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みつけ
ふりがな文庫
“
見付
(
みつけ
)” の例文
「だからよ。
船員
(
みんな
)
は小僧を
見付
(
みつけ
)
次第タタキ殺して
船霊様
(
ふなだまさま
)
を
浄
(
きよ
)
めるって云ってんだ。
汽鑵
(
かま
)
へブチ込めやあ五分間で灰も残らねえってんだ」
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「ではそちも、
鏃鍛冶
(
やじりかじ
)
とは世をあざむく
稼業
(
かぎょう
)
で、まことは蚕婆とおなじように、
人穴城
(
ひとあなじょう
)
の
見付
(
みつけ
)
をいたしているのであろうが!」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
足早
(
あしばや
)
に立去しは
恐
(
おそろ
)
しくもまた
巧
(
たく
)
みなる
企
(
くはだ
)
てなり稍五ツ時頃に
獵師
(
れふし
)
の傳九郎といふが
見付
(
みつけ
)
取散せし
笈摺
(
おひずる
)
并に
菅笠
(
すげがさ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
扇骨木
(
かなめ
)
や
檜
(
ひのき
)
などを植込んだ板塀に沿うて、ふと枇杷の実の黄いろく熟しているのを
見付
(
みつけ
)
て、今更のようにまたしても月日のたつ事の早いのに驚いたのである。
枇杷の花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
尾張町へ来ると客は
殆
(
ほと
)
んど入れ
交
(
かわ
)
った。が、乗って来る客の半分は依然買物に来た婦人達であった。
其中
(
そのなか
)
に彼は先刻資生堂で卓を同じくした婦人を
見付
(
みつけ
)
出した。
乗合自動車
(新字新仮名)
/
川田功
(著)
▼ もっと見る
遠州
見付
(
みつけ
)
の大地蔵堂の内にある奪衣婆の像は、新しいものだろうと思いますが、ここでも子供の無事成長を祈る人が多く、そのお礼には子供の草履を上げました。
日本の伝説
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
瓦
(
かはら
)
を
粉
(
こ
)
にしたやうな
眞赤
(
まつか
)
な
砂煙
(
すなけむり
)
に、
咽喉
(
のど
)
を
詰
(
つま
)
らせて
歸
(
かへ
)
りがけ、
見付
(
みつけ
)
の
火
(
ひ
)
の
見
(
み
)
櫓
(
やぐら
)
の
頂邊
(
てつぺん
)
で、かう、
薄赤
(
うすあか
)
い、おぼろ
月夜
(
づきよ
)
のうちに、
人影
(
ひとかげ
)
の
入亂
(
いりみだ
)
れるやうな
光景
(
くわうけい
)
を
見
(
み
)
たが。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
この
柳本直太郎
(
やぎもとなおたろう
)
が親切に看病して、横浜に着船した。その時は
丁度
(
ちょうど
)
仙台藩がいよ/\朝敵になったときで、江戸中で仙台人と見れば
見付
(
みつけ
)
次第
捕縛
(
ほばく
)
と
云
(
い
)
うことになって居る。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
その赤い提燈は十
間
(
けん
)
ばかり
互
(
たがい
)
に
隔
(
へだたり
)
を置いて三つ、東南の村口から入って来て
何処
(
どこ
)
へか消えてしまうのである。最初それを
見付
(
みつけ
)
たのが村の
端
(
はずれ
)
に住んでいた百姓
家
(
や
)
の
爺
(
じじい
)
であった。
北の冬
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「目金を買っておかけなさい。お父さんを
見付
(
みつけ
)
るには目金をかけるのに限りますからね。」
浅草公園:或シナリオ
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
即
(
すなわ
)
ち裏の垣より忍び入りて
窠宿
(
とや
)
近く往かんとする時、
他
(
かれ
)
目慧
(
めざと
)
くも僕を
見付
(
みつけ
)
て、
驀地
(
まっしぐら
)
に
飛
(
とん
)
で
掛
(
かか
)
るに、不意の事なれば僕は
狼狽
(
うろた
)
へ、急ぎ元入りし垣の穴より、走り抜けんとする処を
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
が、蛇の
申子
(
もうしご
)
と噂された程のお杉の執念は、
飽
(
あく
)
までも夫に
附纏
(
つきまと
)
うて離れなかった。彼は
幾度
(
いくたび
)
かお杉を
置去
(
おきざ
)
りにして逃げようと企てたが、
何日
(
いつ
)
も不思議に
其
(
そ
)
の隠れ家を
見付
(
みつけ
)
出された。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
併
(
しか
)
し魚が
眼
(
め
)
にはいらなかつた武の顔は、
却
(
かへ
)
つて魚に
見付
(
みつけ
)
られ升た。
鼻で鱒を釣つた話(実事)
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
秋の風
芙蓉
(
ふよう
)
に
雛
(
ひな
)
を
見付
(
みつけ
)
たり 蓼太
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
柳遷
(
りゅうせん
)
とか
柳川
(
りゅうせん
)
とか色々
署名
(
サイン
)
していたそうですが、その人が御維新後のその頃になって、スッカリ喰い詰めてしまって、東海道は
見付
(
みつけ
)
の
宿
(
しゅく
)
の
等々力
(
とどりき
)
雷九郎という親分を頼って来て
二重心臓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
貰
(
もら
)
ひ信州へ參り越後の方を尋ね候處
不慮
(
ふりよ
)
の災
難
(
なん
)
に逢ひ終には猿島河の下にて首を
見付
(
みつけ
)
たるは先達て申上候と言にぞ
越前
(
ゑちぜん
)
守殿何源次郎其方
妻
(
つま
)
は右の二の
腕
(
うで
)
に源次郎命と
彫物
(
ほりもの
)
をしてを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
いつか、
吉原
(
よしはら
)
の
大火
(
たいくわ
)
もおなじ
日
(
ひ
)
であつた。
然
(
しか
)
もまだ
誰
(
だれ
)
も
忘
(
わす
)
れない、
朝
(
あさ
)
からすさまじい
大風
(
おほかぜ
)
で、
花
(
はな
)
は
盛
(
さか
)
りだし、
私
(
わたし
)
は
見付
(
みつけ
)
から
四谷
(
よつや
)
の
裏通
(
うらどほ
)
りをぶらついたが、
土
(
つち
)
がうづを
卷
(
ま
)
いて
目
(
め
)
も
開
(
あ
)
けられない。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
見付
(
みつけ
)
云立
(
いひたて
)
なば金は
返
(
かへ
)
すに及ぶまじと思ひ居けるに或日庄三郎は又七を
呼
(
よび
)
松平相摸守殿
(
まつだひらさがみのかみどの
)
の屋敷へ金子六十兩
請取
(
うけとり
)
に參るべしと申付けしかば忠八是を
聞
(
きゝ
)
てお常に
斯
(
かく
)
と知らせ
彼
(
か
)
の清三郎を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
大正十年頃より三四歳の娘(今の天川呉羽嬢、本名
甘木
(
あまき
)
三枝(一九)本籍地静岡県
磐田
(
いわた
)
郡
見付
(
みつけ
)
町××××番地)を連れて各地を遍歴したる
後
(
のち
)
上京し、株式に手を出して忽ち巨万の富を作った。
二重心臓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
駿府にはわざと泊らず、海近い焼津から一気に大井川を越えて、
茶摘歌
(
ちゃつみうた
)
と
揚雲雀
(
あげひばり
)
の山道を
見付
(
みつけ
)
の宿まで来ると高い杉森の上に三日月が出たので、
通筋
(
とおりすじ
)
の鳥居前、三五屋というのに
草鞋
(
わらじ
)
を解いた。
斬られたさに
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
付
常用漢字
小4
部首:⼈
5画
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見付出
見付物
見付婆