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丈夫
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ますらを
ふりがな文庫
“
丈夫
(
ますらを
)” の例文
アルミダはタツソオが詩中の妖艷なる王女なり。基督教徒を惑はし、
丈夫
(
ますらを
)
リナルドオをアンチオヒアの園に誘ひて、酒色に溺れしむ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「
剣大刀
(
つるぎたち
)
いよよ
研
(
と
)
ぐべし」や、「
丈夫
(
ますらを
)
は名をし立つべし」の方が、同じく発奮でも内省的なところがあり、従って慈味が
湛
(
たた
)
えられている。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
その詩集の序文中で、自分の詩が少數の仲間に讀まれるのみならず、
丈夫
(
ますらを
)
や盜賊や、坊主どもにも讀まれて欲しいと云ふやうなことを云つてゐた。
「鉄集」
(旧字旧仮名)
/
堀辰雄
(著)
あゝわれらの主がこの
奇
(
く
)
しき悦びの
鑰
(
かぎ
)
(下界に主の
齎
(
もたら
)
し給ひし)を
委
(
ゆだ
)
ね給へる
丈夫
(
ますらを
)
の
永遠
(
とこしへ
)
の光よ 三四—三六
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
マーキュ
白癩
(
びゃくらい
)
、あのやうな
變妙來
(
へんめうらい
)
な、
異樣
(
おつ
)
に
氣取
(
きど
)
った
口吻
(
ものいひ
)
をしをる
奴
(
やつ
)
は
斃
(
くたば
)
りをれ、
陳奮漢
(
ちんぷんかん
)
め! 「イエスも
照覽
(
せうらん
)
あれ、
拔群
(
ばっくん
)
な
劍士
(
けんし
)
でござる! いや、
拔群
(
ばっくん
)
な
丈夫
(
ますらを
)
でござる!」
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
▼ もっと見る
夢
(
ゆめ
)
に
一個
(
ひとり
)
の
風采
(
ふうさい
)
堂々
(
だう/\
)
たる
丈夫
(
ますらを
)
が
現
(
あらは
)
れて、自分は
石清虚
(
せきせいきよ
)
といふものである、
決
(
けつ
)
して
心配
(
しんぱい
)
なさるな、君と
別
(
わか
)
れて居るのは一年
許
(
ばかり
)
のことで、明年八月二日、
朝
(
あさ
)
早
(
はや
)
く
海岱門
(
かいたいもん
)
に
詣
(
まう
)
で
見給
(
みたま
)
へ
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
顧みれば瀧口、
性質
(
こゝろ
)
にもあらで
形容邊幅
(
けいようへんぷく
)
に心を
惱
(
なや
)
めたりしも戀の爲なりき。
仁王
(
にわう
)
とも
組
(
くま
)
んず六尺の
丈夫
(
ますらを
)
、
體
(
からだ
)
のみか心さへ衰へて、めゝしき哀れに弓矢の恥を忘れしも戀の爲なりき。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
今は
京
(
みやこ
)
にのぼりて尋ねまゐらせんと思ひしかど、
丈夫
(
ますらを
)
さへ
宥
(
ゆる
)
さざる関の
鎖
(
とざし
)
を、いかで女の越ゆべき道もあらじと、軒端の
一〇六
松にかひなき宿に、
狐
(
きつね
)
鵂鶹
(
ふくろふ
)
を友として今日までは過しぬ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
丈夫
(
ますらを
)
がさつ矢手挟み立ち向ひ射るまとかたは見るにさやけし(舎人娘)
万葉集の恋歌に就て
(新字旧仮名)
/
三好達治
(著)
さきに上宮太子の御子
山背大兄王
(
やましろのおいねのみこ
)
は、蘇我入鹿の軍に襲われたとき、御一身のため万民を
煩
(
わずら
)
わすを慎しみ給い、「身を
捐
(
す
)
て国を固くせむは、
亦
(
また
)
丈夫
(
ますらを
)
ならざらむや」と法隆寺に
自頸
(
じけい
)
されたのであったが
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
丈夫
(
ますらを
)
と思へるわれや水くきの水城の上になみだ拭はむ
枕物狂
(新字旧仮名)
/
川田順
(著)
丈夫
(
ますらを
)
やなにか歎かむ
皇国
(
すめぐに
)
の
軍
(
いくさ
)
ならずも歌をもて我は
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
雄誥
(
をたけ
)
ぶ夢ぞ逞ましき、あはれ、
丈夫
(
ますらを
)
。
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
丈夫
(
ますらを
)
ツアルもルスツムも誇らば誇れ
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
かきつばた
衣
(
きぬ
)
に
摺
(
す
)
りつけ
丈夫
(
ますらを
)
の
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
賤も
聖
(
ひじり
)
も
丈夫
(
ますらを
)
も
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
中にカラブリア
産
(
うまれ
)
の一美人ありて、群客の目を
駭
(
おどろか
)
せり。その美しき黒き瞳はこれに
右手
(
めて
)
を借したる
丈夫
(
ますらを
)
の面に注げり。是れララと我となり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
『大君の御楯となりし
丈夫
(
ますらを
)
の末はますますいや榮えたり』『整ひし
五百津
(
いほつ
)
の
軍
(
いくさ
)
いかでかも君が
御楯
(
みたて
)
とならざらめやも』
愛国歌小観
(旧字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
翁これを納めて、
二九三
祝部
(
はふり
)
らにわかちあたへ、
自
(
みづから
)
は一
疋
(
むら
)
一
屯
(
つみ
)
をもとどめずして、豊雄にむかひ、
二九四
畜
(
かれ
)
你
(
なんぢ
)
が
秀麗
(
かほよき
)
に
姧
(
たは
)
けて
二九五
你を
纏
(
まと
)
ふ。你又
畜
(
かれ
)
が
仮
(
かり
)
の
化
(
かたち
)
に
魅
(
まど
)
はされて
二九六
丈夫
(
ますらを
)
心なし。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
心せはしき
三度
(
みたび
)
五度
(
いつたび
)
、答なきほど迷ひは愈〻深み、氣は愈〻狂ひ、十度、二十度、哀れ六尺の
丈夫
(
ますらを
)
が二つなき魂をこめし
千束
(
ちづか
)
なす文は、底なき谷に投げたらん
礫
(
つぶて
)
の如く、只の一度の返り
言
(
ごと
)
もなく
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
雄誥
(
をたけ
)
ぶ夢ぞ
逞
(
たく
)
ましき、あはれ、
丈夫
(
ますらを
)
。
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
いざ奮へ
丈夫
(
ますらを
)
の
伴
(
とも
)
。
新頌
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
なお
笠金村
(
かさのかなむら
)
が塩津山で作った歌、「
丈夫
(
ますらを
)
の
弓上
(
ゆずゑ
)
ふり起し射つる矢を後見む人は語り継ぐがね」(巻三・三六四)があって、家持はそれをも取入れて居る。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
二
陸奧
(
むつ
)
の国
三
蒲生氏郷
(
がまふうぢさと
)
の家に、
四
岡左内といふ
武士
(
もののふ
)
あり。
五
禄
(
ろく
)
おもく、
誉
(
ほまれ
)
たかく、
六
丈夫
(
ますらを
)
の名を
七
関の東に
震
(
ふる
)
ふ。此の
士
(
し
)
いと
八
偏固
(
かたは
)
なる事あり。富貴をねがふ心、
九
常の
武扁
(
ぶへん
)
にひとしからず。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
夫人はわれと杯を
打碰
(
うちあは
)
せて、意味ありげなる目を我面に注ぎ、これを
乾
(
ほ
)
さばや、
好
(
よき
)
機會
(
をり
)
のためにと云ふに、我友
點頭
(
うなづ
)
きてげに好機會は必ず來べきものぞ、屈せずして待つが
丈夫
(
ますらを
)
の事なりと云ふ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
養和
(
やうわ
)
の秋、富士河の
水禽
(
みづとり
)
も、まだ
一年
(
ひととせ
)
の
來
(
こ
)
ぬ夢なれば、一門の
公卿
(
こうけい
)
殿上人
(
てんじやうびと
)
は言はずもあれ、上下の武士
何時
(
いつ
)
しか
文弱
(
ぶんじやく
)
の
流
(
ながれ
)
に
染
(
そ
)
みて、嘗て
丈夫
(
ますらを
)
の譽に見せし向ふ疵も、いつの間にか
水鬢
(
みづびん
)
の
陰
(
かげ
)
に
掩
(
おほ
)
はれて
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
いざ奮へ
丈夫
(
ますらを
)
の
伴
(
とも
)
。
新頌
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「
天地
(
あめつち
)
に少し至らぬ
丈夫
(
ますらを
)
と思ひし吾や
雄心
(
をごころ
)
もなき」(巻十二・二八七五)、「
大地
(
おほつち
)
も
採
(
と
)
らば尽きめど世の中に尽きせぬものは恋にしありけり」(巻十一・二四四二)
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
いざ奮へ
丈夫
(
ますらを
)
の
伴
(
とも
)
。
新頌
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
いざ奮へ
丈夫
(
ますらを
)
の
伴
(
とも
)
。
新頌
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
いざ奮へ
丈夫
(
ますらを
)
の
伴
(
とも
)
。
新頌
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
いざ奮へ
丈夫
(
ますらを
)
の
伴
(
とも
)
。
新頌
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“丈夫”の解説
丈夫(じょうふ、じょうぶ、ますらお)は、一人前の男子のことであり、転じて健康なさまやしっかりしていて壊れないさまをさす。また大丈夫(だいじょうふ、だいじょうぶ)は、「丈夫」にさらに物事が優れていることを意味する接頭語の「大」をつけたもので「一人前の男子のなかでも、とりわけ優れている者」をさし、転じて、「危なげがなく非常にしっかりした様や間違いのない様」を意味している。
(出典:Wikipedia)
丈
常用漢字
中学
部首:⼀
3画
夫
常用漢字
小4
部首:⼤
4画
“丈夫”で始まる語句
丈夫向
丈夫魂
丈夫武男