「きみがぼくに行けと言うのは、あの人たちがびんぼうだからというのではない。だからぼくは行かない」とマチアは強情に答えた。
家なき子:02 (下) (新字新仮名) / エクトール・アンリ・マロ(著)
マリアの子ども (新字新仮名) / ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム、ヴィルヘルム・カール・グリム(著)
ここで申し上げてしまえばお慈悲がかかって不問に置かれる、強情張って隠し立てを致すにおいては罪が一族に及ぶぞよ
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「お父様からもそんな強情者に思われてきた私なのですから、今さら源氏の大臣の声名が高いからと申して結婚をいたしますのは恥ずかしいことだと思います」
源氏物語:21 乙女 (新字新仮名) / 紫式部(著)
半七捕物帳:69 白蝶怪 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
『それでは、いつまでたってもかわらないものを言いましょう。それは、この地方には、おまえのように、強情で、こうまんな百姓が、いつまでも、あとをたたないということです。』
ニールスのふしぎな旅 (新字新仮名) / セルマ・ラーゲルレーヴ(著)
ヴェニスに死す (新字新仮名) / パウル・トーマス・マン(著)
それは随分暇の掛る事でもあり、それにあなたはこの際偽りは言えぬと強情を張るけれども、あなたがこれまでの経歴を聞いて見ると随分偽りをいって居るじゃないか。
「ちょいと、徳寿さん。おまえさんも強情だね。まあ、ちょいと来ておくれと云うに……」
半七捕物帳:09 春の雪解 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
家なき子:02 (下) (新字新仮名) / エクトール・アンリ・マロ(著)
源氏物語:52 東屋 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「そう君が強情を張るならば、こっちにも覚悟があるぞ」
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そうは思いながらも、おじさんはまだ強情に古い帳面を片端から繰ってみた。堺屋は今から三十年前の火事に古い帳面を焼いてしまって、その以前の分は一冊も残っていない。
半七捕物帳:01 お文の魂 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「女というやつはなかなか強情なものだなあ」
家なき子:01 (上) (新字新仮名) / エクトール・アンリ・マロ(著)
強情らしくは言わずに
源氏物語:55 手習 (新字新仮名) / 紫式部(著)