一座いちざ)” の例文
苦笑くせうしたので、櫻木海軍大佐さくらぎかいぐんたいさをはじめ、一座いちざ面々めん/\あまりの可笑をかしさに、一時いちじにドツと笑崩わらひくづるゝあひだに、武村兵曹たけむらへいそう平氣へいきかほわたくしむか
夜中頃よなかごろには武生たけふまちかさのやうに押被おつかぶせた、御嶽おんたけといふ一座いちざみねこそぎ一搖ひとゆれ、れたかとおも氣勢けはひがして、かぜさへさつつた。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
わたしたちはカピが一座いちざおもな役者で、そのうえ天才であることを説明せつめいして、なんによらずだいじにあつかっているのだと言い聞かした。
これからは肝心かんじん飲食のみくいとなるのだが、新村入しんむらいりの彼は引越早々まだ荷も解かぬ始末しまつなので、一座いちざに挨拶し、勝手元に働いて居る若い人だちとおながら目礼して引揚げた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
それからそれへとご吹聴ふいちょう下され、にぎにぎしくおはやばや、ぞくぞくとご光来こうらい観覧かんらんえいをたまわらんことを、一座いちざ一同になりかわり、象の背中せなかに平にしておんねがいたてまつるしだぁい。
曲馬団の「トッテンカン」 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
あまうへの一座いちざなるらし。
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
わたしたちはいちばんはじめの村に着いて興行こうぎょうをしなければならなかった。これがルミ一座いちざはつおめみえのはずであった。
さて、はなしなか物語ものがたり、わづらはしいからはぶく、……いはひ仲間ちうげんども一座いちざ酒宴しゆえん成程なるほど元二げんじ仕組しくんだとほり、いづれも持寄もちよりで、國々くに/″\はなしをはじめた。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ゆうべまではわたしも宿やどなしのこぞうで、一座いちざの犬やさるたちをれて、船のそばへやって来て、病人の子どもをなぐさめるだけの者であった。
さていはひ中間ちうげんども一座いちざ酒宴しゆえん成程なるほど千助せんすけ仕組しくんだとほり、いづれも持寄もちよりで、國々くに/″\はなしをはじめた。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わたくしほどの芸人げいにんが、手前みそに狂言きょうげん功能こうのうをならべたり、一座いちざの役者のちょうちん持ちをして、自分からひんを下げるようなことはいたしませぬ。
かれまへには、一座いちざなめらかな盤石ばんじやくの、いろみどりあをまじへて、あだか千尋せんじんふちそこしづんだたひらかないはを、太陽いろしろいまで、かすみちた、一塵いちぢんにごりもない蒼空あをぞら
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さて一座いちざのこらずの仕度ができあがると、ヴィタリス親方はれいのふえでマーチをふきながら村の中へはいって行く。
あつとつて一座いちざなかにはそつゆびさきでてて、其奴そいつながめたものさへあり。
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わたしたちはそこでかれの手伝てつだいをしてやろうということになった。一座いちざができて、わたしたち五人の間に利益りえきを分けることになった。そのうえカピにもいくらかやることにした。
微妙いみじ姫神ひめがみあまりのこと靈威れいゐうたれて、一座いちざみなひざまづいて、ひがしそらをがみました。
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「いや、こゝでうるさいての。」と、一座いちざをずらりとる。
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一座いちざ老職らうしよくかほ見合みあはせ、年紀としはづかしくおもひしとぞ。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一座いちざそばだてた。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)