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは、
※
(
ねえ
)
さんと
堤
(
どて
)
の
上
(
うへ
)
にも
坐
(
すわ
)
り
勞
(
つか
)
れ、その
上
(
うへ
)
、
爲
(
す
)
ることはなし、
所在
(
しよざい
)
なさに
堪
(
た
)
へ
切
(
き
)
れず、
再三
(
さいさん
)
※
(
ねえ
)
さんの
讀
(
よ
)
んでる
書物
(
ほん
)
を
覘
(
のぞ
)
いて
見
(
み
)
ましたが、
繪
(
ゑ
)
もなければ
會話
(
はなし
)
もありませんでした。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
汝
(
なれ
)
勞
(
つか
)
れたらば吾一人にても試みるべし。
花枕
(旧字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
竈
(
かまど
)
の灰や、
歳月
(
さいげつ
)
に倦み
勞
(
つか
)
れ來て
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
日暮れ
勞
(
つか
)
れて道の邊に
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
兎に角、非常に
勞
(
つか
)
れてゐる。そして手や足が自分のものではないやうに顫へて、自分の目のしたのあたりに絶えずぴく/\と
痙攣
(
けいれん
)
がある。
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
夕暮の野路でも、彼女たちは
勞
(
つか
)
れきつて、默々と、まだ夜露にしめらない、土埃りのたつ
道路
(
みち
)
を、まつ黒い影で二三人づつ歩いてゆくのだつた。
桑摘み
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
振り起しイザヤ他の酒樓に上りて此の憂悶を散ずべし
豫
(
かね
)
て
此
(
こゝ
)
にて大盛宴を開く
積
(
つもり
)
ならずや我輩
勞
(
つか
)
れたりと云へどよく露伴太華の代理として三人分を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
借
(
かり
)
て
着替
(
きかへ
)
濡
(
ぬれ
)
し
着類
(
きるゐ
)
は
竿
(
さを
)
に掛け再び
圍爐裡
(
ゐろり
)
の
端
(
はた
)
へ來りて
煖
(
あた
)
れば二日二夜の
苦
(
くる
)
しみに
心身
(
しんしん
)
共
(
とも
)
に
勞
(
つか
)
れし上今十分に
食事
(
しよくじ
)
を成して火に
煖
(
あたゝ
)
まりし事なれば
自然
(
しぜん
)
と
眠氣
(
ねふけ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
一
度
(
たび
)
は今宵は此驛にやどらんと思ひしが、猶脚の
勞
(
つか
)
れざると、次の驛なる
須原
(
すはら
)
まで左程遠くもあらざるに勇を鼓して、とある
茶榻
(
ちやたう
)
に
一休憩
(
ひとやすみ
)
したる後、靜かに唐詩を吟じつゝ驛を出づ。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
母が「あなたは今日はお
勞
(
つか
)
れでせうからもうお休みなさい。」と言つた。
少年の死
(旧字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
その
﨟
(
らふ
)
たげさ
勞
(
つか
)
らしさ
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
勞
(
つか
)
れて何の道かある
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
拙者が
家
(
うち
)
だと思へば
宜
(
い
)
いハテ百年住み遂げる人は無いわサト痩我慢の悟りを開き
此所
(
このところ
)
の新築見合せとし田へ引く流に口を
漱
(
そゝ
)
ぎ
冗語
(
むだ
)
を
勞
(
つか
)
れの忘れ草
笑聲
(
わらひ
)
を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
やがては
勞
(
つか
)
れて來たと見え、こちらの寒さにふるへてゐる膝の上にその兩手を兩肱までかけ、そのうへへその顏とからだの上半身とを托してしまつた。
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
悉皆
(
のこりなく
)
呼出
(
よびだ
)
され村井長庵は
兩度
(
りやうど
)
の
拷問
(
がうもん
)
にても
白状
(
はくじやう
)
せざる事故
身體
(
しんたい
)
勞
(
つか
)
れ
果
(
はて
)
かゝる
惡人
(
あくにん
)
なりと
雖
(
いへど
)
も
天
(
てん
)
定
(
さだま
)
りて人を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
渠は、東京にゐた時から、
勞
(
つか
)
れるまでは、
曉
(
あけ
)
がたの三時までも、四時までも、褥に這入らないのが習慣であつた。
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
二人とも足は
勞
(
つか
)
れて來るし、日暮れには近くなるし、薄暗い
低林
(
ていりん
)
の間の葉は半ば赤く、紫色の花は既にしぼんだブシ(とりかぶと)の立ち並んだ道路を進み、
屡々
(
しばしば
)
小川を渡る度毎に
泡鳴五部作:04 断橋
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
勞
部首:⼒
12画
“勞”を含む語句
疲勞
苦勞
勞力
勞働
苦勞人
徒勞
御苦勞
功勞
勞働者
心勞
勞動
勤勞
病勞
苦勞性
勞苦
博勞
御所勞
御苦勞樣
辛勞
勞症
...