“はずか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハズカ
語句割合
44.1%
24.3%
18.1%
5.6%
4.0%
可恥1.7%
可愧1.1%
多羞0.6%
赧羞0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天国は万事に於て此世の正反対である、此世に於て崇めらるる者は彼世に於てはずかしめらる、此世に於て迫害らるる者は彼世に於て賞誉ほめらる
娘が二人はずかしめられ、村中の若い女は震え上り、年頃としごろの娘をもつ親は急いで東京に奉公に出すやら、無銭飲食を恐れて急に酒樽を隠すやら
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
しかしはずかしめられた怒りもそれでやや解け、これは古歌だとすぐにひきだせる自分の記憶力をもたしかめて、そのときはかなり得意だったのである。
菊屋敷 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
はずかしさで唇までがって言うことを聴かないように思えた、「私、あなたを愛してますわ。どうしてあんなに私をいじめるの?」
男に裸体を見せることをはずかしがらず、腕や腹やまたに墨筆で絵を書かせてキャアキャアよろこび、だからむしろ心をそそる色情は稀薄であった。
二十七歳 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
はずかしがって隠していた状袋を私は開くと、巻いた袋の重い底がずるずる下へ垂れてきて、中からしかつめらしい紙幣が出て来た。七十円ばかり入っている。
「ああ、矢部君のことですか。彼はあなたに会うのがはずかしいといって逃げたんです。だが、私にまかせて置きなさい。わるいようにはしない」
脳の中の麗人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「あの……私が、自分から、言います事は出来ません、おはずかしいのでございますが、舞の真似まねが少しばかり立てますの、それもただ一ツだけ。」
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私は自分の親が、貧乏人であることを、はずかしく思うようになった。七ツ八ツの小児こどもに似ず、物事に遠慮深く、ひけ目がちになった。
戦争雑記 (新字新仮名) / 徳永直(著)
こう云う処ですからあんなものまで人なつかしゅうございます、いやじゃないかね、お前達と友達をみたようではずかしい、あれいけませんよ。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
保は、母の話におとなしく対手になりながら、あのふっくりした瞼のかげに平らかにおいた瞳のなかで母のためにはずかしさを感じていたのではなかったろうか。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
今は云わばはずかしいなんていうのは自分の心があからむだけのことみたいなところがあるから、ひどいことになってゆくのでしょう。
智恵子はどうしたろう。と思うのですが、こんなすれっからしになった私ですのに、智恵子の事だけはどういうものかはずかしくって、伯父にもその消息を訊けませんでした。
鉄の処女 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
はずかしいお話ですが、兄はあの通りの無頓着な人だったものですから、まだ墓地がなかったんでございます。
情鬼 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
此方こなたからりし度々の消息、はじめは親子再会のいわい、中頃は振残ふりのこされし喞言かこちごと、人にはきかがたきほどはずかしい文段もんだんまでも
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「だって可恥はずかしいじゃないか。お前さんの前だけれど、あの御父さんに出られてたまるもんですか。お前さんの顔にだってかかります」
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「はい、もう泣きはいたしません。私が先へ覚悟をしておりましたものを、お可恥はずかしゅうございます。」と、手をついて面を上げた。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「オイ、もうすこしシャンとしてお歩きよ……そんな可恥はずかしいような容子をして歩かないで。是方こっちがキマリが悪いや」
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「さようおっしゃりましてはお可愧はずかしゅうございます、誠にお麁末そまつで、どうぞ差置かれまし。」
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
くッてよ、」と可愧はずかしそうに、打返してまた裏を見た。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
憑物つきものでも放れて行ったように思うんですが、こりゃ何なんでしょう、いずれその事に就いてでしょうよ、」とかすかにえみを含んで、神月は可愧はずかしげに上人が白きひげあるなつめのごときおもてを見た。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
丁度お種も女の役の済むという年頃で、多羞はずかしい娘の時に差して来た潮が最早身体から引去りつつある。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
白糸はびんおくれをき上げて、いくぶんの赧羞はずかしさを紛らわさんとせり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)