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山越
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やまごし
ふりがな文庫
“
山越
(
やまごし
)” の例文
宇之さん、水のある処へ来ると茶があらア、向うに
杣
(
そま
)
だか何だか居るようだぜ、申し少々お願い申しますがね、私共は日光から
山越
(
やまごし
)
を
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
余
(
よ
)
は、
毎電
(
まいでん
)
、
東京毎日
(
とうきやうまいにち
)
、やまと、
日本
(
にほん
)
の
記者
(
きしや
)
と
共
(
とも
)
に、
山越
(
やまごし
)
をして、
駒岡貝塚
(
こまをかかひづか
)
、
末吉貝塚
(
すゑよしかひづか
)
の
遺跡
(
ゐせき
)
を
過
(
す
)
ぎ、
鶴見
(
つるみ
)
に
出
(
で
)
て
歸宅
(
きたく
)
した。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
十二
番
(
ばん
)
の
岩間寺
(
いはまでら
)
へ
越
(
こ
)
す巡礼の者であらう、
睡
(
ねむ
)
いやうな
御咏歌
(
ごえいか
)
の
節
(
ふし
)
が
山越
(
やまごし
)
に響いて、それもつい
聞
(
きこ
)
えなくなつて了つた。
茸の香
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
この語には、「朝日かげにほへる山に照る月の飽かざる君を
山越
(
やまごし
)
に置きて」(巻四・四九五)の例が参考となる。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
私は行程を逆にして、まず沼津から
修善寺
(
しゅぜんじ
)
へ出て、それから
山越
(
やまごし
)
に伊東の方へ下りようと云いました。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
近江
(
あふみ
)
の
國
(
くに
)
へ
山越
(
やまごし
)
に、
出
(
い
)
づるまでには、
中
(
なか
)
の
河内
(
かはち
)
、
木
(
き
)
の
芽峠
(
めたうげ
)
が、
尤
(
もつと
)
も
近
(
ちか
)
きは
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
に、
春日野峠
(
かすがのたうげ
)
を
控
(
ひか
)
へたれば、
頂
(
いたゞき
)
の
雲
(
くも
)
眉
(
まゆ
)
を
蔽
(
おほ
)
うて、
道
(
みち
)
のほど五
里
(
り
)
あまり、
武生
(
たけふ
)
の
宿
(
しゆく
)
に
着
(
つ
)
いた
頃
(
ころ
)
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
新町河原
(
しんまちがわら
)
の
傍
(
わき
)
で
欺
(
だま
)
し
討
(
うち
)
に渡邊様の子を殺して逃げたというんだが、大騒ぎよ、八州が八方へ手配りをしたが、
山越
(
やまごし
)
をして甲府へ
入
(
へい
)
ったという噂で
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
山にも失望し、女にも失望した大観は、
翌
(
あく
)
る
朝
(
あさ
)
夙
(
はや
)
く宿を
発
(
た
)
つて
山越
(
やまごし
)
に、作州の方へ出た。そして四十四曲りの峠まで来ると、
態
(
わざ
)
と峠へ立つて小便をした。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
万屋
詰
(
つま
)
らない世辞を言いなさんな。——全くこの辺、人通りのないのはひどい。……
先刻
(
さっき
)
、
山越
(
やまごし
)
に
立野
(
たつの
)
から出るお稚児を二人、大勢で
守立
(
もりた
)
てて通ったきり、
馬士
(
うまかた
)
も見掛けない。
山吹
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
山越
(
やまごし
)
の
風
(
かぜ
)
を
時
(
とき
)
じみ
寝
(
ぬ
)
る
夜
(
よ
)
落
(
お
)
ちず
家
(
いへ
)
なる
妹
(
いも
)
をかけて
偲
(
しぬ
)
びつ 〔巻一・六〕 軍王
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
「はい、
山越
(
やまごし
)
では難義だが、廻り路でも船なら……」
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
仁「そうサ、小平兄い
失錯
(
へま
)
遣っちゃアいけねえぜ、
何
(
なん
)
しろ此処には長くは居られねえから、是から信州路へ掛るにゃア秩父へ
直
(
すぐ
)
に
山越
(
やまごし
)
して逃げよう」
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
名高い二十五菩薩
来迎
(
らいかう
)
や
山越
(
やまごし
)
の阿弥陀などを
除
(
の
)
けると、
何
(
いづ
)
れも凡作揃ひでお
談話
(
はなし
)
にもならぬが、美術の好きな者には
盲目
(
めくら
)
が多く、
盲目
(
めくら
)
には
富豪
(
かねもち
)
が多いから
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
屋根も柱も
蜘蛛
(
くも
)
の巣のように
狼藉
(
ろうぜき
)
として、これはまた
境内
(
けいだい
)
へ足の
入場
(
いれば
)
もなく、
崕
(
がけ
)
へかけて倒れてな、でも建物があった跡じゃ、
見霽
(
みはら
)
しの広場になっておりますから、これから
山越
(
やまごし
)
をなさる
方
(
かた
)
が
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
旦暮
(
あけくれ
)
存じて居りましたが、
此様
(
こん
)
な山の中においでとは存じませんが、沼田の方にいらっしゃるという事ですから、日光から
山越
(
やまごし
)
をしてまいりましたも
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
高野聖
(
かうやひじり
)
は
此
(
こ
)
のことについて、
敢
(
あへ
)
て
別
(
べつ
)
に
註
(
ちう
)
して
教
(
をしへ
)
を
与
(
あた
)
へはしなかつたが、
翌朝
(
よくてう
)
袂
(
たもと
)
を
分
(
わか
)
つて、
雪中
(
せつちう
)
山越
(
やまごし
)
にかゝるのを、
名残
(
なごり
)
惜
(
を
)
しく
見送
(
みおく
)
ると、ちら/\と
雪
(
ゆき
)
の
降
(
ふ
)
るなかを
次第
(
しだい
)
に
高
(
たか
)
く
坂道
(
さかみち
)
を
上
(
のぼ
)
る
聖
(
ひじり
)
の
姿
(
すがた
)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“山越”の解説
山越(さんえつ)とは、古代中国の異民族、不服従民である。揚州丹陽郡周辺を本拠とし、同地を領有した孫策・孫権、及び彼らの興した呉に対してしばしば反乱を起こした。
(出典:Wikipedia)
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
越
常用漢字
中学
部首:⾛
12画
“山”で始まる語句
山
山家
山路
山羊
山茶花
山間
山中
山谷
山毛欅
山車