呵々から/\)” の例文
見て呵々から/\と打笑ひ扨も能氣味哉よききみかな惡漢共わるものども逃失にげうせたりと云つゝ半四郎のそばに立寄是々氣をたしかに持れよと抱起だきおこして懷中の氣付を與へ清水を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さけんで、大音だいおん呵々から/\わらふとひとしく、そらしたゆびさきへ、法衣ころもすそあがつた、黒雲くろくもそでいて、虚空こくういなづまいてぶ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
『戀塚とは餘所よそながらゆかしき思ひす、らぬまへの我も戀塚のあるじなかばなりし事あれば』。言ひつゝ瀧口は呵々から/\と打笑へば、老婆は打消うちけ
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
呵々から/\と氣違ひ染みた笑ひを突走らせるのは、黒髮も衣紋も滅茶々々に亂した妖婦お小夜、金泥きんでいに荒海を描いた大衝立おほついたての前に立ちはだかつて、艶やかによこしまな眼を輝かせます。
夫れも蒲團かぶつて半日も居ればけろ/\とする病だから子細はなしさと元氣よく呵々から/\と笑ふに、亥之ゐのさんが見えませぬが今晩は何處へか參りましたか、彼の子も替らず勉強で御座んすかと問へば
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
殿とのよツくきこし、呵々から/\わらはせたまひ、たれぢやと心得こゝろえる。コリヤ道人だうじんなんぢ天眼鏡てんがんきやうたがはずとも、草木くさきなびかすわれなるぞよ。
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
仇なる其惡口然樣なる邪心じやしん者故惡病あくびやうをも引請しなり我が身の因果いんぐわかんぜぬ無得心むとくしん者と云ふ無量庵呵々から/\わらひ汝今愚僧を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
れも蒲團ふとんかぶつて半日はんにちればけろ/\とするやまひだから子細しさいはなしさと元氣げんきよく呵々から/\わらふに、亥之ゐのさんがえませぬが今晩こんばん何處どちらへかまゐりましたか、かわらず勉強べんきよう御座ござんすかとへば
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
御通じくださるべしとお頼み申せしが今にしれず餘り雲をつかやうなる御頼み事なりとて呵々から/\と笑ふを忠八は倩々つら/\聞て何やら其樣子は友次郎御夫婦にて其上印籠を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あたまうへに、はた/\とたゝいて、呵々から/\高笑たかわらひするのを、おどろいてれば、少年子せうねんし擧手きよしゆ高揖かういふしていはく、吾去矣われさらん
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
のみち、たがねつべきかひなは、一度ひとたびてのひらかへして、多勢たせいあつして将棊倒しやうぎだふしにもする、おほいなる権威けんゐそなはるがごとくにおもつて、会心くわいしん自得じとくこゝろを、高声たかごゑらして、呵々から/\わらつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
呵々から/\と笑つた、慎深つゝしみふかさうな打見うちみよりはかるい。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
寝静ねしづまつた宿屋やどやはうこぶし突出つきだして呵々から/\わらつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
といつてかほ見合みあはせて二人ふたり呵々から/\わらつたい。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
呵々から/\わらひます。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)