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耻
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はずか
ふりがな文庫
“
耻
(
はずか
)” の例文
少し
耻
(
はずか
)
しいと思って、起すのをやめて、かいまきの
袖
(
そで
)
をまくり上げたり、枕の近所を探して見たりしたけれども、やっぱりありません。
僕の帽子のお話
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
ただ若旦那がこいさんの
機嫌
(
きげん
)
を取るためにはどんなに一生懸命であるかと云うことを、申しているのである、お
耻
(
はずか
)
しい話をするようだけれども
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
と思うのですが、こんなすれっからしになった私ですのに、智恵子の事だけはどういうものか
耻
(
はずか
)
しくって、伯父にもその消息を訊けませんでした。
鉄の処女
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
訳
(
わけ
)
も申さず
斯
(
こ
)
う申しては定めて道理の分らぬ
奴
(
やつ
)
めと
御軽侮
(
おさげすみ
)
も
耻
(
はずか
)
しゅうはござりまするし、御慈悲深ければこそ縄まで
解
(
とい
)
て下さった方に御礼も
能
(
よく
)
は致さず
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
もしやこれが話にきく恐しい病気だったら、どうしようと覚えず
身顫
(
みぶる
)
いをした。医者に見てもらった方がいいとは思いながら、
耻
(
はずか
)
しさと恐しさが先に立って見て貰いには行けない。
心づくし
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
居眠りしていたのを見られたかと思うとちょっと
耻
(
はずか
)
しい気がした。というのは全くの見ず知らずではなかったからだ。
むかでの跫音
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
私は自分の身内からそう云う妹を出したことを
耻
(
はずか
)
しく思います。蒔岡家に取ってもこの上もない不名誉です。
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
中頃は
振残
(
ふりのこ
)
されし
喞言
(
かこちごと
)
、人には
聞
(
きか
)
せ
難
(
がた
)
きほど
耻
(
はずか
)
しい
文段
(
もんだん
)
までも、筆とれば其人の耳に
付
(
つけ
)
て話しする
様
(
よう
)
な心地して我しらず
愚
(
おろか
)
にも、
独居
(
ひとりい
)
の
恨
(
うらみ
)
を数うる
夜半
(
よわ
)
の鐘はつらからで
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
人生五十の坂も早や間近の身を以て娘同様のものいつも側に引付けしだらもなき
体
(
てい
)
たらく
耻
(
はずか
)
し
気
(
げ
)
もなく御目にかけ候
傍若無人
(
ぼうじゃくぶじん
)
の
振舞
(
ふるまい
)
いかに場所がらとは
申
(
もうし
)
ながら酒
醒
(
さ
)
めては
甚
(
はなはだ
)
赤面の
至
(
いたり
)
に御座候。
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
お
耻
(
はずか
)
しいお話ですが、兄はあの通りの無頓着な人だったものですから、まだ墓地がなかったんでございます。
情鬼
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
先刻
(
さっき
)
内々戸の
透
(
すき
)
から見たとは違って、是程までに美しいそなたを、今まで木綿
布子
(
ぬのこ
)
着せて
置
(
おい
)
た親の
耻
(
はずか
)
しさ、小間物屋も
呼
(
よば
)
せたれば
追付
(
おっつけ
)
来
(
くる
)
であろう、
櫛
(
くし
)
簪
(
かんざし
)
何なりと
好
(
すき
)
なのを取れ
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
自分の意気地なしが腹立しく
耻
(
はずか
)
しくもなって、思い切って静かにハンドルを廻しました。しかし私の心臓は烈しく鳴り、恐しくって
扉
(
ドア
)
を前にひけませんでした。
妖影
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
耻
部首:⽿
10画
“耻”を含む語句
羞耻
耻辱
耻入
羞耻心
可耻
破廉耻
廉耻
無耻
生耻
破廉耻漢
氣耻
気耻
老耻
死耻
耻掻
耻晒
耻曝
愧耻