“拔刀”のいろいろな読み方と例文
新字:抜刀
読み方割合
ぬきみ81.8%
ばつたう18.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
叔父の與三郎は、物も言はずに、お信をかき退けると、拔刀ぬきみを葛籠から引き拔いて、二三度手を滑らせ乍ら、あわて氣味に蓋をあけました。
「いや、この儘では、大井久我之助樣もお氣がお濟みになるまい。拔刀ぬきみで脅かされた私も、町人ながら諦めきれません」
「そして、足場の下へ——丁度隙間を覗いて居る清五郎が踏板を滑つて落ちた時、その身體へ眞つ直ぐに突き立つやうに、下の横木に拔刀ばつたうの長脇差を切尖を上へ向けて縛つて置いたのだ」
銭形平次捕物控:180 罠 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
天滿與力てんまよりき何某なにがしが、門前もんぜん旅籠屋はたごやとまり、大醉たいすゐして亂暴らんばうし、拔刀ばつたう戸障子としやうじやぶつたが、多田院ただのゐん寺武士てらざむらひ劍術けんじゆつらないので、おさへにくことも出來できなかつたといふはなし
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)