“扇骨木”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かなめ92.9%
カナメノキ7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
冬青樹あおき扇骨木かなめ、八ツ木斛もっこくなぞいう常磐木ときわぎの葉が蝋細工のように輝く。大空は小春の頃にもまして又一層青く澄み渡って見える。
写況雑記 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
細い竹をそでに通して、落ちないように、扇骨木かなめの枝に寄せ掛けた手際てぎわが、いかにも女の子の所作しょさらしく殊勝しゅしょうに思われた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
寺島良安の『倭漢三才図会わかんさんさいずえ』を見るとこの樹の材は最も堅硬だから扇のカナメを作る。それでカナメノキすなわち扇骨木カナメノキと云うという様に書き、彼の大槻先生の『大言海』も同様である。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)