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だし
ふりがな文庫
“
出
(
だし
)” の例文
まず朝
勃然
(
むっくり
)
起る、弁当を
背負
(
しょ
)
わせて学校へ
出
(
だし
)
て
遣
(
や
)
る、帰ッて来る、直ちに傍近の私塾へ通わせると言うのだから、あけしい間がない。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
お登和さん、ホントに今
選
(
よ
)
り
出
(
だし
)
て下すった松茸は良い品物ばかりですね。
何故
(
なぜ
)
良い品ばかり揃えて
直段
(
ねだん
)
を高くして
売
(
うら
)
ないでしょう。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
それは
私
(
わたし
)
の
権内
(
けんない
)
に
無
(
な
)
いことなのです。まあ、
考
(
かんが
)
えて
御覧
(
ごらん
)
なさい、
私
(
わたし
)
が
仮
(
かり
)
に
貴方
(
あなた
)
をここから
出
(
だし
)
たとして、どんな
利益
(
りえき
)
がありますか。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
そして格子戸を開けて、ひしゃげた帽子を拾おうとしたら、不思議にも格子戸がひとりでに音もなく
開
(
ひら
)
いて、帽子がひょいと
往来
(
おうらい
)
の方へ
転
(
ころ
)
がり
出
(
だし
)
ました。
僕の帽子のお話
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
勤
(
つと
)
め
近年
(
きんねん
)
此餠屋の出店を
出
(
だし
)
て
貰
(
もら
)
ひ夫婦とも
稼暮
(
かせぎくら
)
す者なりフト吉之助の來てより
家業
(
かげふ
)
も
忙
(
いそ
)
がしく大いに
身代
(
しんだい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
この時演劇は既に
今日
(
こんにち
)
吾人
(
ごじん
)
の
目睹
(
もくと
)
するが如く、セリ
出
(
だし
)
、
廻
(
まわり
)
道具、がんどう
返
(
がえし
)
等あらゆる舞台装置の法を
操座
(
あやつりざ
)
より応用し、劇場の構造
看客
(
かんきゃく
)
の観覧席をもまた完備せしめき。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
不図
(
ふと
)
、
其中
(
そのうち
)
の一軒から、
艶
(
なまめ
)
かしい女が、白い
脛
(
はぎ
)
を見せて、
今時分
(
いまじぶん
)
ガラガラと雨戸を
繰
(
く
)
り
出
(
だし
)
た。
父の墓
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
「どれ、
俺
(
おれ
)
げもちつと
出
(
だし
)
て
見
(
み
)
ねえか」おつぎは
與吉
(
よきち
)
の
手
(
て
)
から
少
(
すこ
)
し
缺
(
か
)
いて
自分
(
じぶん
)
の
口
(
くち
)
へ
入
(
い
)
れた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
一簡
(
いっかん
)
奉啓上候
(
けいじょうそうろう
)
余寒
(
よかん
)
未難去候得共
(
いまださりがたくそうらえども
)
益々御壮健
恐悦至極
(
きょうえつしごく
)
に
奉存候
(
ぞんじそうろう
)
然者
(
しかれば
)
当屋敷
御上
(
おかみ
)
始め重役の銘々少しも
異状
(
かわり
)
無之
(
これなく
)
御安意可被下候
(
ごあんいくださるべくそうろう
)
就
(
つい
)
ては昨年九月只今思い
出
(
だし
)
候ても誠に御気の毒に心得候御尊父を
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
兎に角すばしこく手をお
出
(
だし
)
なさい。ぼんやりしていないで。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
「何うも、お呼び
出
(
だし
)
して済みません。」と
たちあな姫
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
と
紙入
(
かみいれ
)
から
札
(
さつ
)
を
出
(
だし
)
て
静
(
しづ
)
に渡した。
節操
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
川筋によって鮨に適する鮎と外の料理に適する鮎と品が違う事は本文の方に
委
(
くわ
)
しく
出
(
だし
)
ております。先ず鮎の
中骨
(
ちゅうぼね
)
を抜いて塩を当てて二、三時間置きます。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
動物的の愛なんぞは何処かの隅に
窃
(
そっ
)
と
蔵
(
しま
)
って置き、例の霊性の愛とかいうものを
担
(
かつ
)
ぎ
出
(
だし
)
て来て、薄気味悪い上眼を遣って、天から
振垂
(
ぶらさが
)
った
曖昧
(
あやふや
)
な理想の玉を
睨
(
なが
)
めながら
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
思ひ
出
(
だし
)
花は
櫻木
(
さくらぎ
)
人は武士とは實に
道理
(
ことわり
)
なり武士程立派なる者はなし夫に
引替
(
ひきかへ
)
心からとは云ながら二百石の
侍士
(
さむらひ
)
が
紙屑買
(
かみくづかひ
)
となり果たること餘りと云ば情なし是と云ふ
思案
(
しあん
)
の外より出來たる事主親を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其
(
そ
)
れは
私
(
わたし
)
の
權内
(
けんない
)
に
無
(
な
)
い
事
(
こと
)
なのです。まあ、
考
(
かんが
)
へて
御覽
(
ごらん
)
なさい、
私
(
わたし
)
が
假
(
かり
)
に
貴方
(
あなた
)
を
此
(
こゝ
)
から
出
(
だし
)
たとして、
甚麼利益
(
どんなりえき
)
が
有
(
あ
)
りますか。
先
(
ま
)
づ
出
(
で
)
て
御覽
(
ごらん
)
なさい、
町
(
まち
)
の
者
(
もの
)
か、
警察
(
けいさつ
)
かが
又
(
また
)
貴方
(
あなた
)
を
捉
(
とら
)
へて
連
(
つ
)
れて
參
(
まゐ
)
りませう。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
そうしないと中の物が
膨
(
ふく
)
れ
出
(
だし
)
て蓋が
持
(
もち
)
ません。深い鍋へ酒に味淋に醤油に
煮汁
(
だし
)
で
美味
(
おいし
)
い汁を沢山
拵
(
こしら
)
えて今の南瓜を柔くなるまで煮て出します。こうしたのは双方の味がよく
浸
(
しみ
)
て大層美味くなります。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
“出”を含む語句
出入
出来
出会
出立
外出
出來
出會
露出
思出
出発
湧出
出端
申出
言出
突出
目出度
出逢
退出
生出
抽出
...