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こまづかひ
ふりがな文庫
“
小間使
(
こまづかひ
)” の例文
姿
(
すがた
)
は
婀娜
(
あだ
)
でもお
妾
(
めかけ
)
ではないから、
團扇
(
うちは
)
で
小間使
(
こまづかひ
)
を
指圖
(
さしづ
)
するやうな
行儀
(
ぎやうぎ
)
でない。「
少
(
すこ
)
し
風
(
かぜ
)
過
(
す
)
ぎる
事
(
こと
)
」と、
自分
(
じぶん
)
でらふそくに
灯
(
ひ
)
を
入
(
い
)
れる。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『はゝゝゝゝ。
君
(
きみ
)
はまだ
私
(
わたくし
)
の
妻子
(
さいし
)
を
御存
(
ごぞん
)
じなかつたのでしたね。これは
失敬
(
しつけい
)
々々。』と
急
(
いそが
)
はしく
呼鈴
(
よびりん
)
を
鳴
(
な
)
らして、
入
(
いり
)
來
(
きた
)
つた
小間使
(
こまづかひ
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
新納武蔵に可愛がられてゐた若い
小間使
(
こまづかひ
)
があつた。ある日雨の
徒然
(
つれ/″\
)
に自分の居間で何だか
認
(
したゝ
)
めてゐると、丁度そこへ武蔵が入つて来た。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
左側に続いた赤い煉瓦塀の家の中で
先
(
ま
)
づピヤノの音がする。主人達が避暑に行つた
跡
(
あと
)
を預かつた
用人
(
ようにん
)
の娘か
小間使
(
こまづかひ
)
の手すさびの音とも聞かれる。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
梅子は
斯
(
か
)
う答へて、すぐ新聞を
膝
(
ひざ
)
から
卸
(
おろ
)
すと、手を鳴らして、
小間使
(
こまづかひ
)
を呼んだ。代助は再び
父
(
ちゝ
)
の
在
(
ざい
)
、
不在
(
ふざい
)
を
確
(
たしか
)
めた。梅子は其
問
(
とひ
)
をもう忘れてゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
身は
桜町家
(
さくらまちけ
)
に
一年
(
いちねん
)
幾度
(
いくど
)
の出替り、
小間使
(
こまづかひ
)
といへば人らしけれど、
御寵愛
(
ごてうあい
)
には
犬猫
(
いぬねこ
)
も
御膝
(
おひざ
)
をけがす物ぞかし。
軒もる月
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
平常
(
ふだん
)
の儘のまつたく質素な黒いメリノの外套と
羅紗
(
らしや
)
の帽子、どちらも
小間使
(
こまづかひ
)
の半分も立派ではなかつた。私が何をしてゐるかを判定しかねてゐる模樣だつたので私は口を添へた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
久
(
ひさ
)
しぶりで、
恁
(
か
)
うして
火
(
ひ
)
を
置
(
お
)
かせたまゝ、
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
りの
小間使
(
こまづかひ
)
さへ
遠
(
とほ
)
ざけて、ハタと
扉
(
ひらき
)
を
閉
(
とざ
)
した
音
(
おと
)
が、
谺
(
こだま
)
するまで
響
(
ひゞ
)
いたのであつた。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今
(
いま
)
珈琲
(
カツヒー
)
を
運
(
はこ
)
んで
來
(
き
)
た
小間使
(
こまづかひ
)
の
顏
(
かほ
)
にも
其
(
その
)
忙
(
いそ
)
がしさが
見
(
み
)
へるので、
若
(
も
)
しや、
今日
(
けふ
)
は
不時
(
ふじ
)
の
混雜中
(
こんざつちう
)
ではあるまいかと
氣付
(
きづ
)
いたから、
私
(
わたくし
)
は
急
(
きふ
)
に
顏
(
かほ
)
を
上
(
あ
)
げ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
十六七の
小間使
(
こまづかひ
)
が
戸
(
と
)
を
開
(
あ
)
けて
顔
(
かほ
)
を出した。あの、旦那様が、奥様に
一寸
(
ちよつと
)
電話
口
(
ぐち
)
迄と取り
次
(
つ
)
いだなり、黙つて梅子の返事を待つてゐる。梅子はすぐ立つた。代助も立つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
暫時
(
しばし
)
がほども
交
(
まじは
)
りし
社會
(
しやくわい
)
は
夢
(
ゆめ
)
に
天上
(
てんじやう
)
に
遊
(
あそ
)
べると
同
(
おな
)
じく、
今
(
いま
)
さらに
思
(
おも
)
ひやるも
程
(
ほど
)
とほし、
身
(
み
)
は
櫻町家
(
さくらまちけ
)
に
一年
(
いちねん
)
幾度
(
いくど
)
の
出替
(
でがは
)
り、
小間使
(
こまづかひ
)
といへば
人
(
ひと
)
らしけれど
御寵愛
(
ごちようあい
)
には
犬猫
(
いぬねこ
)
も
御膝
(
おひざ
)
をけがすものぞかし。
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
私は
小間使
(
こまづかひ
)
として働いてくれる、小さな
孤兒
(
みなしご
)
にオレンジを一つ心づけに遣つて歸した。それからたつた獨りで私は、
爐邊
(
ろべり
)
に腰掛けてゐる。今朝、村の學校は始まつたのだ。生徒は二十人であつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
北八
(
きたはち
)
を
顧
(
かへり
)
みて、
日曜
(
にちえう
)
でないから
留守
(
るす
)
だけれども、
氣
(
き
)
の
利
(
き
)
いた
小間使
(
こまづかひ
)
が
居
(
ゐ
)
るぜ、
一寸
(
ちよつと
)
寄
(
よ
)
つて
茶
(
ちや
)
を
呑
(
の
)
まうかと
笑
(
わら
)
ふ。およしよ、と
苦
(
にが
)
い
顏
(
かほ
)
をする。
即
(
すなは
)
ちよして、
團子坂
(
だんござか
)
に
赴
(
おもむ
)
く。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
代助は
一人
(
ひとり
)
で
父
(
ちゝ
)
の
室
(
へや
)
へ行く勇気がなかつた。何とか蚊とか云つて、
兄
(
あに
)
夫婦を引張つて
行
(
い
)
かうとした。それが
旨
(
うま
)
く成功しないので、とう/\
其所
(
そこ
)
へ
坐
(
すは
)
り込んで仕舞つた。所へ
小間使
(
こまづかひ
)
が
来
(
き
)
て
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
使
常用漢字
小3
部首:⼈
8画
“小間”で始まる語句
小間
小間物
小間物屋
小間絵
小間癪
小間物店
小間木
小間物屋與兵衞
小間切
小間囲