多少たしよう)” の例文
一、 最初さいしよ一瞬間いつしゆんかんおい非常ひじよう地震ぢしんなるかいなかを判斷はんだんし、機宜きゞてきする目論見もくろみてること、たゞしこれには多少たしよう地震知識ぢしんちしきようす。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
ところがだん/\進歩しんぽするにしたがつて石塊いしころ多少たしよう細工さいくくはへ、にぎつてものこわすに便利べんりかたちにこしらへるようになりました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
いくらまづくともつまらなくとも、『としのうちに』のほうには、多少たしよう意味いみ以外いがいやすらかな、そしてどもらしい氣持きもちになつておこした氣分きぶんてゐます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
彼等かれらてんぷらをあいするやうに「しるこ」をもかならず——あいするかどうかは多少たしよう疑問ぎもんはあるにもせよ、かくおうはすすめて價値かちのあることだけはたしかであらう。
しるこ (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
たとひ多少たしようそれに注意ちゆういしたものがあつても、地震ぢしん眞相しんそう誤解ごかいしてゐるため、適當てきとうなものになつてゐなかつた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
當時とうじ土器どき模樣もようは、地方ちほうによつて多少たしようちがひがありますし、また時代じだいによつてもかはつてたようですから、それらを調しらべてることは面白おもしろいのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
こまかいところになると、むかしから多少たしよう別々べつ/\意見いけんはあつても、大體だいたいかういふふうに、意見いけん一致いつちしてゐます。ところが、わたしにいはせると、意味いみだいぶんちがつてます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
これは容易よういめられたので、消防隊しようぼうたいまた一般いつぱん町民ちようみんあひだには多少たしようゆるみもしようじたのであらう。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
片歌かたうたは、三句さんくから出來できてゐて、一番いちばんめの五音ごおん二番にばんめの七音しちおん第三だいさんがまた七音しちおん、といふふうになつてゐるのが普通ふつうで、その音數おんすうには、多少たしよう變化へんかがあります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
北朝鮮きたちようせんからは石器せつき土器どきますが、その土器どき南朝鮮みなみちようせんのものとはすこちがつて、どちらかといふと日本につぽん繩紋式土器じようもんしきどき多少たしようた、あらいせん模樣もようのあるのがるのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
それが火口かこうからあがつて形状けいじようは、西洋料理せいようりようり使つかはれるはなてゐるから菜花状さいかじようくもばれる。これには鎔岩ようがん粉末ふんまつくははつてゐるから多少たしよう暗黒色あんこくしよくえる。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
この流下りゆうかさいなほ多量たりよう蒸氣じようきしつゝあると、こーくすのような粗面そめん鎔岩ようがんとなるが、もし蒸氣じようき大抵たいていされてしまつたのちならば、表面ひようめん多少たしようなめらかにかたまり
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
たとひ多少たしようつよ地震ぢしんおこすことがあつても、それは中流以下ちゆうりゆういかのものであつて、最大級さいだいきゆう程度ていどはるかにくだつたものである。まへ噴火ふんか前後ぜんご地盤ぢばん變動へんどう徐々じよ/\おこることをべた。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)