“おおき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
70.1%
巨大16.0%
2.1%
成長2.1%
大樹1.6%
偉大1.1%
大気1.1%
宏壮1.1%
御置1.1%
0.5%
壮大0.5%
0.5%
御起0.5%
盛大0.5%
許多0.5%
魁偉0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また鼻から出たにしたところで、鼻先から一尺四、五寸も前へ突出つきだした食指ひとさしゆびの上へ、豆粒程のおおきさだけポタリと落ちる道理はないのだ。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
ると、水辺すいえんの、とある巨大おおきいわうえには六十前後ぜんごゆる、一人ひとり老人ろうじんが、たたずんで私達わたくしたちるのをってりました。
顔がおおきくて、赤い、短いひげの多い、少し猫背の男が、いきなり何か大声で手振りをして話し出した。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
そればかりを楽しみに思い詰めて成長おおきくなりましたところへ、肉親の親から譲られましたこの重病。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
寄生木になって栄えるは嫌いじゃ、矮小けちな下草になって枯れもしょう大樹おおきを頼まば肥料こやしにもなろうが、ただ寄生木になって高く止まる奴らを日ごろいくらも見ては卑しい奴めと心中で蔑視みさげていたに
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その笠は鴨居かもいの上になって、空から畳を瞰下みおろすような、おもうに漏る雨の余りわびしさに、笠欲ししと念じた、壁の心があらわれたものであろう——抜群にこの魍魎もうりょう偉大おおきいから
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大気おおきに入りじゃ。御身分柄は何でおじゃる」
日本橋呉服町に在る宏壮おおき建築物たてものの二階で、うずたかく積んだ簿書のうちに身をうずめながら、相川は前途のことを案じわずらった。思い疲れているところへ、丁度小使が名刺を持ってやって来た。原としてある。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「御父さまが後々のちのちのためにちゃんと一纏ひとまとめにして取って御置おおきになったんですって」
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
曽根は、今日は一日社も休み、「自分の生命」のために、そんな小さなことに煩わされずに、もっとおおきいことについて静かに瞑想めいそうしようと思うた。
六月 (新字新仮名) / 相馬泰三(著)
まあ、君、左様そうじゃないか。もし君が壮大おおき邸宅やしきでも構えるという時代に、僕が困って行くようなことがあったら、其時は君、宜敷頼みますぜ。
朝飯 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
第五 遍地ニ罨覆あんぷくシテ寒ノ土中ニ侵透スルヲ防拒ス 地中よりテ以テ寒冷ヲ致サズ かえっテ温ヲ得 故ニ草木肥茂シ蟄虫ちっちゅう生ヲ得 又雪上ニそりヲ走ラシ犬鹿ヲ駆使シおもきヲ引キとおきニ致ス 故ニ北陲ほくすいおおきモ害ナク利アリ
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
その晩細君は土鍋どなべへ入れたかゆをもって、また健三の枕元にすわった。それを茶碗ちゃわんに盛りながら、「御起おおきになりませんか」といた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
微々ちいさな小諸の銀行を信州一と言われる位に盛大おおきくなすった程の御腕前は有ながら、奥様の為には一生の光栄ほまれ塵埃ごみくた同様に捨てて御了いなすって
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
未だ必ずしも羮を調ととのうるに許多おおきを用いず
緑衣人伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
一人は、胡麻塩髯ごましおひげ胸にるゝ魁偉おおきなアイヌ、名は小川おがわヤイコク、これはあまり口がけぬ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)