偉大おおき)” の例文
それが——後には可悪おそろし偉大おおきけものが、ほのおを吹いてうなって来るか、と身震みぶるいをするまでに、なってしまった。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その笠は鴨居かもいの上になって、空から畳を瞰下みおろすような、おもうに漏る雨の余りわびしさに、笠欲ししと念じた、壁の心があらわれたものであろう——抜群にこの魍魎もうりょう偉大おおきいから
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)