“向付”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むこうづけ60.0%
むこうづ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
茶人という者になりますと、向付むこうづけに五千円、なにに五百円という具合に、よい器を欲します。それは生きた食器だからであります。
日本料理の基礎観念 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
弁政の折ですませる日もあろうが、きょうは、平清から板前が出張って、贅沢な向付むこうづけや熱い椀を膳にして配った。
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
酒は新川しんかわ鹿島かしま雷門前かみなりもんまえ四方よもから取り、椀は宗哲そうてつ真塗しんぬり、向付むこうづけは唐津からつ片口かたくちといったふうな凝り方なので
顎十郎捕物帳:18 永代経 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
と是からお吸物に結構な膳椀で、古赤絵ふるあかえ向付むこうづけに掻鯛かきだいのいりざけのようなものが出ました。続いて口取くちとり焼肴やきざかなが出る。数々料理が並ぶ。引続いて出て来ましたのは深川の別嬪べっぴんでございます。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)