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鹿島
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かしま
ふりがな文庫
“
鹿島
(
かしま
)” の例文
もっともこれは本来ならばバスも通う道路であって、親鸞が稲田から
鹿島
(
かしま
)
行方に往返のたび越えたのは東寄りの山路であるそうな。
加波山
(新字新仮名)
/
服部之総
(著)
その上にも、
寔
(
まこと
)
に無理なお願いであるが、どうか拙者をこのまま
匿
(
かくま
)
って、
霞
(
かすみ
)
ヶ
浦
(
うら
)
の
常陸岸
(
ひたちぎし
)
か、
鹿島
(
かしま
)
の辺まで便乗させてもらえまいか
旗岡巡査
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
たとえば
能登
(
のと
)
の
鹿島
(
かしま
)
郡で六七月の頃にチーフレー、チーフレーと啼く鳥を
慈悲心鳥
(
じひしんちょう
)
だというが、その点は私には判断が出来ない。
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
東部防衛司令官香取中将は作戦室の正面に厳然と席をしめ、
鹿島
(
かしま
)
参謀長以下、幕僚を大
卓子
(
テーブル
)
のまわりにグルリと集め、秘策をねっていた。
空襲警報
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
事件の
覚書
(
ノート
)
を読んでいるのは
平林文吾
(
ひらばやしぶんご
)
と云って、帝大出身の理学士、いま
鹿島
(
かしま
)
水圧工業研究所の若手のぱりぱりである。
水中の怪人
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
酒は
新川
(
しんかわ
)
の
鹿島
(
かしま
)
や
雷門前
(
かみなりもんまえ
)
の
四方
(
よも
)
から取り、椀は
宗哲
(
そうてつ
)
の
真塗
(
しんぬ
)
り、
向付
(
むこうづ
)
けは
唐津
(
からつ
)
の
片口
(
かたくち
)
といったふうな凝り方なので
顎十郎捕物帳:18 永代経
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
今の利齋ぐれえにゃア
指
(
さ
)
す積りだが……むゝあの
鹿島
(
かしま
)
さんの御注文で、
島桐
(
しまぎり
)
の火鉢と桑の棚を
拵
(
こせ
)
えたがの、棚の
工合
(
ぐえい
)
は自分でも
好
(
よ
)
く出来たようだから見てくれ
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
茨城県
鹿島
(
かしま
)
神社の境内に
要石
(
かなめいし
)
という石がある。地上には丸っこい頭だけが出ているが、全部掘り出したら、多分石器時代の石棒に似た形のものではないかと想像される。
地震なまず
(新字新仮名)
/
武者金吉
(著)
同君は千葉縣の人、いつか一緒に
香取
(
かとり
)
鹿島
(
かしま
)
から霞ヶ浦あたりの水郷を廻らうといふ事になつてゐたのである。その日私は自分の出してゐる雜誌の七月號を遲れて編輯してゐた。
水郷めぐり
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
先ず
香取
(
かとり
)
鹿島
(
かしま
)
及び
息栖
(
いきす
)
の三社、それに
流山
(
ながれやま
)
在の
諏訪
(
すわ
)
の宮、常陸は阿波村の大杉明神、
立木村
(
たつきむら
)
の
蛟𧍑
(
みずち
)
神社、それ等の神々に詣で、身も心も二つながら清めて、霊剣一通り振り納め
死剣と生縄
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
鹿は
春日
(
かすが
)
の第一殿
鹿島
(
かしま
)
の神の
神幸
(
みゆき
)
の時乗り
玉
(
たま
)
いし「鹿」から、
烏
(
からす
)
は
熊野
(
くまの
)
に
八咫烏
(
やたがらす
)
の縁で、猿は
日吉山王
(
ひよしさんのう
)
の月行事の
社
(
やしろ
)
猿田彦大神
(
さるだひこおおかみ
)
の「猿」の縁であるが如しと前人も説いているが
魔法修行者
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
踊りや
長唄
(
ながうた
)
を、そのころ愛人の
鹿島
(
かしま
)
と一緒に、本郷の講釈場の路次に
逼塞
(
ひっそく
)
し、辛うじて芸で口を
凌
(
しの
)
いでいた、かつての新橋の
名妓
(
めいぎ
)
ぽん太についてみっちり仕込まれたものだったが
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
能登といえば
鹿島
(
かしま
)
郡
能登部
(
のとべ
)
村の
上布
(
じょうふ
)
が有名であります。世に「
能登上布
(
のとじょうふ
)
」というのはこれであります。ごく細かい麻糸の織物で、夏の着物に悦ばれます。
品
(
ひん
)
のよい織物であります。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
あられ
降
(
ふ
)
り
鹿島
(
かしま
)
の
神
(
かみ
)
を
祈
(
いの
)
りつつ
皇御軍
(
すめらみくさ
)
に
吾
(
われ
)
は
来
(
き
)
にしを 〔巻二十・四三七〇〕 防人
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
笠鉾の上には
金無垢
(
きんむく
)
の
烏帽子
(
えぼし
)
を着用いたしました
女夫猿
(
めおとざる
)
をあしらい、赤坂今井町は
山姥
(
やまうば
)
に
坂田金時
(
さかたのきんとき
)
、芝
愛宕
(
あたご
)
下町は千羽
鶴
(
づる
)
に塩
汲
(
く
)
みの引き物、四谷大木戸は
鹿島
(
かしま
)
明神の
大鯰
(
おおなまず
)
で、弓町は大弓
右門捕物帖:05 笛の秘密
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
かとりの海と
人麿
(
ひとまろ
)
は詠みました、かとりといえば、たれしもが当然、
下総
(
しもうさ
)
常陸
(
ひたち
)
の
香取
(
かとり
)
鹿島
(
かしま
)
を聯想いたします、はるばると
夷
(
えびす
)
に近い香取鹿島の
大海原
(
おおうなばら
)
に、大船を浮べて碇泊した大らかな気持
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
天竜の下流、
鹿島
(
かしま
)
に達するまでの「通し船」を、傭ふには、非常に高い賃銀を払はせられるので、私のやうな日本アルプスの貧しい巡礼に、貴族的の豪奢を、要求することに当るからである
天竜川
(新字旧仮名)
/
小島烏水
(著)
香取
(
かとり
)
鹿島
(
かしま
)
を
巡
(
めぐ
)
り佐原より舟行して
銚子
(
ちょうし
)
に
抵
(
いた
)
り、九十九里浜を過ぎて
東金
(
とうがね
)
に往き門人遠山雲如をその村居に訪うた。雲如は江戸の人、詩酒風流のために家産を失い東金に隠棲している奇人である。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
十二日から道頓堀の
浪花
(
なには
)
座に名人会といふのが開かれてゐる。長唄の
孝次郎
(
かうじらう
)
、勝四郎、
常磐津
(
ときはづ
)
の
和佐
(
わさ
)
、清元の
家内
(
やな
)
、
舞踊
(
をどり
)
の
鹿島
(
かしま
)
恵津子——どれを見ても、格別名人らしい顔触でないのが愛嬌である。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
夕
(
ゆうべ
)
、
鹿島
(
かしま
)
の沖合に
花守
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
常陸
(
ひたち
)
鹿島
(
かしま
)
神社行。
五百句
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
能登の
鹿島
(
かしま
)
郡でスギナノトー、越中上新川郡ではスギナコート、コートは
蕗
(
ふき
)
などの
薹
(
とう
)
のことだから、これも杉菜の方を主にしたのである。
野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「本尊仏のお迎え、親鸞ひとりでもなるまい。これにおる証信房、
鹿島
(
かしま
)
の順信房、そのほか二、三名は召し連れましょう」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一人だけ
鹿島
(
かしま
)
金之助という
宇都宮藩
(
うつのみやはん
)
の青年がいるけれど、これは四十日ほどまえからの滞在でかくべつ接待の必要もない、こういうときこそゆっくり本も読もうと思い
日本婦道記:尾花川
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
春日様は藤原家の
氏神
(
うじがみ
)
でござりますが、もとは
鹿島
(
かしま
)
の神様のおうつしでございますから、やはり、お武家様方の守り神でござります、春日四所大神と申しまして、その第一殿が常州鹿島の明神
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
常陸
(
ひたち
)
鹿島
(
かしま
)
あたりの「土俗の習ひに、物の祝などある折、または
祈事
(
いのりごと
)
をする日など」「
老婆
(
おむな
)
たち多く集まり、
弥勒謡
(
みろくうた
)
とて各声をあげて歌うたひ、太鼓を打ち」
踊
(
おど
)
った。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「おお、わしのいたところか、じつは、そちだけにいってきかすが、わしはゆえあって、
常陸
(
ひたち
)
鹿島
(
かしま
)
の宮、
下総
(
しもうさ
)
香取
(
かとり
)
の
両
(
りょう
)
神社に、七日ずつの
祈願
(
きがん
)
をこめて
参籠
(
さんろう
)
しておったのじゃ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのきびしい
掟
(
おきて
)
の目をくぐって、箱根や草津へ湯治にゆくとか、
筑波
(
つくば
)
や
赤城
(
あかぎ
)
、富士などへ山登りをするとか、水戸の浜から
鹿島
(
かしま
)
、
香取
(
かとり
)
に参詣するなど、結構よろしくやっている例も稀ではなかった。
滝口
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
ここに
讃岐
(
さぬき
)
の同志の
鹿島
(
かしま
)
立ちの日を利用して、一つサンバイサンのことを説いておこうと思う。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「伝堂……あ! 待て
鹿島
(
かしま
)
」
峠の手毬唄
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
月 日
鹿島
(
かしま
)
の
使者
(
ししゃ
)
孤剣
(
こけん
)
飄客
(
ひょうかく
)
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
朝家の法制にもかつて天神
地祇
(
ちぎ
)
を分たれたが、のちの
宗像
(
むなかた
)
・
賀茂
(
かも
)
・八幡・熊野・
春日
(
かすが
)
・
住吉
(
すみよし
)
・
諏訪
(
すわ
)
・
白山
(
はくさん
)
・
鹿島
(
かしま
)
・
香取
(
かとり
)
のごとく、有効なる組織をもって神人を諸国に派し
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
鹿島
(
かしま
)
の
使者
(
ししゃ
)
孤剣
(
こけん
)
飄客
(
ひょうかく
)
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一方は
常陸
(
ひたち
)
の
鹿島
(
かしま
)
を中心にした
鹿島踊
(
かしまおどり
)
の祭歌、いま一つは南方の
八重山
(
やえやま
)
群島の四つ以上の島で、この方は明らかにニロー神、すなわちニライの島から渡って来たまう神を誤って
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
諏訪様が
鹿島
(
かしま
)
、
香取
(
かとり
)
の神に降参なされたことをきいて、失望してここから別れて、越後へお帰りになったなどというのは、後に歴史の本を読んだ人の考えたことで、
安房
(
あわ
)
や上総で
日本の伝説
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
故
(
こ
)
橋川正君の日本仏教文化史の研究に、
常陸
(
ひたち
)
鹿島
(
かしま
)
の弥勒の船の
踊歌
(
おどりうた
)
を、このいわゆる弥勒二年の私年号と、関係のある現象だろうと説かれたのは、注意すべき一つの見解であった。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
(明治神社誌料。石川県
鹿島
(
かしま
)
郡能登部村)
日本の伝説
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
鹿
常用漢字
小4
部首:⿅
11画
島
常用漢字
小3
部首:⼭
10画
“鹿島”で始まる語句
鹿島灘
鹿島立
鹿島洋
鹿島槍
鹿島香取
鹿島神宮
鹿島龍蔵
鹿島丸
鹿島台
鹿島宮