“揚雲雀”の読み方と例文
読み方割合
あげひばり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
きたるべき公武の正面衝突の後に、また世界が応仁の昔になり、都が野原になって揚雲雀あげひばりを見て歎く時代が来ないと誰が保証する。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
しかし同じ一輪の落椿を見てもまた一羽の揚雲雀あげひばりを見ても、そこにその人が人生に対して深い味を持っている人と、持たない人にとっては大変な相違がある。
俳句の作りよう (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
駿府にはわざと泊らず、海近い焼津から一気に大井川を越えて、茶摘歌ちゃつみうた揚雲雀あげひばりの山道を見付みつけの宿まで来ると高い杉森の上に三日月が出たので、通筋とおりすじの鳥居前、三五屋というのに草鞋わらじを解いた。
斬られたさに (新字新仮名) / 夢野久作(著)