“はづかし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
58.8%
可愧11.8%
可恥5.9%
凌辱5.9%
可慚5.9%
可羞5.9%
可耻5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おん身は衰運に乘じて人をはづかしめんとはし給はざるべし。むかし交らひ侍りし時より、おん身の心のさる殘忍なる心ならざるを知る。
貴僧あなたずん/\らつしやいましな、うもしはしません。恁云かういところですからあんなものまで人懐ひとなつかうございます、いやぢやないかね、お前達まへだち友達ともだちたやうで可愧はづかしい、あれけませんよ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「はい、あの居間へおいでで、紙門越ふすまごしに様子を聴いてゐらつしやいます。どうもこんなところを皆様のお目に掛けまして、実にお可恥はづかしくてなりません」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
唯継の放蕩致候ほうとういたしさふらふは、畢竟ひつきよううちのおもしろからぬゆゑと、日頃の事一々誰が告げ候にや、可恥はづかしき迄に皆知れ候て、此後は何分心を用ゐくれ候やうにと被申候まをされさふらふ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
如何いかんとなれば、人間にんげん全體ぜんたいは、うゑだとか、さむさだとか、凌辱はづかしめだとか、損失そんしつだとか、たいするハムレツトてき恐怖おそれなどの感覺かんかくから成立なりたつてゐるのです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
母はその身もともに責めらるる想して、あるひ可慚はづかしく、或は可忌いまはしく、このくるしき位置に在るにへかねつつ、言解かんすべさへ無けれど、とにもかくにも言はでむべき折ならねば、からうじて打出うちいだしつ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
貫一はさすがに驚けり、宮がきぬはだけてゆき可羞はづかしあらはせる膝頭ひざがしらは、おびただしく血に染みて顫ふなりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「私もこんな可耻はづかしい事を、一旦申上げたからには、このままでは済されません」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)