“はづか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
37.9%
24.1%
17.2%
可羞6.9%
1.7%
可愧1.7%
1.7%
1.7%
可恥1.7%
可耻1.7%
1.7%
1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは處女作しよぢよさくふにもはづかしいやうな小さな作品ではあつたが、二十日近くのひた向きな苦心努力にすつかり疲れきつてゐた私は、その刹那せつな
処女作の思い出 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
なんともはづかしく、玄関に立つて可笑しさをこらへてゐた奥さんの顔は、自動車が田圃の中の道路を走つてゐる間中、眼に浮かぶのであつた。
亡弟 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
はづかしめを受けるやうなことがあれば、輕くて追放、重ければ腹切りもので、それに備へて、世間の人の想像もつかぬ、嚴重な注意を拂つたものです。
いと更におもてつつまほしきこの場を、頭巾脱ぎたる彼の可羞はづかしさと切なさとは幾許いかばかりなりけん、打赧うちあかめたる顔はき所あらぬやうに、人堵ひとがきの内を急足いそぎあし辿たどりたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
(三にんでしたがその一人ひとり現實げんじつ世界せかいにでてわづかに三日光ひのひかりにもれないですぐまた永遠えいゑん郷土きやうどにかへつてきました)勿論もちろん天眞てんしんどもたちたいしてははづかしいことばかりの
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
するとおかみさんもかんがえました。その不品行ふひんかうはづかしくなつてたのです。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
恁麼こんなふとつてりますから、うお可愧はづかしいほどあついのでございます、今時いまどき毎日まいにちも三てはうやつてあせながします、みづがございませんかつたらういたしませう、貴僧あなた、お手拭てぬぐひ
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
那様そんなにございませんければうやつておはなしをなすつてくださいまし、さびしくつてなりません、本当ほんとにお可愧はづかしうございますが恁麼こんなやまなか引籠ひツこもつてをりますと、ものをいふこともわすれましたやうで
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
扨も窶れたるかな、はづかしや我を知れる人は斯かるすがたを何とか見けん——、そも斯くまで骨身をいためし哀れを思へば、深さは我ながら程知らず、是もが爲め、思へば無情つれな人心ひとごゝろかな。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
重景ははづかしげにかうべし、『如何でかは』と答へしまゝ、はか/″\しくいらへせず。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
これ山川さんせん風土ふうど氣候等きこうとう地理的關係ちりてきくわんけいしからしむるところであつて、すべてのものはじんまりとしてり、したがつて化物ばけものみな小規模せうきもである。希臘ぎりしやかみみな人間にんげんはづかにおばけはあるが、こわくないおばけである。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
たえ子は今まで可恥はづかしくて、誰にも洩らさなかつた自分の苦痛を、思断つて友達に話してみようと思つた。
復讐 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
可懐なつかしさと可恐おそろしさと可耻はづかしさとを取集めたる宮が胸の内は何にたとへんやうも無く、あはれ、人目だにあらずば抱付いだきつきても思ふままにさいなまれんをと、心のみはあこがれながら身を如何いかにとも為難しがたければ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
あれ、恆は海道うみつぢを通して、通はむと思ひき。然れども吾が形を伺見かきまみたまひしが、いとはづかしきこと」とまをして、すなはち海坂うなさかきて、返り入りたまひき。
はづかしげにおもてあからむる常の樣子と打つて變りし、さてもすげなき捨言葉すてことばに、冷泉いぶかしくは思へども、流石さすが巧者しれもの、氣をそらさず
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)