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徒勞
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とらう
ふりがな文庫
“
徒勞
(
とらう
)” の例文
新字:
徒労
宗助
(
そうすけ
)
の
手際
(
てぎは
)
では、
室内
(
しつない
)
に
煖爐
(
だんろ
)
を
据
(
す
)
ゑ
付
(
つ
)
ける
設備
(
せつび
)
をする
丈
(
だけ
)
でも
容易
(
ようい
)
ではなかつた。
夫婦
(
ふうふ
)
はわが
時間
(
じかん
)
と
算段
(
さんだん
)
の
許
(
ゆる
)
す
限
(
かぎ
)
りを
盡
(
つく
)
して、
專念
(
せんねん
)
に
赤兒
(
あかご
)
の
命
(
いのち
)
を
護
(
まも
)
つた。けれども
凡
(
すべ
)
ては
徒勞
(
とらう
)
に
歸
(
き
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
さうして周三は四日ほどの
徒勞
(
とらう
)
を重ねた後、やつとおきみの手紙を手に入れることが出來た。その手紙の中には十圓札が二枚ほど入つてゐた。そして、鉛筆の走り書の紙片が入つてゐた。
天国の記録
(旧字旧仮名)
/
下村千秋
(著)
醫者
(
いしや
)
は一
號
(
がう
)
の
倍量
(
ばいりやう
)
を
注射
(
ちうしや
)
した。
然
(
しか
)
しそれは
徒勞
(
とらう
)
であつた。
病人
(
びやうにん
)
の
發作
(
ほつさ
)
は
間
(
あひだ
)
が
短
(
みじか
)
くなつた。
病人
(
びやうにん
)
は
其
(
その
)
度
(
たび
)
に
呼吸
(
こきふ
)
に
壓迫
(
あつぱく
)
を
感
(
かん
)
じた。
近所
(
きんじよ
)
の
者
(
もの
)
も三四
人
(
にん
)
で
苦惱
(
くなう
)
する
枕元
(
まくらもと
)
に
居
(
ゐ
)
て
皆
(
みな
)
憂愁
(
いうしう
)
に
包
(
つゝ
)
まれた。お
品
(
しな
)
は
突然
(
とつぜん
)
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
徒
常用漢字
小4
部首:⼻
10画
勞
部首:⼒
12画
“徒”で始まる語句
徒
徒歩
徒然
徒士
徒渉
徒爾
徒然草
徒事
徒輩
徒労