トップ
>
根性
>
こんじやう
ふりがな文庫
“
根性
(
こんじやう
)” の例文
此方
(
こつち
)
から
算盤
(
そろばん
)
を
彈
(
はじ
)
いて、この
土地
(
とち
)
の
人間
(
にんげん
)
の
根性
(
こんじやう
)
を
數
(
かぞ
)
へてやると
泥棒
(
どろぼう
)
に
乞食
(
こじき
)
を
加
(
くは
)
へて、それを
二
(
ふた
)
つに
割
(
わ
)
つたやうなものだなう。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
最も貧困なものが人の軒に立つて物乞ひするを恥ぢないと同じ
根性
(
こんじやう
)
だ。自分の面目を忘れてしまふ樣に、子供の爲めに亭主の存在を無視するのだ。
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
矛盾のゴミの吸ひかげんで、運のいゝ奴と、運の悪い奴が出来て来る。——
海防
(
ハイフォン
)
だつて、あの船出についちやア、随分厭な
根性
(
こんじやう
)
の
奴
(
やつ
)
がゐたぢやないか。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
黙つて取つて食ふやうなものは、泥棒だぞい——
盗人
(
ぬすツと
)
だぞい——ちよツ、何処へでも勝手に行つて了へ、
其様
(
そん
)
な
根性
(
こんじやう
)
の奴は
最早
(
もう
)
母さんの子ぢやねえから。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
俊男は其の
怜
(
さか
)
しい頭が氣に
適
(
く
)
はぬ。また見たところ
柔和
(
にうわ
)
らしいのにも似ず、
案外
(
あんぐわい
)
理屈
(
りくつ
)
ツぽいのと
根性
(
こんじやう
)
ツ
骨
(
ぽね
)
の太いのが
憎
(
にく
)
い。で、ギロリ、其の横顏を
睨
(
にら
)
め付けて
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
▼ もっと見る
私やそんなに
長吉
(
ちやうきち
)
の
根性
(
こんじやう
)
が
腐
(
くさ
)
つちまツたのかと思つたら、もう
実
(
じつ
)
に
口惜
(
くや
)
しくツてならないんですよ。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
私の心の
緒
(
を
)
を
斷
(
た
)
ち切りながら、あなたは、私の惡い
根性
(
こんじやう
)
を
根絶
(
ねだやし
)
するとばかり思つていらつしやる。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
貰ふとは申さぬと云れて左仲は
力身
(
りきみ
)
も
拔
(
ぬ
)
け齒の根も合ずくづ/\と是非なく懷中より金百兩の
包
(
つゝみ
)
を取出し盜賊に渡せば是々夫では
濟
(
す
)
まぬ惡ひ
根性
(
こんじやう
)
だ
斯
(
かく
)
直段
(
ねだん
)
の極つて居る者を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「君等に
大人
(
たいじん
)
の心が
了
(
わか
)
つてたまるものか」と村井は
赫
(
くわつ
)
と
一睨
(
いちげい
)
せり「泥棒の用心するのは、
必竟
(
つまり
)
自分に泥棒
根性
(
こんじやう
)
があるからだ、世に悪人なるものなしと云ふのが先生の宗教だ、 ...
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
そんだがあん
時
(
とき
)
にや
嚊
(
かゝあ
)
は
可哀相
(
かはいさう
)
なことしたな
世間
(
せけん
)
の
奴等
(
やつら
)
卯平
(
うへい
)
は
嚊
(
かゝあ
)
に
崇
(
とつつか
)
れべえなんちから
心配
(
しんぺえ
)
すんなつて
俺
(
お
)
れ
云
(
ゆ
)
つたんだな、そんだが
此
(
こ
)
ら
根性
(
こんじやう
)
ねえから、
俺
(
お
)
ら
心配
(
しんぺえ
)
するもな
大嫌
(
だえきれえ
)
だ、それ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
負
(
ま
)
けない
氣
(
き
)
といふはいゝ
事
(
こと
)
で、あれで
無
(
な
)
くてはむづかしい
事
(
こと
)
を
遣
(
や
)
りのける
譯
(
わけ
)
には
行
(
ゆ
)
かぬ、ぐにや/\
柔
(
やはら
)
かい
根性
(
こんじやう
)
ばかりでは
何時
(
いつ
)
も
人
(
ひと
)
が
海鼠
(
なまこ
)
のやうだと
斯
(
か
)
う
仰
(
おつ
)
しやるお
方
(
かた
)
もありまするけれど
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
獄中にゐる清吉の面倒をみながら、富岡は、女一人を殺した清吉の真面目さに打たれ、自分の
贋物的
(
にせものてき
)
な
根性
(
こんじやう
)
が、
吐気
(
はきけ
)
のするほど厭に見えて来るのであつた。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
「この野郎!」川崎は重い碁盤をはねのけ、氷峰の膝に迫り行き、「お前はけちな雇ひ人
根性
(
こんじやう
)
でをるのか?」
泡鳴五部作:04 断橋
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
そりや女の
驕慢
(
けうまん
)
な
根性
(
こんじやう
)
に對する自然の
制裁
(
せいさい
)
さ。ところで
嬰兒
(
あかんぼ
)
に乳を飮ませるのがえらいかといふに、犬の母だツて小犬を育てるのだから、これも
自慢
(
じまん
)
にはならん。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
咎
(
とが
)
めるに及ばぬと
仰
(
おつ
)
しやつたお言葉が、ヒシと私の胸を
刺
(
さし
)
ましたの、して見ると私などでも余り世間を怨んで、ヒガミ
根性
(
こんじやう
)
ばかり起さんでも、是れからの心の持ち様一つでは
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
這入
(
はひり
)
ながらオイ/\貴樣は
勇
(
いさま
)
しき
根性
(
こんじやう
)
だな日々一文づつ貰ひ居ながら稻葉丹後守樣の御屋敷へ
罷
(
まか
)
り
出
(
いづ
)
るなどと
餘
(
あま
)
り
口巾
(
くちはゞ
)
ツたきことを云ものかなと大いに
笑
(
わら
)
ひつゝ文右衞門の
容體
(
なり
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
根性
(
こんじやう
)
捩
(
ねぢ
)
れてつからだあ、
晩稻
(
おくいね
)
は
作
(
つく
)
んなつちのに」
女房
(
にようばう
)
の
一人
(
ひとり
)
が
又
(
また
)
いつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「あの野郎がまだ目をさまさないから」と、婆アさんはからだを起し、「今、
根性
(
こんじやう
)
をつけてやらうとして。」
泡鳴五部作:02 毒薬を飲む女
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
「ま、
何處
(
どこ
)
まで
根性
(
こんじやう
)
がねぢくれてゐるのでせう。」と思ひながら、近子は
瞥
(
ちら
)
と白い眼を
閃
(
ひらめ
)
かせ、ブイと茶の間の方へ行ツて
了
(
しま
)
ツた。
遂々
(
とう/\
)
むかツ
腹
(
ぱら
)
を立てゝ
了
(
しま
)
ツたので。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
内地の習慣が、遠い地に来てゐても、富岡の日本人
根性
(
こんじやう
)
をおびえさせてゐるのだ。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
俺
(
お
)
らがな
無垢
(
むく
)
に
強
(
つえ
)
えのがだから、いや
本當
(
ほんたう
)
だよ、
卯平等
(
うへいら
)
も
仕事
(
しごと
)
ぢや
強
(
つを
)
かつたが、そりや
強
(
つえ
)
えとも、そんだが
此
(
こ
)
ら
根性
(
こんじやう
)
やくざだから、
疫病
(
やくびやう
)
くつゝいて
太儀
(
こは
)
くつて
仕
(
し
)
やうねえなんて、それから
俺
(
お
)
れ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
成程此の事じや、其様に阿父を憎むことは出來ないて!………俺だつて親になるかも知れんのだからな。だが人間と云ふ
奴
(
やつ
)
は、親になると、何うして
其處
(
そん
)
な勝手な
根性
(
こんじやう
)
になるんだ。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
“根性(
機根
)”の解説
機根(きこん)とは、仏の教えを聞いて修行しえる能力のこと。また仏の教えを理解する度量・器のことで、さらには衆生の各人の性格をいう。一般にいう根性は、この機根に由来する言葉である。
(出典:Wikipedia)
根
常用漢字
小3
部首:⽊
10画
性
常用漢字
小5
部首:⼼
8画
“根”で始まる語句
根
根柢
根方
根元
根本
根太
根気
根岸
根津
根生