“はずかし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハズカシ
語句割合
95.3%
可愧1.2%
凌辱1.2%
1.2%
羞恥1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とうとう腹を決めて、細君がそばへ来ると口ぎたなくののしった。細君はそのはずかしめに堪えられないで、泣きながら死のうとした。景はいった。
阿霞 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
そうすりゃお蝶の方も、もうあれッきり、ふッつり切れた、私はこう孤島はなれじまに独り残されたようで心細い、胸騒むなさわぎのするのはそのために違いないんです、お可愧はずかしいね
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
芸妓げいしゃ落籍ひかせると隠さずにいって、金子かねを取って、それで、勿論二度とかかりあいはしないつもりじゃありますがね、苦界だけは救って素人にしてやろうと、お上人、可愧はずかしいんですが言います。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
如何いかんとなれば、人間にんげん全体ぜんたいは、うえだとか、さむさだとか、凌辱はずかしめだとか、損失そんしつだとか、たいするハムレットてき恐怖おそれなどの感覚かんかくから成立なりたっているのです。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
戯作者といふ低さの自覚によつて、思想性まで低められ卑しめられはずかしめられるが如くに考へるのであらう。
大阪の反逆 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
「凡そ知ッているのよ、いって御覧なさい、怒りもなにもしないから。お可笑かしな位よ、」と言う主人の少女の顔は羞恥はずかしそうな笑のうちにも何となく不穏のところが見透かされた。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)