亂暴らんばう)” の例文
新字:乱暴
扱帶しごきをどりゑがたびごとたもとともにゆらり/\とれる。をとこすこ亂暴らんばうをんな身體からだにこすりつきながらをどる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
四季しき押通おしとほあぶらびかりするくらじま筒袖つゝそでつてたまのやうなだと町内ちやうないこわがられる亂暴らんばうなぐさむるひとなき胸苦むなぐるしさのあまり、かりにもやさしうふてれるひとのあれば
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
兵隊上へいたいあがりの小使こづかひのニキタは亂暴らんばうにも、かくし一々いち/\轉覆ひつくりかへして、悉皆すつかり取返とりかへしてしまふのでつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
禮儀れいぎたゞしくおしなさい』とあいちやんは嚴格げんかくつて、『なんです、他人ひとたいして亂暴らんばうな』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
しかるに全校ぜんかう人氣にんき校長かうちやう教員けうゐんはじ何百なんびやく生徒せいと人氣にんきは、温順おとなしい志村しむらかたむいてる、志村しむらいろしろ柔和にうわな、をんなにしてたいやうな少年せうねん自分じぶん美少年びせうねんではあつたが、亂暴らんばう傲慢がうまん
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
天滿與力てんまよりき何某なにがしが、門前もんぜん旅籠屋はたごやとまり、大醉たいすゐして亂暴らんばうし、拔刀ばつたう戸障子としやうじやぶつたが、多田院ただのゐん寺武士てらざむらひ劍術けんじゆつらないので、おさへにくことも出來できなかつたといふはなし
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
これさ/\、はぢぢゃ/\、亂暴らんばうをすな? チッバルト、マーキューシオー、領主との嚴命げんめいではいか、ヹローナの街頭まちなか鬪諍たゝかひをしてはならぬはずぢゃ。これさ、チッバルト! マーキューシオー!
表の格子戸は内から亂暴らんばうに外され、六疊一パイの血の海です。
追て致す先入牢じゆらう申付ると有て假牢かりらうに入置れ早速此段嘉川主税之助方へ申入らるゝ樣其許そのもと御子息ごしそく藤五郎殿家來と申神田豐島町酒屋にて酒興しゆきようの上亂暴らんばうに及候者有之に付此方へ召捕めしとり置候間用役の者一人早々御差越さしこしなさるべしとの事なれば嘉川の屋敷やしきにては大いに驚き是は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
みな盜人ぬすびとのやうな奴等計やつらばかりだとか、乘馬じようばけば一にちに百ヴエルスタもばせて、其上そのうへ愉快ゆくわいかんじられるとか、我々われ/\地方ちはう不作ふさくなのはピンぬまなどをからしてしまつたからだ、非常ひじやう亂暴らんばうをしたものだとか
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
隨分ずゐぶん亂暴らんばうだから用心ようじんせんとあたま打觸ぶつけますよ。』
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)