“おほき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
61.1%
成長8.3%
大樹5.6%
大城4.2%
大木4.2%
4.2%
巨大2.8%
1.4%
偉大1.4%
喬木1.4%
宏壮1.4%
巨樹1.4%
生長1.4%
重大1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天上の最もあきらかなる星は我手わがてに在りと言はまほしげに、紳士は彼等のいまかつて見ざりしおほきさの金剛石ダイアモンドを飾れる黄金きんの指環を穿めたるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
今朝けさつたところくらみちだのあぶないはしだのが澤山たくさんあつて、大佐たいさ叔父おぢさんやこの叔父おぢさんのやうに、成長おほきひとでなければけないところ日出雄ひでをさんのやうちいさいひとくと
何かは聞えぬ事のあるべき。我が宿やど大樹おほきにはとまりてさへ鳴くものを
すゞろごと (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
黄泉國よもつぐに奈落ならく大城おほき、——
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
夏雲なつぐもが楡の大木おほきのなす列にいとよくなら公主嶺こうしゆれいかな
さくらか、海棠かいだうかとおもふ、おほきなつゝじの、燃立もえたつやうなのをうゑて、十鉢とはちばかりずらりとならべた——べにながしたやうなのは、水打みづうつた石疊いしだたみかげうつつたのである。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
見る/\小屋の中央まんなかには、巨大おほきな牡牛の肉身からだが釣るされて懸つた。叔父も、蓮太郎も、弁護士も、互に顔を見合せて居た。一人の屠手はのこぎりを取出した、脊髄あばらを二つに引割り始めたのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
……つひむかふを、うです、……大牛おほうし一頭いつとう此方こなたけてのそりとく。図体づうたいやまあつして野原のはらにもはゞつたいほど、おぼろなかかげおほきい。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
……おとやりだけ中空なかぞら相聳あひそびえて、つき太陽むかふるとく……建物たてものはさすがに偉大おほきい。——おぼろなかばかりはびこつたうし姿すがたも、ゆかはしねずみのやうにえた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
見かへれば喬木おほきのしげみ
秋の一夕 (新字旧仮名) / 末吉安持(著)
丁度午後の日を真面まともにうけて、宏壮おほきな白壁は燃える火のやうに見える。建物幾棟いくむねかあつて、長いへいは其周囲まはりいかめしく取繞とりかこんだ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
かくて彼等はあたかも迷ひ覺めしごとく去り、我等はかく多くのこひと涙をしりぞくる巨樹おほきのもとにたゞちにいたれり 一一二—一一四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
それで村里からは一二里も引籠つた所に小屋懸けして、私の家で從順に生長おほきくなつてゐた兩人の娘まで引張り出して行つて、その事を手傳はしてゐた。
姉妹 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
事に臨みては母ありとも思ふべからず、家ありとも思ふべからず、取るべき道の重大おほきなるに寄りて進み給へと、これは平常つねの詞なりけり。
花ごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)