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徒勞
| 読み方 | 割合 |
| とらう | 60.0% |
| むだ | 20.0% |
| だめ | 20.0% |
宗助の
手際では、
室内に
煖爐を
据ゑ
付ける
設備をする
丈でも
容易ではなかつた。
夫婦はわが
時間と
算段の
許す
限りを
盡して、
專念に
赤兒の
命を
護つた。けれども
凡ては
徒勞に
歸した。
「
徒勞だよおめえ、
誰がいふことだつて
聽く
苦勞はねえんだから」
婆さん
等は
互に
勝手なことをがや/\と
語り
續けた。
「
徒勞だよそんぢや、あんでも六錢の
横薦乘つけて
曳いて
來たんだぞ、
血統證まで
有んぞ、あゝ、
彼の
手はねえぞ」