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異存
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いぞん
ふりがな文庫
“
異存
(
いぞん
)” の例文
と、
申出
(
まをしで
)
ました
處
(
ところ
)
、
部屋頭
(
へやがしら
)
が
第一番
(
だいいちばん
)
。いづれも
當御邸
(
たうおやしき
)
の
御家風
(
ごかふう
)
で、おとなしい、
實體
(
じつてい
)
なものばかり、
一人
(
ひとり
)
も
異存
(
いぞん
)
はござりません。
片しぐれ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
竹童
(
ちくどう
)
はむろんそれに
異存
(
いぞん
)
もなし、
蛾次郎
(
がじろう
)
も一
言
(
ごん
)
の不平なく、きっとその約束を守りますといって
宮内
(
くない
)
にちかった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
翁
(
おきな
)
も
少
(
すこ
)
し
安心
(
あんしん
)
して、
例
(
れい
)
の
五人
(
ごにん
)
の
人
(
ひと
)
たちの
集
(
あつま
)
つてゐるところに
行
(
い
)
つて、そのことを
告
(
つ
)
げますと、みな
異存
(
いぞん
)
のあらうはずがありませんから、すぐに
承知
(
しようち
)
しました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
行蔵
(
こうぞう
)
は我に存す、
毀誉
(
きよ
)
は他人の主張、我に
与
(
あず
)
からず我に関せずと
存
(
ぞんじ
)
候
(
そうろう
)
。
各人
(
かくじん
)
へ
御示
(
おしめし
)
御座
(
ござ
)
候
(
そうろう
)
とも
毛頭
(
もうとう
)
異存
(
いぞん
)
無之
(
これなく
)
候
(
そうろう
)
。
御
(
おん
)
差越之
(
さしこしの
)
御草稿
(
ごそうこう
)
は
拝受
(
はいじゅ
)
いたし
度
(
たく
)
、
御許容
(
ごきょよう
)
可被下
(
くださるべく
)
候也
(
そうろう
)
。
瘠我慢の説:03 書簡
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
、
勝海舟
、
榎本武揚
(著)
新聞
(
しんぶん
)
見
(
み
)
ながら
商
(
あきな
)
ひするのと
思
(
おも
)
ふても
居
(
ゐ
)
たれど、
量
(
はか
)
らぬ
人
(
ひと
)
に
縁
(
ゑん
)
の
定
(
さだ
)
まりて、
親々
(
おや/\
)
の
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
なれば
何
(
なん
)
の
異存
(
いぞん
)
を
入
(
いれ
)
られやう、
烟草
(
たばこや
)
の
録
(
ろく
)
さんにはと
思
(
おも
)
へど
夫
(
そ
)
れはほんの
子供
(
こども
)
ごゝろ
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
まず、団長のセキストン伯爵はくじびきぬきでくわわることに、だれも
異存
(
いぞん
)
はなかった。
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
B
大隈侯
(
おほくまこう
)
のエライのに
異存
(
いぞん
)
はないが、
郵便局
(
いうびんきよく
)
から
大
(
だい
)
八
車
(
ぐるま
)
は
少
(
すこ
)
しをかしいなア。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
わたしは
藪
(
やぶ
)
の前へ来ると、宝はこの中に埋めてある、見に来てくれと云いました。男は欲に
渇
(
かわ
)
いていますから、
異存
(
いぞん
)
のある筈はありません。が、女は馬も下りずに、待っていると云うのです。
藪の中
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「諸君がそうしたいなら、僕も
異存
(
いぞん
)
はないが、しかし
選挙
(
せんきょ
)
をするのかね」
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
連
(
つ
)
れ
添
(
そ
)
う
身
(
み
)
の
異存
(
いぞん
)
のあろうはずもなく、
本読
(
ほんよ
)
みも
済
(
す
)
んで、
愈
(
いよいよ
)
稽古
(
けいこ
)
にかかった四五
日
(
にち
)
は、
寝
(
ね
)
る
間
(
ま
)
をつめても、
次
(
つぎ
)
の
間
(
ま
)
に
控
(
ひか
)
えて、
茶
(
ちゃ
)
よ
菓子
(
かし
)
よと、
女房
(
にょうぼう
)
の
勤
(
つと
)
めに、さらさら
手落
(
ておち
)
はなく
過
(
す
)
ぎたのであったが
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
私にいたしましては、もとより、
異存
(
いぞん
)
のある筈はございません。
両面競牡丹
(新字新仮名)
/
酒井嘉七
(著)
「多賀屋さん、この祝言は取止めにしても
異存
(
いぞん
)
はあるまいな」
銭形平次捕物控:100 ガラツ八祝言
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
星野
(
ほしの
)
くん、
異存
(
いぞん
)
があったら、いってくれたまえ。」
星野くんの二塁打
(新字新仮名)
/
吉田甲子太郎
(著)
それゆえ、
主君
(
しゅくん
)
ご
直参
(
じきさん
)
、
浜松城
(
はままつじょう
)
の人々に、その
代試合
(
だいじあい
)
をいらいするが、その
件
(
けん
)
、
異存
(
いぞん
)
があるならしょうちできぬ
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
幸
(
さいは
)
ひ
海軍
(
かいぐん
)
の
鳥居
(
とりゐ
)
が
知人
(
ちじん
)
の
子
(
こ
)
に
素性
(
すぜう
)
も
惡
(
わ
)
るからで
利發
(
りはつ
)
に
生
(
うま
)
れつきたる
男
(
をとこ
)
の
子
(
こ
)
あるよし、
其方
(
そなた
)
に
異存
(
いぞん
)
なければ
其
(
そ
)
れを
貰
(
もら
)
ふて
丹精
(
たんせい
)
したらばと
思
(
おも
)
はるゝ、
悉皆
(
しつかい
)
の
引受
(
ひきう
)
けは
鳥居
(
とりゐ
)
がして
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
いづれも
當御邸
(
たうおやしき
)
の
御家風
(
ごかふう
)
で、おとなしい、
實體
(
じつてい
)
なものばかり、
一人
(
ひとり
)
も
異存
(
いぞん
)
はござりません。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
わたしは
藪
(
やぶ
)
の
前
(
まへ
)
へ
來
(
く
)
ると、
寶
(
たから
)
はこの
中
(
なか
)
に
埋
(
うづ
)
めてある、
見
(
み
)
に
來
(
き
)
てくれと
云
(
い
)
ひました。
男
(
をとこ
)
は
慾
(
よく
)
に
渇
(
かわ
)
いてゐますから、
異存
(
いぞん
)
のある
筈
(
はず
)
はありません。が、
女
(
をんな
)
は
馬
(
うま
)
も
下
(
お
)
りずに、
待
(
ま
)
つていると
云
(
い
)
ふのです。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
アンは、自分が仏天青であることに
異存
(
いぞん
)
はなかった。ブルート監獄の看守も「ミスター・F」と呼んでくれた。アンと一緒に乗り込んだ前の列車の憲兵も、同じく彼を仏天青と認めてくれた。
英本土上陸戦の前夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「
異存
(
いぞん
)
ありません。」
星野くんの二塁打
(新字新仮名)
/
吉田甲子太郎
(著)
『よいとも、借金さえ返済すれば、彦兵衛にも
異存
(
いぞん
)
はない筈じゃ。——のう、彦兵衛』
鍋島甲斐守
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
異存
(
いぞん
)
はないが、さきをいそぐ、おしたくを早く」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“異存”の意味
《名詞》
異存(いぞん)
人と違う考え。
反対意見。
(否定語とともに)不服。異議。
(出典:Wiktionary)
異
常用漢字
小6
部首:⽥
11画
存
常用漢字
小6
部首:⼦
6画
“異存”で始まる語句
異存無之