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可羞
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はづか
ふりがな文庫
“
可羞
(
はづか
)” の例文
「そのかはり、御蔭で好い事を覺えましたよ——木綿の
衣服
(
きもの
)
を着て何處へ出ても、すこしも
可羞
(
はづか
)
しいと思はなくなりましたよ。」
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
いと更に
面
(
おもて
)
の
裹
(
つつ
)
まほしきこの場を、頭巾脱ぎたる彼の
可羞
(
はづか
)
しさと切なさとは
幾許
(
いかばかり
)
なりけん、
打赧
(
うちあか
)
めたる顔は
措
(
お
)
き所あらぬやうに、
人堵
(
ひとがき
)
の内を
急足
(
いそぎあし
)
に
辿
(
たど
)
りたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
可羞
(
はづか
)
しい、とはいへ心の底から
絞出
(
しぼりだ
)
した
真実
(
まこと
)
の懴悔を聞いて、一生を
卑賤
(
いや
)
しい穢多の子に寄せる人が有らうとは。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
かく言ひて
斉
(
ひとし
)
く笑へり。静緒は
客遇
(
きやくあしらひ
)
に慣れたれば、
可羞
(
はづか
)
しげに見えながらも話を求むるには
拙
(
つたな
)
からざりき。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
『
貴方
(
あなた
)
も一つ御上りなすつて下さい。』と銀之助は
可羞
(
はづか
)
しがるお志保の手から無理やりに
酒瓶
(
てうし
)
を受取つて、かはりに盃を勧め乍ら、『さあ、僕が御酌しませう。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
彼は
陰
(
ひそか
)
に宮と語らんことを望めるなり、宮はなほ言はずして
可羞
(
はづか
)
しげに
打笑
(
うちゑ
)
めり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
と私が笑ひますと、子供は
可羞
(
はづか
)
しさうにして笑つて
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
可
常用漢字
小5
部首:⼝
5画
羞
常用漢字
中学
部首:⽺
11画
“可”で始まる語句
可
可笑
可愛
可憐
可哀
可恐
可厭
可怪
可成
可惜